予想外のタイミングで出血して「あれ?」と驚いた経験はないでしょうか。
生理以外での出血は「不正出血」と呼ばれ、様々な原因で起こります。
中には重大な病気が隠れていることもあるため、そのままにしておくのは望ましくありません。
この記事では、不正出血の原因や病院へ行くべきタイミングなど、知っておきたい不正出血の知識をご紹介します。
不正出血とは、生理の時以外に膣から出血することです。
生理や排卵時のタイミングで起こる出血の場合は心配ありませんが、それ以外のタイミングで起こる出血は病気の症状の可能性があります。
血液の色が赤ければ新しい出血、茶色ければ古い出血、ごく少量の出血では黄色いこともあります。
どんな状態の血液でも、生理の時以外に起これば不正出血です。
「予定外の出血」という点では、生理不順も同様に出血のタイミングがずれます。
不正出血と生理不順の違いは、基礎体温の変化の有無です。
生理不順であれば、不安定であっても出血の前に基礎体温に変化が現れます。
不正出血は様々な原因で起こりますが、大きく分けると以下の4種類です。
ホルモンバランスや婦人科系の器官といった病気が原因の場合もあれば、生理現象の一種で心配ないものもあります。
ホルモンバランスの乱れが原因で起こります。
主に女性ホルモンのバランスが関係し、思春期や更年期に多い種類です。
- 本来の生理前に少しの出血が続く黄体機能不全
- 出血が長く続く無排卵出血
卵巣や脳下垂体などホルモンの分泌に関わる器官の働きが低下している可能性があります。
ストレスの影響も無視できません。
病気が原因で子宮、卵巣、膣などから出血が起こっている状態で、性交時に出血することもあります。
主な病気は、以下のようなものです。
- 子宮筋腫
- 子宮腺筋症
- 膣炎
- 細菌感染
- 子宮頸管ポリープ
- 子宮膣部びらん
- 子宮体がん
- 子宮頸がん
中には早急に治療したほうがいい病気もありますので、婦人科の受診が望ましいでしょう。
生理と生理の間に排卵が起こるタイミングで少量の出血が起こる場合があります。
これを「排卵期出血」と呼び、ホルモンバランスが変化するために起こる出血ですので病気ではありません。
基礎体温の変化とあわせて確認できればより確実です。
出血が気になる場合はピルの服用で出血量が改善する場合がありますので、婦人科で相談してみましょう。
上記3つの原因以外にも、
- 性交渉の時に膣が傷つくなどの外傷
- 着床出血
- 異所性妊娠
- 切迫早産や胎盤剥離などの妊娠中のトラブル
- 性感染症
- 低用量ピルの服用
- 甲状腺疾患
といった原因で不正出血が起こる可能性があります。
不正出血は、婦人科系の臓器からの出血のほか、ホルモン異常のために起こる場合があります。
原因は1つとは限らず、複合的な理由の可能性もあります。
自分で原因を特定するのは難しいため、早めに受診して適切な処置を受けましょう。
- 着床出血
- 絨毛膜下血腫
- 切迫流産
- 異所性妊娠
- 胞状奇胎など
妊娠中は病気でなくても出血することがありますが、異所性妊娠や胞状奇胎などの場合は早急な処置が必要です。
妊娠中に出血した場合、かかりつけの医師に連絡して指示を受けましょう。
子宮筋腫:30代以降に多い良性のしこりです。
子宮腺筋症:40代以降の経産婦に多い、子宮平滑筋が分厚くなる病気です。
子宮内膜ポリープ:子宮にできる良性のできものです。
子宮がん:50歳以上に多く、部位によって子宮頸がんと子宮体がんに分かれます。
子宮の病気の中でも、特に子宮体がんは初期状態に出血が起こることがあるため要注意です。
- 子宮膣部びらん
- 子宮頸がん
- 子宮頸管ポリープ
以上のような病気で出血する場合があります。
子宮膣部びらんは10代から30代の比較的若い世代に多いですが、子宮頸がんの初期病変に類似しています。
検査で確認することが重要です。
- 卵巣機能不全
- 無排卵月経
- 甲状腺ホルモン異常による疾患
- ストレス
女性ホルモンのバランスの乱れで起こる卵巣機能不全、排卵しないものの消退出血が起こる無排卵月経に加えて見過ごせないのはストレスの影響です。
ストレスを感じると分泌される「コルチゾール」というホルモンが、女性ホルモンの生成を抑制し、不正出血が起こりやすくなります。
出血があるとできない検査もありますが、なるべく出血している間に医療機関を受診しましょう。
出血部位を特定できる可能性が上がりますし、早急に処置が必要な場合に対応しやすくなります。
採血して以下のような項目を調べます。
- 貧血の有無
- 女性ホルモンのバランス
- 炎症反応
- 血液の固まりやすさ(凝固)
妊娠初期にも出血することがあるため、妊娠の有無を調べます。
性交から2週間以上経っていれば尿検査で判定可能です。
子宮頸部のただれや性感染症などの可能性が疑われる場合に行います。
感染している細菌の種類も特定します。
子宮や卵巣を超音波で確認して病気の有無を調べます。
経腟エコーの場合が多いですが、経腹エコーを行うこともあります。
特に子宮頸がんは、日本人女性の罹患率が高くなっています。
20歳以上の方は2年に1回は健診を受けましょう。
クラミジアや淋病など、性感染症の中でも不正出血を伴うものがあります。
できればパートナーも検査するのが望ましいです。
不正出血の原因に合わせて適切な治療を実施します。
出血量が少ない場合は経過観察することもありますが、長期間続いている場合や出血量が多い場合は何かしら治療を受けることが多いです。
ホルモンバランスの乱れによる機能性出血であれば、ピルなどのホルモン剤を服用して改善を促します。
子宮筋腫やポリープなどの器質性出血の場合は、症状によって内服治療や手術といった処置が必要なことがあります。
主治医と話し合って治療方針を決めていきましょう。
1度でも不正出血が起こったら、婦人科を受診することをおすすめします。
女性には生理があるため、多くの方は出血しても驚きが少ないようです。
しかし、婦人科領域の子宮、卵巣、膣、もしくはその他の部位のどこから出血しているかわかりません。
ホルモン異常や内臓疾患など、早めに原因を特定して対処したほうが良い場合があります。
セルフチェックを行って、自分の具体的な症状を確認してみましょう。
不正出血の原因は多岐にわたっており、心配いらない生理現象の場合もあれば、大きな病気が原因の可能性もあります。
それぞれの原因にあった適切な対処が必要です。
大切な初期症状を見逃さないために、セルフチェックも有効活用してみましょう。
1度でも不正出血を経験したら、自己判断はせずに医療機関の受診をおすすめします。
- 不正出血の原因は様々です
- 生理現象で心配いらないものもある一方、病気の初期症状の可能性もあります
- 不正出血したら、放置せずに医療機関で原因を特定しましょう
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