近年「子宮温活」という言葉が広まるほど、子宮を温めることの大切さが重要視されています。
子宮を温めることは、血流を促進するほか、ホルモンバランスを整える効果が期待できるため、妊活や免疫力の向上にもつながるのです。
子宮を温めるにはさまざまな方法がありますが、まずは気軽に食べ物から取り入れてみてはいかがでしょうか。
この記事では、子宮を温める食べ物やNG食材、温活に効く食べ方のコツなどを紹介します。
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「子宮を温めることは体に良い」というイメージは持っていても、どんなメリットがあるのか詳しく知っている人は少ないかもしれません。
特に、毎日の食事で子宮温活ができると、とても効率的です。
ここでは、子宮を温める食べ物を摂取するメリットや、食べる順番などについて解説します。
子宮を温める食べ物を摂取すると、子宮へ送られる血流を促す効果が期待できます。
血流が良くなると体温が維持されるため、女性ホルモンのバランスが整った状態を目指せるのです。
その結果、月経周期が整いやすくなったり、PMSや生理痛の症状が軽減したりと、女性にとって嬉しい効果が見込めます。
なお、子宮内環境が整うと子宮内膜が厚くなるため、妊娠に関わる機能も高まりやすいといわれています。
子宮を温める食事をするためには、温性食材を取り入れるだけでなく、食べる順番や調理法にも注目しましょう。
食べる順番は、汁物・副菜→メイン→主食の順番が理想です。
汁物は胃腸を温め、代謝を上げられるので、最初に食べると温活に効果的だといえます。
食物繊維が含まれる副菜は、糖質の吸収を遅らせられるため、先に食べておくと健康維持にも最適です。
また、調理法は、食材に火を通した食べ方が体を温めやすいといわれています。
冷製スープや生野菜などの冷たいメニューは、体の冷えにつながるため、夏場でもなるべく温かいものを食べるのがいいでしょう。
子宮温活には、火を通した温かい食事が効果的ですが、どの食材を使うかも重要です。
食材によっては、火を使って調理しても結果的に体を冷やしてしまう可能性があるため、食材の効能や成分についても知っておきましょう。
ここでは、子宮を温めるおすすめの食べ物を紹介します。
- にんじん
- ごぼう
- れんこん
- 玉ねぎ
- さつまいも
根菜類は、体を温める陽性食品と呼ばれ、体の代謝アップをサポートする効果が期待できます。
これらの野菜は比較的水分が少なく、ミネラルやビタミンが豊富です。
体内のたんぱく質を熱に変化させたり、血液のもととなる鉄の吸収を助けたりする働きがあるため、血行が良くなることで内側から体を温められます。
ねぎやショウガ、にんにくなどの香味野菜も、子宮を温める作用のある温性食材の1つです。
それぞれが持つ辛味成分には、血行の促進や新陳代謝を高める効果があります。
体がポカポカと温まるだけでなく、料理の味を引き立ててくれるので、積極的に食事に取り入れましょう。
ただし、生のショウガに含まれるジンゲロンという成分は、体の中心体温を下げてしまうため、加熱して食べるのがおすすめです。
「葉酸」と聞くと妊活をイメージする人も多いかもしれませんが、実は女性だけでなく、男性や子供も積極的に摂るべき大切な栄養素です。
葉酸には、赤血球の生産を助け、代謝を促進する酵素を補う役割があります。
葉酸が不足すると貧血になりやすくなり、体の冷えや疲労感につながるため、きちんと摂取することが重要です。
また、葉酸は女性の子宮内膜を強化する効果も期待できるため、子宮内環境も整いやすくなるでしょう。
鶏レバーやきのこ、ブロッコリー、ほうれん草などに多く含まれているので、ぜひ食事に取り入れてみてください。
発酵食品には、善玉菌である乳酸菌や、ビタミンB群などの栄養素が多く含まれています。
乳酸菌は腸内環境を整える働きがあり、免疫力アップに効果的です。
