「ピルとほかの薬は一緒に飲んでも大丈夫?」「ピル服用中だが、摂りたいサプリメントがある」など、ピルとほかの薬やサプリメントの併用が気になる人がいるでしょう。
今回は、ピルと併用してはいけない薬などにどのような種類があるか解説します。
ほかの薬を服用する機会があるときに気をつけるべき点も解説するので、ピルを安全に服用するために参考にしてください。
ピルと併用してはいけない代表的な薬を確認しましょう。
下記で解説する薬のほかにもピルと併用を避けた方が良いものもあるため、併用中の薬がある場合は医師や薬剤師に相談してください。
ピルの効果が下がる可能性がある薬は以下のとおりです。
- 抗てんかん薬(バルビツール酸系・ヒダントイン系・カルバマゼピン・トピラマート)
- 過眠症治療薬(モダフィニル)
- 抗生物質(テトラサイクリン系・ペニシリン系)
- 抗結核薬(リファンピシン)
- HIV治療薬(ネルフィナビルメシル酸塩・リトナビル・ダルナビル・ホスアンプレナビル・ネビラピン)
- アフターピル(ウリプリスタル酢酸エステル)
ピルの効果が下がると、避妊効果が十分に得られなくなる可能性があるでしょう。
ピルの血中濃度を上げる可能性がある薬は次のとおりです。
- アセトアミノフェン
- 抗真菌薬(フルコナゾール・ボリコナゾール)
ピルの血中濃度が上昇すると、血栓症など副作用のリスクが高くなることが考えられます。
ピルと一緒に服用すると、作用が強くなる可能性がある薬は以下のとおりです。
- ステロイド飲み薬
- 三環系抗うつ剤
- パーキンソン病治療薬(セレギリン)
- 免疫抑制剤(シクロスポリン)
- 喘息治療薬(テオフィリン)
- 胃潰瘍・逆流性食道炎の治療薬(オメプラゾール)
ピルが薬の分解を遅らせて、これらの薬の副作用が起こりやすくなるでしょう。
ピルと一緒に服用すると、効果が下がる可能性がある薬は次のとおりです。
- アセトアミノフェン
- 糖尿病治療薬
- 子宮内膜症・子宮筋腫治療薬(Gn-RH誘導体)
ピルの影響で、これらの薬の治療効果がきちんと得られない可能性があります。
ピルとの併用を避けた方が良いものは、薬だけではなくサプリメントや飲食物もあります。
種類と併用したときのリスクについて確認しましょう。
グレープフルーツに含まれる「フラノクマリン」が、薬効成分を分解する酵素の働きを抑えるため、ピルの血中濃度が高くなり、副作用が起こりやすくなるでしょう。
グレープフルーツの果実だけではなく、ジュースを飲んでも同じ作用が起こります。
グレープフルーツが薬を分解する酵素の働きを抑える作用は数日間続くため、ピル服用中は摂らないように注意しましょう。
セントジョーンズワートは、日本名が「セイヨウオトギリソウ」というハーブの1種です。
ピル服用中にセントジョーンズワートを摂取すると、薬効成分の分解を促してしまうため、薬の効果が弱くなり、不正出血が起こることも。
セントジョーンズワートは、ハーブティーやサプリメントで販売されているため、摂るときは成分中に含まれていないか確認しましょう。
イソフラボンは、大豆に多く含まれる成分で、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをすることで知られています。
イソフラボンを摂りすぎるとエストロゲンの作用が強くなり、ピルを併用すると効果に影響を及ぼすでしょう。
豆腐・納豆・煮豆など大豆を使用した食品を一般的な量で摂るのは問題ないとされていますが、サプリメントではイソフラボンの過剰摂取になる可能性があるため気をつけてください。
バストアップサプリに含まれる成分の「プエラリア・ミリフィカ」は、エストロゲンのような作用があり、イソフラボンの約1000倍〜約10000倍の活性を持っています。
プエラリア・ミリフィカが含まれるサプリメントを摂取した人に、嘔吐・腹痛・月経障害などの危害が多発し、国民生活センターや日本医師会から注意喚起も。
ピルと併用することで、エストロゲンの作用が非常に強くなる可能性があるため、バストアップサプリの摂取は控えてください。
