40代後半〜50代前半にかけて、更年期を迎える女性がとても多いです。
加齢にともなう、卵巣機能の低下によるエストロゲン減少は、自律神経にも影響をおよぼし、さまざまな症状が現れます。
なかでも、症状が重く日常生活に支障が出ている状態は「更年期障害」です。
更年期障害と思われる症状が出た時に、何科にかかるべきか悩む人も多いでしょう。
今回は、更年期障害で何科を受診するべきか、症状に合わせておすすめの診療科を紹介します。
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40代後半にさしかかると、女性の心身のバランスは不安定になり、さまざまな症状が現れるようになります。
しかし、何科にかかればよいのかわからない人も多いでしょう。
ここからは、おすすめの診療科を紹介します。
さまざまな更年期症状に悩んでいる場合は、まず婦人科を受診するとよいでしょう。
更年期の受診をきっかけに主治医を見つけておくと、更年期以降に心配な骨密度や動脈硬化、高血圧、子宮がんなどの早期発見・治療にもつながります。
- 更年期の症状がつらすぎる
- さまざまな症状が出ている
- 更年期障害について、医師にじっくり相談したい
このように考える人には、更年期外来や女性内科がおすすめです。
女性の全身症状を全体的にみてくれる医師や、更年期の症状に理解が深い医師に相談できますよ。
イライラしてしまう、怒りっぽい、やる気が出ない、眠れないなど、更年期の精神症状が強い場合は、精神科や心療内科を受診しましょう。
精神症状が1ヶ月〜3ヶ月続いたり、日常生活に支障が出ていたりする時は、医師に相談するのがおすすめです。
更年期障害で口の中に違和感がある場合は、歯科で相談しましょう。
更年期には、女性ホルモンの1つであるエストロゲンが減少することで、口内が乾燥することも。
口内が乾燥すると、歯周病菌が発生しやすくなることが知られています。
歯周病が進行すると、歯が抜け落ちることもあるため、歯肉の出血や口臭が気になる場合は、早めに歯科を受診してくださいね。
更年期とは、閉経前後の5年間を合わせた10年間をさします。
更年期障害とは、日常生活に支障が出るほど更年期症状が重い状態のことです。
ここからは、更年期障害が始まる年齢の目安や、代表的な症状を解説します。
更年期障害は、40代後半から悩む人が多く、50代前半が症状のピークに達するといわれています。
卵巣機能の低下にともなって女性ホルモンの分泌量が低下し、生理不順がみられる頃から症状が本格化するでしょう。
なかには、30代後半(プレ更年期)から不調を訴える人も。
更年期は、エストロゲンの急激な減少によって、ホルモン分泌と同じ脳の視床下部が司る自律神経も乱れ、さまざまな症状が現れます。
代表的な症状は、以下のとおりです。
- ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり)
- 肩こり
- 頭痛
- 不眠
- イライラ感
- 動悸・息切れ
- 不安感
- めまい
- 吐き気
- 下痢・便秘
更年期症状は、ストレスがかかると重症化するおそれも。
日頃からストレス発散を心がけましょう。
更年期症状が重くて、日常生活に支障が出ていたり、寝込んでしまうことが増えたりするなら、早めに病院を受診しましょう。
早めの受診・治療で、更年期障害の重症化を防げます。
日常生活に支障が出ていなくても、更年期症状に関する不安があるなら、病院で相談するのがおすすめです。
- 生理の量が変わってきた
- 生理以外にも出血がみられる
- 基礎体温が乱れるようになった
こうしたサインを見逃さないようにすると、早めの受診につながるでしょう。
更年期障害で病院を受診する前に、診断に至るまでの流れや、代表的な治療法を知っておくとよいでしょう。
受診前にやっておきたいことも紹介します。
問診では、年齢や症状の程度や出現時期、生理周期などを確認します。
そのうえでおこなわれる血液検査で、女性ホルモンの1つであるエストロゲンの低下と、卵胞刺激ホルモンや黄体形成ホルモンの上昇がみられることが、更年期障害の診断の目安です。
ほかの病気の可能性を疑い、コレステロール値や血糖値、甲状腺機能なども検査するのが一般的でしょう。
超音波検査では、子宮や卵巣の状態を調べて、子宮筋腫などの症状がないか確認します。
病院を受診する前に、不調がある身体の部位や不調が続いている期間、特につらい症状について整理しておくと、スムーズに診断が進むでしょう。
更年期障害の代表的な治療方法は、次のようなものが挙げられます。
- ホルモン補充療法:体外から少量のエストロゲンを補充する
- 漢方薬:その人が本来の心身のバランスをとれるようにサポートする
- 抗うつ薬・向精神薬:更年期の精神症状を緩和する
- カウンセリング:自分自身の問題と向き合い、ストレスを軽減する
医師と相談し、自分に合った治療をおこなえば、つらい症状の改善が期待できるでしょう。
女性の更年期障害では、一般的には婦人科を受診するとよいでしょう。
じっくり話を聞いてもらうためには、更年期外来がおすすめです。
ただし、精神症状が強い場合は精神科・心療内科、口の中の違和感がある場合は歯科を受診するのもよいでしょう。
更年期症状が重くて、寝込んでしまうことが増えるなど、日常生活に支障が出ているなら、早めに病院を受診してください。
受診が早いほど、更年期障害が重くなるのを防げることも多いです。
問診や血液検査、超音波検査などで診断し、適切な治療をおこなえますよ。
- 更年期障害で何科を受診すべきか悩んだら、婦人科で相談するのがおすすめ
- 症状がひどく、じっくり相談したい場合は、更年期外来や女性内科に行くのもよい
- 更年期障害は、40代後半から悩む人が多く、50代前半が症状のピークに達する
- 更年期症状は、ストレスがかかると重症化することも
- 病院を受診する前に、不調がある身体の部位や不調が続いている期間、特につらい症状について整理しておこう
