「妊娠中にデリケートゾーンがかゆくなってきた。赤ちゃんに何か影響があるの?」「これはカンジダ?それとも普通のこと?」——妊娠中のかゆみは不安が大きくなりがちです。
実は、妊娠中にデリケートゾーンのかゆみが起きること自体はめずらしくありません。
多くのケースは、ホルモン変化によるおりものの増加や、蒸れ・かぶれが原因です。
ただし、一部は産科での対処が必要な症状もあるため、「心配いらないかゆみ」と「受診すべきかゆみ」を区別できることが大切です。
この記事では、かゆみの原因を種類別に整理し、安心できる情報と、見逃してはいけないサインをわかりやすく解説します。
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「かゆい=何か問題がある」とすぐに不安になる必要はありません。
まず、妊娠中に体の中でどんな変化が起きているかを知ることで、かゆみの見通しがずっとつきやすくなります。
妊娠すると、エストロゲン・プロゲステロンなどの女性ホルモンが急増します。
このホルモン変化によって、おりものの量が非妊娠時の2〜3倍に増えることがあります。
おりものが増えると、デリケートゾーンが常に湿った状態になりやすく、皮膚がふやけて刺激に敏感になります。
これが「おりものによるかゆみ」の正体です。感染症ではなく、妊娠中の生理的な変化から来るかゆみです。
- 妊娠初期(〜15週):ホルモン急増の時期。おりものが急に増え始め、かゆみや違和感を感じやすくなります。
- 妊娠中期(16〜27週):ホルモンが安定し始め、かゆみが落ち着く方も多いです。ただしお腹が大きくなるにつれて蒸れが増えることがあります。
- 妊娠後期(28週〜):免疫機能の変化でカンジダが再発しやすくなる時期です。また、お腹の重さで動きにくくなり、ケアが行き届きにくくなることも一因です。
おりものが増えた・少しかゆい・特定の時間帯だけかゆい——こうした症状が軽度で、白いポロポロしたおりもの・強い痛み・発熱を伴わない場合は、様子を見ながらセルフケアで対応できることが多いです。
妊娠中のデリケートゾーンのかゆみには、大きく4つの原因があります。
自分のかゆみがどのタイプに近いかを確認することで、対処の方針が決まります。
増えたおりものがデリケートゾーンに長時間触れることで、皮膚が刺激されてかゆくなります。
特定のおりものシートや下着の素材との組み合わせで悪化することもあります。
特徴:軽度のかゆみ・蒸れた感じ・おりものの色は白〜透明で粘り気がある
おりものシートの吸収ポリマーや香料・化学繊維の下着が肌に合わず、接触性皮膚炎を起こしているケースです。
毎日使っているものでも、妊娠中の敏感肌には合わなくなることがあります。
特徴:かゆみの他に赤み・ヒリヒリ感・おりものシートをつけると悪化する
妊娠中はホルモン変化と免疫力の低下により、カンジダ菌(常在菌)が増殖しやすくなります。
カンジダ膣炎は妊婦の約20〜30%が経験するとも言われており、珍しい症状ではありません。
特徴:酒かす状・ヨーグルト状の白いポロポロしたおりもの・強いかゆみ・外陰部の赤みや腫れ。この特徴があれば産科を受診してください。
乾燥による皮膚トラブル、ナプキンや洗剤に含まれる成分へのアレルギー、細菌性膣炎や性感染症など、上記以外の原因もあります。
特に細菌性膣炎や性感染症は流早産のリスクと関連することがあるため、症状が強い・長引く場合は産科への相談が必要です。
【かゆみタイプ別 症状の特徴・対処・受診の目安】
| タイプ | 特徴的な症状 | まず試せること | 受診の目安 |
|---|---|---|---|
| おりもの増加による蒸れ | 軽度かゆみ・蒸れ感・白〜透明のおりもの | 下着換気・シート交換・洗い方見直し | 1週間以上改善しない場合 |
| かぶれ(接触性皮膚炎) | 赤み・ヒリヒリ・シート使用で悪化 | シート・下着素材変更・保湿 | 赤みが強い・広がる場合 |
| カンジダ膣炎 | ポロポロおりもの・強いかゆみ・赤み | セルフケアでは対処不可 | すぐに産科受診 |
| 細菌性膣炎・その他感染 | 悪臭のあるおりもの・灰色・茶色のおりもの | セルフケアでは対処不可 | すぐに産科受診 |
以下に当てはまる場合はセルフケアで様子を見ずに、産科を受診してください。
・白いポロポロ・カッテージチーズ状のおりもの+強いかゆみ・灰色・黄緑・茶色のおりもの、または異臭がある・かゆみ以外に腹痛・発熱・出血を伴う・1〜2週間以上かゆみが改善しない
おりものの蒸れ・かぶれによる軽度のかゆみは、日常ケアの見直しで改善できることが多いです。
妊娠中でも安心して取り入れられる3つのポイントを確認しましょう。
妊娠中はデリケートゾーンの皮膚がより敏感になっているため、普通のボディソープでの洗浄はかえって刺激になることがあります。
デリケートゾーン専用の弱酸性ソープに切り替え、泡立てた泡でやさしく外側だけを洗い、ぬるめのお湯で流しましょう。
ビデ(温水洗浄機能)の使いすぎは膣内の善玉菌を流してしまい、カンジダや細菌性膣炎のリスクを高めます。
妊娠中は特に、使用を控えめにすることを産科でも推奨しています。
→ 【関連記事:デリケートゾーン専用ソープはなぜ必要?ドラッグストアで買える選び方を解説】
