
公開日:2025.4.18
化粧品メーカーのポーラでは、女性社員が全体の7割を占めており、福利厚生の一環としてOiTrを導入いただきました。
今回は、人事戦略部 廣川直子さんとブランドコミュニケーション部 佐藤 恭子さんにOiTr導入までの経緯や社員の皆さんの反響などをお伺いしました。
*本記事は2024年9月時の取材をもとに作成しており、部署・役職も取材当時の情報になります。
OiTrについて
記者:まずは改めて、ポーラさんの会社のご紹介をお願いいたします。
廣川:ポーラは、スキンケア・メークブランドの展開、エステサービスを提供する化粧品会社です。元々は創業者が、手が荒れた妻のためにハンドクリームを作ったところから始まった会社です。
目の前にいる困ってる人を助けるというか、その人のために何かをしたいっていう想いから始まったというところが個人的に好きな会社のエピソードでもあります。
記者:OiTr導入の背景や経緯をお聞かせください。

廣川:「生理用ナプキンをトイレに設置してほしい」 という1人の社員の声からスタートしました。
社内でも生理休暇があまり使われてなかったり、「生理で休みます」みたいなことが言えるような風土ではなかったんですね。その社員の方が「もうちょっと生理だとかをタブーにせずに、声に出せるようにしたい」と声をあげてくれてました。
人事としても生理などの女性の健康問題について語れない雰囲気は、自分らしくいられないことにつながるのではないかと共感しまして、何か会社としてできることはないか、いろいろと探してOiTrにたどり着きました。
記者:具体的に採用に至ったその理由といいますか、どんなところに魅力を感じていただけたのか伺いたいです。
廣川:導入させていただいた当時は、確かナプキンを配布するサービスはOiTrしかなかったんですよね。
ナプキンが出てくる際の「ちょっとなんか楽しい」というか「何か出てくる感じ」だとか、「モニターでCMが流れたり」とか、楽しさみたいなところがあって、お問い合わせさせていただきました。
米山:そうですね、ただトイレに置くだけではなく、しっかり管理ができて、1枚ずつ取り出せるっていうサービスとしては弊社だけでした。
廣川:その後、何社かにはお話を伺ったり、テスト機をお借りしてトライアルもやったんですけれども、やっぱり薬機法とかの問題があったり、製品化前ということがあったりでうまくいかなくて。
OiTrさんは取付工事もありましたが、何か困ったときにはメンテに来てくださるので「ありがたいな」というふうに思っています。
OiTrを導入してからの反応について
記者:実際に導入をされて、社員の皆さんの反応はいかがでしたでしょうか?

廣川:やっぱり皆さん、すごく喜んでくださいました。
「女性の健康問題について会社として配慮してくれて、このような福利厚生の導入はとても助かる」という声が人事部に多く届き、「社員にこんなに喜んでもらえて嬉しい」と思ったことを覚えています。
記者:社員の男女比というのは、どのくらいなんですか?
廣川:本社に勤務している社員では、女性が約7割、男性が約3割です。
記者:そうすると人事部様としてもある程度、女性を意識した福利厚生というのは常に考えているところでもあるんでしょうか。
廣川:人事戦略部では、誰もが自分らしさを発揮して活躍できる環境を目指すために、男女ともに活躍できる施策を検討しています。
例えば、今までも”禁煙”や”メタボ”などは取り扱っていましたが、そこだけでは賄いきれない部分が”女性の健康”に関するところでした。
記者:ありがとうございます。実際にOiTrを使用されてから何か変化はありましたか。

廣川:今回OiTrさんにご相談して”福利厚生プラン”にしていただいたので、モニターでは自社の動画を流しています。
製品の動画や社内イベントの告知などにも活用しています。
新製品の発売前に、社員向けの発売前体験イベントを開催した際に、その案内動画を流したのですが、トイレでOiTrの広告を見て予約をした方が結構いたみたいなので、こういうやり方もあるんだなと思いました。
記者:確かにトイレの中でも社内の情報が共有できるというのは、すごく素敵ですよね。
今後のOiTrに期待すること
記者:今後のOiTrに期待することはありますか。
廣川:いろんな商業施設や学校にかなり導入が広がっているので、やっぱり何か社会全体でこういった取り組みが進んでるんだなと感じていて、こうやって今後も思いを形にして行けるといいなと思っています。
それこそ私達の会社の中では「生理」っていう言葉が、特に非がなく言えるようになってきてるんですけど、社会全体で見たときに、そういったことを恥ずかしいと思わずに言えたり、女性自身が痛いとか辛いという思いを口にしていいんだと思えるような、そんな社会になるといいなと。
そこの旗振りをしてくださっているOiTrさんは、すごく素敵だなっていうふうに思います。
記者:実際、OiTrの稼働率はいかがでしょうか。
廣川:多くの方に活用していただいています。
記者:急な生理だったりとか、とても助かりますよね。

