生理前に胸が張り、下着のサイズが合わなくなったり、痛みが出たりする人は多いでしょう。
生理前に胸が張る時、病気が隠れているケースはあるのでしょうか。
また、いつもよりも胸が張らない時「身体に異常があるのかな」と不安になるかもしれません。
今回は、生理前に胸が張る原因や、生理前に胸が張る時と張らない時の違いを詳しく解説します。
胸が張る・痛みがある時の対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
生理前は胸が張りやすい時期で、ほとんどのケースは正常な現象のため、治療の必要はありません。
しかし、生理が終わっても胸の張りや痛みが続いたり、しこりや分泌物が見られたりする場合は、病気が隠れているおそれがあります。
ここでは、生理前に胸が張る原因や、張りや痛みが継続する場合に考えられる病気について、詳しくみていきましょう。
生理前の胸の張りは、女性ホルモン分泌の変動が原因です。
月経は、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)という女性ホルモンの分泌量の変化で起こります。
排卵後に黄体ホルモンが増えると、乳腺に水分を溜め込む作用が働くため、胸の張りを感じやすいです。
黄体ホルモンは、排卵後7日目頃に分泌量が最大になり、その後徐々に減少します。
水分を溜め込む作用は少し遅れて働くため、生理の3日~4日前に胸の張りを感じることが多いです。
黄体ホルモンが減ると、乳腺は水分を溜めておけなくなり、経血や尿と一緒に水分が排出されて、身体が元の状態に戻ります。
乳腺症は、生理や妊娠・出産などの卵胞ホルモンの変動が主な原因です。
乳房の痛みや張り、乳房表面にできるデコボコしたしこり、乳頭からの透明または乳汁のような分泌物などの症状が現れます。
乳がんとの判別が難しいため、疑われる時は必ず乳腺科、もしくは乳腺外科を受診しましょう。
乳腺のう胞は、分泌物が乳管に溜まった時にみられる水風船のような袋状のもので、35歳〜50歳の女性に多いですが、ほぼすべての年齢層でみられる症状です。
乳腺のう胞によるしこりは水分でできているため、触ると柔らかく感じます。
のう胞のサイズが大きくなると、乳房の張りを感じることもあるでしょう。
乳房の腫れや痛みがある場合、乳腺炎の可能性もあります。
乳腺炎は以下の3つに分かれます。
- うっ滞性乳腺炎:母乳が乳腺に溜まって起こる
- 化膿性乳腺炎:母乳が乳腺に溜まることに細菌感染が加わる
- 慢性乳腺炎:授乳に関係なく細菌に感染して起こる
うっ滞性乳腺炎では、乳房のマッサージや授乳、胸を冷やしたり鎮痛薬を服用したりして、症状を緩和させます。
また、化膿性乳腺炎や慢性乳腺炎の治療法は抗菌薬の服用です。
生理前や、それ以外にも胸が張る時は、乳がんの可能性が否定できません。
- しこりがある
- 乳房がへこんでいる、ひきつる
- 血や膿が混ざった分泌液が出る
- 乳頭の腫れ・ただれ
乳がんの治療法の1つであるホルモン療法の副作用で、胸の張りがみられることがありますが、薬を飲み続けると自然になくなることが多いです。
乳がんを早期発見するためにも、2年に1回はマンモグラフィや超音波検査による検診を受けましょう。
いつもはみられる生理前の胸の張りがない時は、排卵がうまくいっていない可能性があります。
無排卵になる原因の例は、以下のとおりです。
- 強いストレス
- 無理なダイエット
- 肥満ややせすぎ
また、多嚢胞性卵巣症候群などの病気が隠れている可能性があるため、胸が張らない周期が続いたり、生理不順がみられたりする場合は、婦人科を受診してください。
結論、妊娠中の胸の張りと生理前との違いを、自己判断するのは難しいです。
妊娠が成立すると、継続するために黄体ホルモンの分泌期間が増え、胸の張りがみられます。
しかし、胸の張りや眠気、イライラ、不安などの妊娠初期症状は、PMSの症状と重なるため、妊娠しているかどうかの見極めが難しいでしょう。
妊娠の可能性がある場合は、生理予定日の1週間後に妊娠検査薬を使用してください。
生理前の胸の張りを緩和するためには、下着選びやホルモンバランスを整える工夫が必要です。
ここからは、胸が張る時の対処法を紹介します。
胸の張りがつらい時は、いつもよりも1サイズ大きいブラジャーを着用しましょう。
生理前には、胸の容量が20%増加するという報告があります。
胸の張りを比較的感じにくいといわれているノンワイヤーのブラジャーや、カップ付きのキャミソールなどもおすすめです。
栄養に偏りがない、バランスのよい食事を心がけましょう。
胸の張りをはじめとした、生理前の症状を緩和するために摂りたい栄養素は、以下の通りです。
- カルシウム:牛乳や乳製品、大豆製品、切り干し大根
- ビタミンB6:かつお、まぐろ、さんま、バナナ、レバー
- ビタミンE:卵、アーモンド、オリーブオイル、アボカド、大豆
- カリウム:ほうれん草、人参、バナナ、芋類、大豆
どうしても食事のバランスを整えられない時は、サプリメントもうまく活用してください。
また、むくみの原因になる外食や飲酒を控えるのも大切です。
ストレスを溜めない生活を心がけることで、ホルモンバランスが整いやすくなります。
大事なことは以下の3つです。
- 良質な睡眠をとる
- 深呼吸をする
- スポーツや趣味でストレスを発散する
疲れを溜めないために意識的に休息をとり、心身をリフレッシュしてくださいね。
生理前の胸の張りは、PMS(月経前症候群)の症状の1つで、市販薬で緩和する可能性があります。
PMSとは、3日~10日間続く、精神的・身体的症状で、生理開始とともに軽快・消失する不調のことです。
胸が張るだけでなく、眠気や腹痛、むくみなどを感じる人も多いでしょう。
市販薬を飲んでも、つらい胸の張りや痛みが続く場合は、婦人科や乳腺外来を受診しましょう。
PMSにおすすめの市販薬については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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胸の張りや月経前のイライラなど、PMSの症状が見られる場合は、低用量ピルの服用を検討しましょう。
ピルとは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンが配合された薬で、体内のホルモンバランスを調整してくれます。
低用量ピルの副作用にも胸の張りがありますが、3ヶ月程度服用すると落ち着いてくることがほとんどですよ。
女性の身体では、月経周期に合わせて女性ホルモン分泌に変動が見られ、生理前には黄体ホルモンが増加します。
黄体ホルモンは乳腺に水分を溜め込む作用があるため、生理前3日~4日に胸が張る人が多いでしょう。
生理前にいつもよりも胸が張らない場合は、無排卵の可能性が疑われるため、婦人科を受診するのが望ましいです。
胸の張りがつらい時は、下着の工夫や、ホルモンバランスを整える生活習慣を取り入れましょう。
- 生理前は胸が張りやすい時期で、ほとんどのケースで正常な現象のため、治療の必要なし
- 生理が終わっても胸の張りや痛みが継続する場合は、乳腺科や乳腺外科を受診する
- 妊娠前と生理前の胸の痛みの違いを自己判断するのは難しい
- 胸の張りや痛みを和らげるには、ホルモンバランスを整える生活習慣を意識しよう
- どうしてもつらい場合は、PMSに効く市販薬や低用量ピルの服用を検討して
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