(参考:日本医師会:「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品の使用にご注意を)
アルコールは飲んだ後、ピルと同様に肝臓で分解されます。
ピルと一緒に飲んでしまうと、ピルの分解が遅くなり血中濃度が上昇するため、副作用が起こりやすくなるでしょう。
また、飲酒によって嘔吐や下痢をすると、ピルの成分が吸収される前に体の外へ排出されるため、効果が下がることも。
飲酒量はほどほどに抑えて、ピルの服用時間と少なくとも3時間以上ずらすようにしましょう。
ピルと併用を避けた方が良い薬やサプリメントを飲んでいた場合、慌てずにピルを処方してもらった医師に相談しましょう。
気づいた時点で問題がなくても、飲み続けると、ピルや併用した薬の効果に支障をきたして体調変化が起こることも。
ピルの効果を下げるものを併用していた場合、避妊効果が得られなくなるため、ほかの避妊法を行うかどうか医師に相談することをおすすめします。
ピル服用中に風邪を引いてしまったなど、ほかの薬を飲む機会があるかもしれません。
安全に薬を服用するために気をつける点を確認しましょう。
病院を受診するときは、ピルを飲んでいることを医師に申し出ましょう。
治療でほかの薬が必要になったときに、ピルと併用できる薬を処方してもらえます。
診察中に医師に言い忘れたときは、薬をもらうときに薬剤師に相談してください。
ピルと併用を避けるべき薬が処方されたときは、薬剤師から医師に連絡をして、併用しても差し支えない薬に変更されるでしょう。
ピル服用中は、自己判断で市販薬やサプリメントを飲まないようにしましょう。
市販薬やサプリメントは、複数の成分が含まれていることが多く、ピルの効果に支障をきたすものが入っている可能性も。
薬局やドラッグストアにいる薬剤師に、ピルと併用できるか事前に確認することをおすすめします。
日常的に服用する機会が多い薬について、ピルと併用しても差し支えないか、質問集にまとめました。
併用したい薬があって困ったときに参考にしてください。
ピル服用中に解熱鎮痛剤が必要になった場合、ロキソニンは併用しても大丈夫ですが、カロナールは避けた方が良いです。
カロナールの成分は「アセトアミノフェン」で、併用するとそれぞれの血中濃度に影響を及ぼすため、ピルの添付文書上は「併用注意」となっています。
ピル服用中に頭痛や発熱があるときは、カロナールの服用は控えましょう。
花粉症の治療で主に使用される「抗ヒスタミン薬」は、ピルと併用しても差し支えありません。
ただし、重症の花粉症でステロイド剤の飲み薬を医療機関から処方されている場合は注意してください。
ピルと飲み合わせが悪く、併用するとステロイド剤の作用が強くなる可能性があります。
薬を処方してもらった医師に、ピルを飲んでいることを申し出て、指示を受けるようにしてください。
ピルと併用してはいけない漢方薬は、特にありません。
しかし、体調変化が起きた際、どちらの薬の影響によるものか判断できるように、併用する前に医師へ伝えておくようにしましょう。
一部の処方薬やサプリメントなどには、ピルと併用してはいけないものがあります。
気づかないまま併用を続けると、副作用が起こりやすくなったり、ピルの効果が下がったりして、体調変化がみられることも。
ほかの医療機関を受診するときは、ピルを飲んでいることを医師に必ず申し出るようにしましょう。
また、自己判断で市販薬やサプリメントを服用せず、薬剤師に相談することをおすすめします。
- 一部の薬やサプリメントには、ピルと併用を避けた方が良いものがある
- 気づかないまま併用すると、ピルの効果に影響が出て体調変化が起こる可能性
- 医療機関を受診するときは、医師にピルを飲んでいることを申し出る
- ピル服用中は、自己判断で市販薬やサプリメントを服用しない
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