廣川:やっぱり皆さん「すごく便利だ」っていうふうに言ってくださいますし、特に中途入社とかで入られた方が「会社にこんなものがあるんですか」ってびっくりされたりもしますね。
米山:“福利厚生プラン”でも、通常のOiTrと同じくアプリを使用してナプキンを取得していただいています。社外でOiTrを使用する際ももちろん同じアプリでお使いいただけますし、先ほどお話に出てきましたフェムテック的な取り組みでもありますよね。
廣川:はい、最初導入のときには心配もしていたんですけど、何にもトラブルもなく、社員の皆さんもすぐダウンロードして使ってくださってますね。
これまでもアプリやOiTr自体に、大きなトラブルが少ないのもありがたいところです。
それから、今後OiTrさんだけでなく社会や自分たちにも期待したいことで言いますと、まだまだポーラの中にいると、やっぱり女性がすごく活躍してるので特に何も感じないんですけども、社外のいろんな人事の方と関わると、女性の採用ですごく苦労されてるっていう話があって、社会全体でそういったそのジェンダー課題、性別に関わらず、誰もが活躍できるようにしていけたらいいなと思っています。
記者:すごく共感します。
廣川:私達もOiTrを導入したときに、社内のコミュニケーションツールで告知を出したんですけど、男性社員から「これ何?」と聞かれたので、社員だったり、身近にいる女性が持つ悩みについての関心や理解を得るきっかけになると素敵だな、というふうに思っています。
記者:男性からしてみたら、OiTrはきっと未知のサービスですもんね。

廣川:男性の方でも、”前立腺がん”などの疾患でオムツを持ち歩く必要のある方もいらっしゃる中、使用済みのオムツを捨てれる場所がなく困ってる、みたいな話しも聞くので、そういったところもみんなが知れるといいなと思います。
亀山:そういう意味でも、男性社員さんからのOiTrに対しての反応はいかがでしたか?
佐藤:そうですね、化粧品会社っていうこともあり、日頃からメイクをしている社員がいるので、”化粧するのは女の子”みたいな概念すらも、あまりない人が割と多くいます。
フェムケアみたいな観点からも、すごくリテラシーが高かったり、何か男性だから触れづらい分野は女性のものだよね、みたいな線引きがない社員っていうのが割と多い印象はあります。
記者:素晴らしいことですよね。
亀山:フェムテック関連でいうと、”3社の異業種プロジェクトチーム”などの記事も、日経新聞に掲載されていたので拝見しました。
そういった活動でもアクティブに動かれるようになった経緯、きっかけなど何かあったのでしょうか。

廣川:ありがとうございます。2029年というのがポーラの100周年になるんですけれども、そこに向けてのビジョンというものを掲げているんですね。
その中に”We care More”という行動スローガンがあって、「私と社会の繋がりを、信じられる繋がりであふれる社会へ」という思いを掲げているんですね。
主語に「私」と入っているのも、会社がどうしますではなくて、社員1人1人、私が社会を変えるんだと意識を持って、と掲げていたものが、皆さんそれぞれ持ってる種火みたいなものや、仕事とは別に社会課題として捉えた、例えば生理やPMSだったり、更年期の課題への取り組みとマッチして変わっていったタイミングでした。
亀山:ありがとうございます。導入当初の課題だったりもお伺いできましたし、導入していただけて本当によかったなと、改めて思う機会でした。今後ともよろしくお願いします。
米山:ポーラさんは”福利厚生プラン”というものを作らせていただいて、ここまで本当に幅広くご活用いただけるきっかけとなった企業様ですので、ナプキンを受け取るだけじゃなく、社員様への告知を行ったりコミュニケーションを取るツールとしてもぜひお役立ていただければと思います。
インタビューは以上になります。本日はありがとうございました。

株式会社ポーラ
人事戦略部
ワーキングイノベーションチーム*
廣川 直子 様
ブランドコミュニケーション部
PRチーム*
佐藤 恭子 様
*本記事は2024年9月時の取材をもとに作成しており、部署・役職も取材当時の情報になります。
OiTr/米山・亀山・記者