通気性のよい綿100%の下着に変えることで、蒸れによるかゆみを大幅に軽減できます。
おりものシートを使用している場合は、無香料・無添加・通気性の高い素材のものを選びましょう。
長時間同じシートをつけたままにせず、こまめに交換することも大切です。
妊娠中はマタニティ用下着が肌に優しい素材で作られていることが多く、一般の下着よりも快適に過ごせる場合があります。
洗った後にデリケートゾーンを乾燥したまま放置すると、かゆみが悪化することがあります。
入浴後にデリケートゾーン専用の保湿クリームやオイル、または低刺激のワセリンをやさしく塗布することで、肌のバリア機能を保ちやすくなります。
ただし、妊娠中の外用薬・スキンケア製品については、使用前に産婦人科医または薬剤師に確認してからの使用をおすすめします。
「これって大丈夫かな」と一人で不安を抱えながら検索していませんか?妊娠中のかゆみは、多くの場合「赤ちゃんへの影響はない・普通の体の変化」から来ています。でも「普通かどうか」を判断するのが難しいのも事実。だから、迷ったら産科に相談することをためらわないでほしいんです。「こんなことで受診していいの?」じゃなくて、「気になったから来ました」で十分です。
「かゆみ止めの市販薬を使いたいけど、赤ちゃんへの影響が心配…」という方も多いはずです。
妊娠中の市販薬使用については、慎重な判断が必要です。
市販のかゆみ止め軟膏・クリームの多くは、妊婦または妊娠していると思われる人は「使用前に医師・薬剤師に相談すること」と添付文書に明記されています。
外用薬であっても、妊娠中の肌は吸収率が高まっている可能性があり、自己判断での使用はリスクがあります。
「外用薬だから大丈夫」と判断せず、必ずかかりつけの産婦人科医または薬剤師に相談してから使用してください。
カンジダ膣炎が疑われる場合、市販のカンジダ治療薬(膣錠・クリーム)を自己判断で使用することは避けてください。
妊娠中のカンジダは産科での診断・処方が原則です。
市販薬に含まれる成分の安全性が妊娠中に確認されているとは限らず、また誤った自己診断で適切な治療が遅れることも問題になります。
かゆみがカンジダによるものかどうかを含め、まず産科を受診することが最善の対処法です。
妊娠中のかゆみは「どこまで様子を見ていいか」の判断が難しいです。以下のサインがあれば、迷わず産科に連絡してください。
- 白いポロポロ・カッテージチーズ状のおりもの(カンジダの可能性)
- 灰色・黄緑色・茶色のおりもの、または魚臭いにおい(細菌性膣炎・性感染症の可能性)
- かゆみに加えて腹部の張り・出血・発熱がある
- かゆみが強く夜も眠れない・日常生活に支障がある
- 1週間以上のセルフケアで改善しない
- これまでにカンジダと診断されたことがあり、同様の症状が再発した
おりものの増加・蒸れ・かぶれによるかゆみは、赤ちゃんへの直接的な影響はありません。
カンジダ膣炎は、適切に治療すれば赤ちゃんへの影響はほぼありません。
ただし未治療のまま分娩を迎えると、産道感染(鵞口瘡・皮膚カンジダ症)のリスクがあるため、出産前に治療を完了させることが重要です。
細菌性膣炎・性感染症は一部で流早産との関連が報告されているため、症状を放置せず早めの受診が求められます。
「カンジダって不潔にしていたからなるんじゃないの?」と思っていた人が編集部にもいました。でもカンジダは、誰の体にも元々いる常在菌が増えすぎてしまう状態。妊娠中は免疫が下がりやすいので、清潔にしていてもなりやすい。だから「自分が悪いんだ」と落ち込まないでほしいんです。なったら治療するだけ。産科の先生も日常的に診ている症状だから、恥ずかしくも珍しくもないですよ。
妊娠中のデリケートゾーンのかゆみについて、よく寄せられる疑問にお答えします。
妊娠初期からかゆい。これは普通のこと?
かゆくてかきむしってしまった。赤ちゃんへの影響は?
カンジダは赤ちゃんに影響する?
妊娠中のデリケートゾーンのかゆみは、ほとんどの場合「おりものの増加による蒸れ」や「かぶれ」が原因で、赤ちゃんへの影響はありません。
下着・おりものシートの見直しと正しい洗い方に変えるだけで改善するケースが多いです。
ただし、「白いポロポロしたおりもの+強いかゆみ」「異臭のあるおりもの」「1週間以上改善しない」という場合はセルフケアで様子を見ずに産科を受診してください。
妊娠中のカンジダや感染症は、産科で処方される薬で安全に治療できます。
妊娠中の市販薬は自己判断での使用を避け、必ず産婦人科医または薬剤師に確認してから使用してください。
「これくらいで受診していいの?」という遠慮は必要ありません。かゆみの相談は産科で日常的に受けているものです。
いつでもオイテルは、そんなあなたの「自分らしいからだのケア」をいつも応援しています。
- 妊娠中のかゆみの多くは、ホルモン変化によるおりもの増加・蒸れ・かぶれが原因。赤ちゃんへの直接的な影響はない
- かゆみは4タイプ(おりもの蒸れ・かぶれ・カンジダ・その他感染症)に分けられる。白いポロポロしたおりもの+強いかゆみはカンジダの可能性があり産科受診が必要
- セルフケアの基本は「弱酸性専用ソープへの切り替え」「下着・シートの見直し」「保湿」。ビデの使いすぎは逆効果
- 妊娠中の市販薬は自己判断でなく、必ず産婦人科医または薬剤師に確認してから使用すること
