「今まで生理周期が順調だったのに、短くなったのはなぜ?」「病気だったらどうしよう」と疑問や不安を抱く女性は少なくありません。
特に30代〜40代女性は、ホルモンバランスの変化が大きく、月経周期は乱れがちです。
とはいえ、生理周期が急に短くなったら、戸惑うのも当然のこと。
今回は、生理周期が短くなった原因や考えられる病気、対処法や受診の目安を紹介します。
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生理周期とは、前回の生理開始日から次の生理開始日の前日までの日数のこと。
通常、25日〜38日の範囲であり、この範囲におさまれば1週間以内のずれは問題ありません。
しかし「今まで28日周期だったのに、24日に変わった」など、急激な変化がみられると戸惑うもの。
生理周期が短くなった背景には、加齢や生活習慣、病気など、さまざまな原因が考えられます。
特に30代後半~40代は、生理周期が短くなる「頻発月経」になりやすい時期です。
ここからは、生理周期が短くなった時に考えられる原因を紹介します。
睡眠不足や過度なダイエット、ストレスなどによって、ホルモンバランスが乱れると、生理周期が短くなることがあります。
生活の変化が大きく、環境の影響を受けやすい20代〜40代は、生理周期が一時的に短くなったと感じることもあるでしょう。
30代後半~40代で生理周期が短くなったなら、更年期の始まりかもしれません。
40歳を過ぎた頃から月経周期が短くなり、約21日になることも。
加齢にともない、卵胞の数が減少すると、卵胞から分泌される女性ホルモンである「卵胞ホルモン」や「黄体ホルモン」の分泌量が少なくなります。
すると、脳からホルモン分泌を促す指令が出て、卵巣が過剰に刺激されるため、排卵が早く起きてしまうのです。
卵巣機能自体も低下するため、生理不順に加えて、経血量が増える「過多月経」や、逆に減少する「過少月経」がみられる人も。
閉経に向けて生理の回数が減る「稀発月経」になり、生理がなくなります。
「生理周期が短くなった」と感じていても、前回の生理が終わってすぐに出血が起こった場合、不正出血かもしれません。
不正出血とは、生理以外のタイミングで起こる性器からの出血のこと。
見た目やタイミングが似ているため、自己判断が難しいことも多いです。
不正出血を引き起こす原因には、ホルモンバランスの乱れのほか、強い月経痛の原因となる「子宮内膜症」や、進行すると命に関わる「子宮頸がん」などの病気もあるため、放置せずに婦人科を受診しましょう。
生理周期が短くなった場合、以下の病気が考えられます。
- 無排卵性月経
排卵がないのに出血がみられる、経血量は少なく、生理がダラダラ続く - 卵胞期短縮症
月経期後~排卵までの卵胞期(増殖期)が短くなる、ホルモンバランスが不安定な思春期や更年期に起こりやすい - 黄体機能不全
黄体ホルモンが十分に分泌されず黄体期(分泌期)が短くなる、子宮内膜が十分な厚さまで成熟しないため、着床を維持できない
婦人科系の病気を放置すると、不妊の原因になる可能性もあるため、早めに受診するのが望ましいでしょう。
<h2>生理周期が短くなった30代〜40代に漢方は効く?おすすめの対処法は?</h2>
生理周期が短くなったとき、何から始めたらよいか迷う人は多いでしょう。
「更年期の生理不順には漢方が効く」と耳にして、興味をもつ30代〜40代の女性も少なくありません。
ここからは、生理周期が短くなった時の対処法を紹介します。
生理周期が短くなったと感じたときは、まず基礎体温を記録してみましょう。
排卵があるか、黄体期(高温期)の長さなど、ホルモンバランスの状態を知る手がかりになります。
毎日同じ時間に、起床直後の体温を記録するのがポイントです。
低温期と高温期の二相に分かれていれば、排卵が起きている可能性が高く、高温期が極端に短い場合には黄体機能不全が疑われます。
婦人科での相談時にも、基礎体温表が参考になることが多いため、記録を続けてみてください。
基礎体温の測定法については、以下の記事でくわしく解説しています。
月経周期を安定させるためには、生活リズムを整えることが大切です。
ホルモンバランスの乱れは、睡眠不足やストレス、栄養バランスの偏り、運動不足などによって引き起こされます。
栄養バランスの取れた食事、質の良い睡眠、ストレス解消の時間を意識しましょう。
特に30代〜40代は、仕事や家庭で心身の負担が大きくなりがちです。
1日10分程度の軽い運動を取り入れることから始めるとよいでしょう。
生理周期の乱れに対しては、漢方が効果を発揮することもあります。
特に30代〜40代の女性は、更年期に向けてホルモン分泌が不安定になりやすく、生理周期の短縮に加えて、冷えや疲れ、気分の落ち込みなどの症状をともなうことも。
よく使われる漢方の代表例は、以下のとおりです。
- 加味逍遙散(かみしょうようさん)
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
体質により合う漢方は異なるため、自己判断せず婦人科や漢方医に相談するのが安心ですよ。
生理周期が短くなったと感じたら、婦人科を受診して原因を調べるとよいでしょう。
治療せずに経過観察することもありますが、医師と今後の方針を決めることが大切です。
月経不順があると、予定が立てにくかったり、妊娠しやすい時期がわかりにくかったりするため、ホルモン治療などによる治療がおこなわれることも。
ほかにも、月経量が増加した、月経痛がひどいなどの症状がある場合も、婦人科で相談するのがおすすめです。
生理周期が短くなる背景には、ホルモンバランスの乱れや更年期の始まり、婦人科系の病気など、さまざまな原因があります。
特に30代後半〜40代は、体の変化を感じやすい時期。
ストレスや生活習慣の影響も大きいため、自分の身体を見つめ直すタイミングとしてとらえるのも大切です。
基礎体温の記録や、生活習慣の見直しで、生理不順の改善が期待できることもありますが、不安な場合は婦人科に相談してみましょう。
- 生理周期が24日以下になった場合は「頻発月経」と呼ばれ、注意が必要
- ホルモンバランスの乱れや更年期の影響で周期が短くなるケースがある
- 生理による出血に見えても、実は不正出血の可能性も
- 生理周期が短くなった時は、基礎体温の記録で排卵の有無を確認しよう
- 月経不順や生理痛などの気になる症状が続くときは、早めの婦人科受診がおすすめ
