更年期が軽い人の特徴は?症状を軽くする方法や受診の目安を解説

一般的に、40代後半から更年期が始まります。

この時期はさまざまな不調に悩まされる人もいますが、症状の程度は人それぞれ。

更年期症状が軽い人もいれば、生活に支障が出るほど重い人もいます。

できれば、約10年間続く更年期を快適に過ごしたいですよね。

今回は、更年期が軽い人の特徴や症状を軽くする方法、受診の目安などを解説します。

症状の程度に差が生まれる理由も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

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更年期症状が軽い人の特徴は?

結論、更年期症状が軽い人の特徴は、自律神経の乱れが少ないことといえるでしょう。

自律神経の状態は、生活習慣やストレスなどに大きく左右されるため、更年期症状の程度に個人差があるものです。

ここからは、更年期症状が軽い人の特徴を解説します。

規則正しい生活を送っている

栄養バランスのとれた食生活や運動習慣、質のよい睡眠を取り入れている人は、自律神経やホルモンバランスが整いやすく、更年期症状が軽い傾向にあります。

もしも更年期症状が重いと感じるなら、生活習慣の見直しから取り組むとよいでしょう。

月経トラブルが少なかった

生理不順や生理痛などの月経トラブルが少なかった人は、女性ホルモンの変化によるストレスに強く、更年期症状が軽い可能性が高まります。

ただし、身体が強くパワフルに動けていた人でも更年期症状が重くなるケースはありますよ。

周囲の人との関係が良好である

周囲の人との関係が良好だと、更年期の不調を乗り越えやすいです。

パートナーからの理解が得られているかどうかや、相談に乗ってくれる身内や友達の存在の有無で、症状の程度が異なります。

家庭や職場での人間関係を見直すことで、症状が軽くなるケースも。

ポジティブな性格である

性格が明るく、前向きに物事をとらえたり、適度に手を抜いたりするのが得意な人は、更年期症状が軽い傾向にあります。

ネガティブになるほど、症状が悪化するともいわれているため、更年期はできるだけポジティブに過ごせるように工夫したいものです。

更年期にみられる代表的な症状は?

更年期とは、卵巣機能が低下し、生理が完全に止まる閉経の前後5年間を合わせた10年間のこと。

この時期は心身のバランスが不安定になり、さまざまな症状が日替わりで現れることがあります。

更年期の症状は、ホルモンバランスや体質など、さまざまな要因が複雑に絡み合って起こるのです。

ここからは、更年期にみられる代表的な症状を紹介します。

自律神経失調症状

更年期は自律神経が乱れやすく、さまざまな自律神経失調症状が現れます。

代表的な女性更年期の症状は、以下のとおりです。

  • ホットフラッシュ
  • 動悸
  • 頭痛
  • めまい
  • 肩こり

卵巣機能の低下にともない、女性ホルモンが急激に減少すると、同じく脳の視床下部が司る自律神経も乱れやすいです。

精神症状

更年期には、精神面にも不調が現れます。

情緒不安定でイライラしたり、抑うつ状態でやる気が起きなかったりと、現れる症状は人それぞれです。

なかには、怒りやすく家族に強く当たってしまう人も。

寝つきの悪さや眠りが浅いことに悩む人もいます。

そのほかの症状

更年期症状は、約200種類あるといわれています。

自律神経失調症状や精神症状以外にも、次のような症状がみられることも。

  • 手のこわばり・しびれ
  • 胸がしめつけられるような感覚
  • むくみ
  • 便秘・下痢
  • 性交痛
  • 食欲不振

40代以降に心身に不調が現れた時は、更年期症状を疑って婦人科を受診するとよいでしょう。

更年期症状が軽い人とひどい人がいるのはなぜ?

更年期障害と呼ばれるほど症状がきつく、治療が必要となる人がいる一方で、症状がほとんどなく「気づいたら更年期が終わっていた」と感じる人もいます。

更年期症状の程度に個人差が生まれるのは、症状の出現にさまざまな要因がかかわるためです。

更年期症状の出現に関わる代表的な要因には、次のようなものが挙げられます。

  • 卵巣機能低下にともなうエストロゲンの減少
  • 体質や気質
  • 生活習慣
  • 生活環境(人間関係)

