今月に来たばかりの生理がすぐに来ると「生理が月に2回もあるのは大丈夫?」と心配になる人は多いでしょう。
生理が月に2回起こる時、身体の中ではどのような変化が起こっているのでしょうか。
今回は、生理が月に2回起こる原因や、生理と不正出血の違いについて解説します。
生理の間隔が短い時にとりたい対策や、受診の目安も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
生理が月に2回来る時は、ストレスがかかわっている可能性があります。
仕事や学業などでストレスがかかり、ホルモンバランスに何かしらのトラブルが起きているかもしれません。
ただし、ほかの原因が隠れている可能性もあるため「ストレスによる一時的なものだろう」と決めつけるのはやめましょう。
生理から次の生理までの日数は、25日~38日が正常範囲です。
月経周期が正常よりも短い状態(24日以内)を、頻発月経と呼びます。
ここからは、生理が月に2回来る時に考えられる原因を詳しくみていきましょう。
卵胞期(生理終了から排卵までの期間)が短くなることで、生理が月2回になっているかもしれません。
卵胞期にはエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量が増え、卵胞内の卵子が排卵に備えて成熟するとともに、子宮内膜が厚みを増していきます。
通常の卵胞期は、生理が終了してから10日ほど続くもの。
しかしホルモンバランスが崩れると、卵胞を刺激するホルモンが増えすぎて、結果として卵子の成熟が早まり、生理が月に2回来ることも。
思春期や更年期などの女性ホルモン分泌のバランスが乱れやすい時期は、出血症状に困っていなければ、特に治療の必要がないといわれます。
黄体期(排卵から生理までの期間)が短縮されることで、生理が月2回になることがあります。
通常、黄体期にはプロゲステロンの分泌量が増え、卵胞期に厚くなった子宮内膜が成熟し、着床に適した環境を整えるもの。
しかし、黄体ホルモンの分泌量が不足した黄体機能不全では、子宮内膜の準備や維持を十分にできなくなるため、黄体期の短縮が起こります。
黄体機能不全は、ホルモンバランスの乱れやストレス、栄養不良、過度な運動などが原因です。
生理周期が短くなるほか、子宮内膜の成熟がおこなわれず、不妊や流産につながることもあるため、放置せずに治療しましょう。
生理が月に2回起こる場合、排卵が起きていない可能性があります。
無排卵性周期症とは、定期的に生理のような出血があるものの、排卵が起こっていない状態のことです。
思春期や更年期前の女性に多くみられる症状で、卵巣機能が徐々に衰えてしまい、不妊の原因にもなります。
視床下部の機能異常や多嚢胞性卵巣症候群、過度なストレスや乱れた生活習慣、激しいダイエットによる体重減少などで現れることも。
- 月経時以外に不正出血がみられる
- 生理不順がある
- 経血量が少なかったり(過少月経)、多かったりする(過多月経)
- 基礎体温に高温期がなく一相性のグラフになる
- 月経周期が短い(頻発月経)、もしくは長い(稀発月経)
- 1年以上避妊していないが妊娠しない
上記のポイントに2個以上当てはまる人は、無排卵性周期症の可能性があるため、婦人科を受診しましょう。
月経血だと思っていたものが、実は不正出血だったというケースもあります。
不正出血とは、生理以外のタイミングで起こる性器からの出血のことです。
不正出血の裏には、重大な病気が隠れているかもしれません。
不正出血の原因の例は、以下のとおりです。
- ホルモンバランスの乱れ
- 子宮体がん・子宮頸がん
- 子宮内膜症
- 子宮内膜ポリープ
- 卵巣腫瘍
- 卵巣機能不全
- 膣炎
- 膣がん
生理と不正出血を自己判断で見分けるのは難しいため、生理が月に2回来たら頻発月経だと自己判断せずに、婦人科を受診して原因を特定することが大切です。
生理と不正出血の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
不正出血と生理の違いがわからない!月経以外で出血が起こる原因など解説<h2>生理が月に2回来る頻発月経の治し方</h2>
日頃から生活習慣を整えることで、ホルモンバランスが整って、生理周期が正常に戻る可能性があります。
以下のポイントを押さえて、心身を労わった生活を送りましょう。
- 無理なダイエットをやめる
- リラックスする時間をとり、ストレスを発散する
- 十分な睡眠を確保する
- 適度に運動する
- バランスのよい食事をとる
しかし、自力で頻発月経を改善しようとするよりも、婦人科を受診する方が望ましいです。
思い切って婦人科を受診することで、病気が早期に見つかることもあります。
生理に関連した悩みは、生理の時期に関係なく受診できるため、ためらわずに医師に相談するのがおすすめです。
生理が月に2回来る場合、どのタイミングで婦人科を受診すればよいか迷う人も多いです。
ここからは、婦人科を受診する目安を解説します。
また、婦人科でおこなわれる治療法についても知っておきましょう。
いつもの生理ではない時期に2日〜3日出血が続く場合は、婦人科を受診した方がよいです。
日頃から生理開始日や出血量、月経血が出ている期間などの生理の状況を記録しておいたり、基礎体温を毎朝測定したりすることで、原因の特定がスムーズに進みます。
基礎体温は、毎朝目覚めた時に測る安静状態での体温で、継続して記録することで排卵が起こっているか予測できますよ。
また、妊娠を望んでいる人は、生理が月に2回来たらできるだけ早めに婦人科を受診して、ホルモン分泌の状態を調べることをおすすめします。
基礎体温の正しい測り方については、以下の記事を参考にしてください。
基礎体温の正しい測り方丨うまく測るコツや普通の体温計でもいいかなどの疑問も解説婦人科では、エコー検査やホルモン検査、子宮頚部や内膜の細胞診などで出血の原因を調べることが多いです。
原因を特定した後は、年齢、生理痛や貧血の有無、妊娠を希望するかどうかなどにより、頻発月経の治療方針を決定します。
初経が始まって数年間は無排卵性のことも多く、ほとんどの人が年齢を重ねるとともに正常な排卵周期になるため、原則治療を必要としません。
しかし、月経困難症や子宮内膜症があったり、出血症状で生活に支障をきたしていたりする場合は、低用量ピルで治療することも。
低用量ピルとは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンを配合した薬で、月経不順の改善をはじめとした、さまざまな生理トラブルに効果を発揮します。
また、将来妊娠を希望する人の場合は、月経周期を人工的に安定させるホルモン療法をおこなうことがありますよ。
生理が月に2回来る時は、ストレスによりホルモンバランスが乱れているかもしれません。
放置すると不妊につながるケースもあるため「ストレスによる一時的なもの」と安易に考えず、婦人科で原因を特定してもらいましょう。
生理だと思っていた出血が、重大な病気を知らせる不正出血のこともあります。
いつもの生理ではない時期に2日〜3日出血が続く場合は、できるだけ早めに婦人科を受診して検査を受けましょう。
- 生理が月に2回来る時は、身体やホルモンバランスに何かトラブルが起きているかも
- 生理周期が24日以内になる頻発月経の原因は、卵胞期や黄体期の短縮、無排卵などが挙げられる
- 月経血だと思っていたものが不正出血のこともあるため、婦人科を受診すべき
- 生理周期が正常にするには、ホルモンバランスを整える生活習慣を取り入れる
- 婦人科を受診する際は、生理や基礎体温の記録があると、原因の特定がスムーズ
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