生理前から生理中にかけて、頭痛がひどくて悩んでいませんか。
頭痛には、片頭痛や緊張型頭痛などいくつか種類がありますが、ズキンズキンとした痛みがある場合は「月経関連片頭痛」の可能性があります。
今回は、生理期間中に起こる頭痛の「月経関連片頭痛」について、原因・治し方・治療薬などを解説します。
生理期間中の頭痛について、原因ははっきり解明されていませんが、エストロゲン(卵胞ホルモン)がかかわっていると考えられています。
エストロゲンは、月経周期にともなって分泌量が変化するホルモンで、排卵期と生理前に分泌量が大きく低下します。
エストロゲンの量が少なくなると、血管を収縮させる作用をもつセロトニンという神経伝達物質の量も減少するため、血管が拡張してズキンズキンとした頭痛が起こるのです。
生理前から生理中に起こる月経関連片頭痛には、次のような特徴があります。
- 生理の始まる2日前から生理3日目に症状が起こる
- 通常の頭痛発作と比べて痛みが強い
- 痛みの症状が長時間続く
- 頭痛発作をくり返しやすい
- 鎮痛薬を服用してもなかなか改善しない
生理期間中に、脈を打つような頭痛が起きたときの、症状をやわらげる方法を3つ紹介します。
頭痛薬がすぐに飲めない状況でも、痛みを軽減するのに役に立つので要チェックです。
月経関連片頭痛のように脈を打つような頭痛は、血管の広がりが引き金となります。
血管が広がると、神経を刺激し炎症が起こるため、痛みが生じるのです。
痛みが強い部分を冷却ジェルや濡れタオルなどで冷やすと、血管が収縮し痛みがやわらぎます。
ズキンズキンと痛む片頭痛の場合は、温めるとかえって痛みが強くなるので注意しましょう。
頭痛が起きているときは、神経も過敏になっているため、安静に過ごすことが大切です。
強い光や大きな音がある環境は避けて、なるべく暗い静かな部屋へ移動しましょう。
運動やマッサージも頭痛の症状を悪化させることがあるため、椅子に座ったり横になったりして過ごす方が楽になります。
ツボは経穴と呼ばれ、世界保健機関(WHO)にも医学的有効性が認められた治療法として認定されています。
頭痛に効果のあるツボはさまざまありますが、刺激しやすいツボを3つ紹介しましょう。
- 百会(ひゃくえ):頭頂部のほぼ中央にある
- 合谷(ごうこく):手の人差し指と親指の骨が合流する点から少し人差し指寄りにある
- 足臨泣(あしりんきゅう):足の薬指と小指の骨が合流するあたりにある
ツボは「気持ちいい」と感じる程度の強さで、1つのツボにつき2回〜3回ゆっくり押すようにしましょう。
上記で紹介した対処法を行っても痛みがひどいときは、頭痛薬で治療するのもおすすめです。
生理期間中の頭痛で使用される薬について解説します。
月経関連片頭痛には、片頭痛治療薬のトリプタン系薬剤が有効です。
必要なときは、医療機関を受診して処方を受けます。
トリプタン系薬剤は、血管が過度に広がることで発症する片頭痛に対して、血管を収縮させる作用のあるセロトニンの働きを強めることで効果を発揮する薬です。
トリプタン系薬剤は、2024年6月時点で5種類あり、痛みの強さや症状の持続時間によって、適切な薬を選択します。
服用のタイミングは、頭痛発作が起きてから早いうちに服用すると効果的です。
生理期間中の頭痛で軽症から中等症の場合は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用します。
頭痛のみならず、生理痛でつらいときにも使用可能です。
非ステロイド性抗炎症薬は、痛みを増強するプロスタグランジンという物質が体内で作られるのを抑えることで、効果を発揮します。
非ステロイド性抗炎症薬は市販薬でも購入できますが、頻繁に服用することで「薬剤の使用過多による頭痛」を引き起こすことがあるため、注意が必要です。
生理期間中の頭痛をくり返す「頭痛もち」の女性は、日常生活を改善すると頭痛発作が起こりにくくなります。
頭痛予防に役立つセルフケアを3つ紹介します。
生理前から生理中にかけて、アルコールやチーズ、チョコレートの摂取は控えましょう。
アルコールは血管を拡張させる作用があり、痛みを増強させてしまいます。
チーズやチョコレートに含まれる、チラミンやポリフェノールは、片頭痛発作の引き金となる場合があります。
また、空腹によって血糖値が下がることも、月経関連片頭痛を引き起こす要因に。
1日3食規則正しく食べることを心がけ、空腹を感じたときには軽く間食をとるようにすると良いでしょう。
睡眠時間が短すぎても長すぎても、生理期間中の頭痛を起こしやすくなります。
適切な睡眠時間は人によって差がありますが、1日6時間〜8時間が目安です。
就寝と起床の時間を日ごとに変えず、平日も休日もできるだけ決まった時間に保つようにすると、自律神経の働きが安定して、頭痛発作が起こりにくくなります。
ズキンズキンとする頭痛発作があるときの運動は控えた方が良いですが、頭痛予防には適度な運動が効果的です。
運動をする習慣があると、寝つきが良くなりストレスが減り、頭痛の起こる回数が減らせます。
運動の種類は、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動がおすすめです。
月経関連片頭痛のような慢性頭痛で、日常生活に影響を及ぼしている場合は、婦人科や頭痛外来のある神経内科を受診しましょう。
受診する際に、頭痛の詳しい症状がわかると診察がスムーズに進みます。
頭痛の起こる頻度や時期、痛みの強さ、痛む場所、生理周期など日ごろから記録しておくと体調管理にも役立ちます。
頭痛の記録や医師への症状報告に便利なツール「頭痛ダイアリー」が、インターネットサイトよりダウンロードできるため、必要な場合は活用してみましょう。
生理期間中の頭痛は、原因が特定されていませんが、女性ホルモンの分泌量が関係しているとされています。
生理前から生理中にかけて起こる月経関連片頭痛は、痛みが激しい・症状が長時間続く・頭痛発作をくり返す点などが特徴的です。
ズキンズキンする頭痛発作があるときは、こめかみ周りを冷やしたり暗い場所で安静にしたりすると症状がやわらぎます。
生理期間中の頭痛でよく使用する薬は、トリプタン系薬剤と非ステロイド性抗炎症薬です。
頭痛持ちの人は、食生活や睡眠時間を見直して体調管理をすることで、頭痛の予防につながります。
生理期間中の頭痛でつらいときは、婦人科や頭痛外来のある神経内科を早めに受診しましょう。
- 生理期間中の頭痛は、女性ホルモンの分泌量がかかわっている
- 月経関連片頭痛は、痛みが強い・症状が長時間続くなどの特徴がある
- ズキンズキンする頭痛発作のときは、患部を冷やしたり安静にしたりして過ごす
- 食生活や睡眠時間の改善が、生理期間中の頭痛の予防につながる
- 生理期間中の頭痛でつらいときは、婦人科や頭痛外来を受診する
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