ビタミンB群は、代謝を促進する作用があるため、子宮を温める効果が見込めます。
なお、食品を発酵することで、もともとの栄養価が大幅に上がるといわれているため、効率よく体に良い食事ができるのです。
醤油や味噌などの調味料、納豆やチーズ、ヨーグルト、キムチなどが発酵食品の代表的な食べ物。
ぜひ、積極的に食事に取り入れましょう。
黒豆や黒ごま、海苔、ひじきなど黒い色の食材には、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが多く含まれています。
この栄養成分は血流を改善させる働きがあり、その作用によって体温を保つ効果が期待できるのです。
また、抗酸化作用があるため、細胞の老化を予防するアンチエイジング効果や、生活習慣病の原因である活性酸素の生成を抑制する効果も見込めます。
健康面はもちろん、美容のためにも取り入れたい食材の一つです。
子宮温活に効果的な食べ物には、いくつかの見分け方があります。
中には例外のものもありますが、知っておくと普段の食事にも取り入れやすくなるでしょう。
ここでは、子宮を温める食べ物の見分け方を解説します。
野菜には、最も美味しいといわれる旬の時期がありますよね。
一般的に、夏が旬の食材は体を冷やし、冬が旬の食材は体や子宮を温めるといわれています。
夏野菜は利尿作用のある成分が含まれている食材が多いのに対し、冬野菜は血行を促進するミネラル類が豊富に含まれている食材が多いのです。
農作物には人間の体温調整をする働きも備わっているため、旬のものを食べることは、季節に応じたメリットを得られることにつながります。
なお、地面の下に育つ野菜にも体を温める効果が期待できるので、冬に旬を迎える根菜は温活に最適です。
寒い地域で育つものは体や子宮を温める効果があり、暑い地域で育つものは体を冷やすといわれています。
果物で例えると、体を温めるのはりんごやさくらんぼ、体を冷やすのはバナナやパイナップル、マンゴーなどです。
オレンジは暑い季節で育ちますが、血行を促す成分が含まれているため、このような例外もあります。
一部例外もありますが、基本的にオレンジや黄色など暖色の食材は、体や子宮を温めるといわれています。
反対に、緑や白、紫など寒色の食材は、体を冷やすものが多いです。
ただし、暖色のトマトは体を冷やし、寒色のカブは体を温めるといった例外もあるので、色はあくまで参考程度に考えましょう。
また、水分が多いものは、体内に入ると熱を吸収して体を冷やしてしまいます。
水分が少ない野菜は、ミネラルやビタミンを豊富に含んでいるため、体を温める効果が期待できます。
体や子宮を冷やすものは、野菜や果物などの農作物以外にもあります。
特に女性は、子宮を冷やすと心身の健康にもかかわるため、口に入れるものは意識して選びましょう。
ここでは、子宮の冷えにつながるNG食材を紹介します。
生で食べられるきゅうりやトマト、レタスなどの野菜は、水分やカリウムが豊富に含まれています。
水分は体内の熱を吸収し、カリウムの持つ利尿作用が、尿の生成とともに体内にこもった熱を放出することから、体や子宮の冷えにつながってしまうのです。
ただし、食物繊維やビタミンなど健康維持に欠かせない栄養素も多いため、温かい汁物と組み合わせるなどの工夫をして食事に取り入れましょう。
また、冷たい飲み物を飲むのも、直接的に体や子宮を冷やす原因になります。
体に優しいのは常温の飲み物ですが、暑い時期は熱中症対策として冷たい飲み物が効果的な場合もあるので、状況に応じて選びましょう。
白砂糖や白米、小麦粉などの精製された食品は、食べた後に血糖値を急激に上昇させてしまいます。
この血糖値を正常な状態に戻すためにインスリンが大量に分泌され、血糖値が急降下する際に体温も下がりやすくなるため、体や子宮が冷えてしまうのです。
また、精製されていない食品に比べて栄養素も不足しているため、体に良いとはいえません。