ただし、症状の程度はホルモンバランスの乱れよりも、生活習慣や人間関係などの外的要因による影響が大きいとされています。

更年期症状を軽くする方法

更年期の症状は個人差があり、30代後半のプレ更年期から症状が現れ、日常生活に支障が出るほどつらい人もいれば、何も感じない・あっても軽い人がいます。

症状の出現は体質や気質にも影響を受けますが、更年期症状を軽くする対策はありますよ。

ここからは、更年期に取り入れたいセルフケアを紹介します。

ストレスを溜めない

信頼できる家族や友達と話したり、趣味を楽しんだりして、ストレスを溜めないようにしましょう。

更年期は、体調の変化や昇進・転職などによる仕事環境の変化などで、ストレスが溜まりやすい時期です。

ストレスは更年期症状を悪化させる要因のため、こまめにリフレッシュする時間をとりましょう。

<h3>バランスのとれた食事を選ぶ</h3>

栄養バランスのとれた食生活は、自律神経やホルモンバランスの乱れを引き起こしにくく、更年期症状の緩和が期待できます。

  • ビタミンE
    女性ホルモンの分泌を調整したり、血行を促進したりする作用をもつ
  • 大豆イソフラボン
    エストロゲンに似た働きをもつ
  • トリプトファン
    幸せホルモン「セロトニン」の原料になる

上記の栄養素を積極的に摂取しましょう。

ビタミンEは、アーモンドやアボカド、うなぎなどに豊富に含まれています。

大豆イソフラボンを摂取するために、豆乳や豆腐、厚揚げなどをメニューに取り入れるのもよいです。

トリプトファンは、豆腐や納豆、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品から摂取できます。

単一の食材に頼るのではなく、主菜・副菜・主食のバランスがとれた食事にしましょう。

運動習慣を身につける

運動は、血行促進や自律神経の調整、ストレス解消などの効果が期待できます。

ジョギングやウォーキング、水泳など、自分が楽しめるものを取り入れるのが大切です。

朝日を浴びると、セロトニンが分泌されて、体内時計がリセットされ、目覚めがよくなることが期待できます。

不眠や抑うつなど、心に不調がある人は、朝日を浴びながらウォーキングするのもよいでしょう。

質のよい睡眠を確保する

質のよい睡眠は、自律神経を整えます。

  • 入眠の約90分前に湯船に浸かる
  • 寝る1時間前からスマホやパソコンを見ない
  • 寝る前にカフェインやアルコールを摂取しない
  • 腹式呼吸をおこなう

こうした工夫で、質のよい睡眠を確保し、毎日を元気に過ごしましょう。

漢方薬を取り入れる

更年期症状を和らげるために、漢方薬を取り入れるのもよいでしょう。

更年期症状に使われる代表的な漢方薬は、以下のとおりです。

  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
  • 加味逍遙散(かみしょうようさん)
  • 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

症状や体質に合っていない漢方薬を服用すると、十分な効果が得られないばかりか、体調を崩す可能性もあるため、服用前に医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

30代からの更年期対策も大切

更年期症状が軽い人を目指すなら、30代から更年期対策をおこないましょう。

おすすめの対策は、以下のとおりです。

  • 基礎体温をつけてホルモンバランスをチェックする
  • 適正体重を意識する
  • 楽しいことやわくわくすることを生活に取り入れる
  • 婦人科検診を定期的に受ける
  • 禁煙する
  • 下腹部を温める

更年期の症状は、卵巣機能の低下によるエストロゲンの減少で起こります。

30代から卵巣機能を守る生活を心がけましょう。

更年期症状がつらい時は受診すべき?治療法は?

更年期症状が気になる時は、婦人科を受診しましょう。

問診や超音波検査、血液検査で診断し、適切な治療方法を選択します。

症状が軽いなら、ストレスを最小限にすることや生活習慣の見直しで乗り切れることも。

症状が重く、日常生活に支障をきたす更年期障害では、少量のエストロゲンを補う「ホルモン補充療法」や漢方薬、向精神薬による治療をおこないます。

更年期症状が軽い人の特徴は自律神経が整っていること!セルフケアで心身の不調を乗り越えよう

更年期症状が軽い人は、規則正しい生活を送っていたり、楽観的な性格で周りの人とも良好な関係を築けていたりして、自律神経が整っている人といえるでしょう。

症状の出現にさまざまな要因がかかわるため、更年期症状の程度に個人差が生まれます。

体質や気質など変えるのが難しいものもありますが、生活習慣を整えることで、症状が緩和することも。

更年期症状がひどい場合は、病院の適切な診療科で適切な治療を受けましょう。

この記事のまとめ
  • 更年期症状が軽い人は、自律神経の乱れが少ないのが特徴の1つ
  • 更年期には、ホットフラッシュなどの身体症状や、イライラ・不安といった精神症状など、さまざまな症状が現れる
  • 症状の程度は、ホルモンバランスの乱れよりも、生活習慣や人間関係などの影響が大きい
  • 更年期症状を和らげるなら、30代から更年期対策をおこなおう
  • 更年期症状が重い場合は、婦人科で適切な治療を受けるのがおすすめ