砂糖は、黒糖や、サトウダイコンの根から作られるてんさい糖が、ミネラルも豊富でおすすめです。
ご飯は白米から発芽玄米に、パンを選ぶ際は小麦粉ではなく全粒粉を使ったものを選ぶと、子宮の冷え対策に効果が期待できます。
コーヒーや緑茶などカフェインが含まれているものや、アルコールも、体や子宮を冷やしやすい飲み物です。
カフェインが持つ利尿作用は、尿の排出とともに体内の熱も放出してしまいます。
また、血管を収縮させる作用もあり、血流の流れが悪くなりやすいため、冷え性の人にもおすすめしません。
お酒は、飲むと体が温まるイメージを持つ人も多いかもしれませんが、それはアルコールの作用によって血管が拡張するからです。
運ばれる血液の量に比例して、放出される体内の熱も増えるので、一時的に温まったように感じてもすぐに体全体が冷えてしまいます。
お酒を飲む際は、温かい料理も一緒に食べるようにしましょう。
子宮を温めるためには、食材にこだわるのはもちろんですが、食べ方にもコツがあります。
食事は今後の健康に関わるので、小さなことでも意識していきましょう。
最後に、子宮温活効果が期待できる食事の仕方を解説します。
手軽に子宮温活できる方法の1つは、味噌汁やスープなどの温かい汁物を1日1回取り入れることです。
胃腸が温まり、代謝アップが期待できるので、体の内側からポカポカと温まるでしょう。
生野菜のサラダやお刺身など、冷たいものを食べる時も、温かい汁物を組み合わせれば、体を冷やしにくくなる効果が見込めます。
体を温める野菜を具にしたり、すりおろしショウガを加えたりすると、さらに子宮温活に効果的です。
また、飲み物を選ぶ時もできるだけホットを選びましょう。
体を温めるハーブティーやジンジャーティー、ポリフェノールの多いココア、米が原料の甘酒などもおすすめです。
ものを食べる時によく噛むと、交感神経が刺激され、内臓脂肪が燃焼することで体が温まるといわれています。
また、消化が良くなり、血液が胃腸に集中する時間が短縮されるので、体への血の巡りが滞るのを防ぐ効果もあるのです。
よく噛むことは、肥満予防や脳の活性化など体にさまざまなメリットをもたらすので、ひと口につき30回を目安に噛むようにしましょう。
冷たいものを口にする時は、できるだけ常温に戻すことを心がけましょう。
体内に取り込むものの温度が冷たいほど、胃の動きは低下するといわれています。
胃腸の機能が弱まると、血流の悪化や内臓の冷えを引き起こすため、子宮を冷やすことにつながるのです。
麦茶やコーヒー、カフェインが含まれる緑茶や紅茶などは体を冷やすものとして知られていますが、ホットや常温を選ぶことで少し軽減されます。
お酒も、ホットワインやホットカクテル、お湯割りなどを選ぶと、体がポカポカと温まりますよ。
子宮を温める食べ物を摂取すると、血液が子宮へ送られるのを促す効果が期待できます。
女性ホルモンのバランスが整うことで、PMS・生理痛の軽減や妊娠機能の高まりなど、さまざまなメリットが期待できるのです。
子宮を温める食べ物はたくさんありますが、いずれも食べる順番や調理法を重視することが大切です。
子宮の冷えにつながる食材でも、食べ方を工夫したり、別の製法で作られたものに変えたりすることで、子宮温活効果は高められます。
食べ物で子宮を温め、体の内側から整った状態を目指しましょう。
- 子宮を温めると、月経周期が整う・PMSや生理痛が軽減される・妊娠機能が高まるなどの効果が期待できる
- 子宮を温める食べ物は、根菜類・香味野菜・葉酸が含まれた食品・発酵食品・黒い食材など
- 冬が旬のもの・寒い地域で育つもの・暖色・水分が少ないものは、子宮を温める食べ物が多い
- 子宮の冷えにつながるNG食材は、生野菜や冷たい飲み物・精製された食品・カフェインやアルコールなど
- 温かい汁物を取り入れる・よく噛む・冷たいものは常温に戻すなど、食べ方を工夫して子宮温活効果を高めよう
