ピルには色々な種類があります。
アフターピルやミニピル、低用量ピル、などの言葉を聞いたことがあるかもしれません。
今回は、種類が豊富な低用量ピルについて一覧でご紹介します。
保険適用されるもの、服用法や飲み方も解説していますので、ピルを処方されたり服用を考えた時はぜひ参考にしてください。
「低用量ピル」と言っても色々な種類があり、服用した時の効果や含まれているホルモンの種類・量などに違いがあります。
以下では、低用量ピルを世代別でまとめています。
それぞれどのような特徴を持っているか確認してみましょう。
最初に開発されたピルで、含まれる黄体ホルモン(エストロゲン)はノルエチステロンです。
子宮内膜の増殖抑制、肌荒れ、月経量減少、生理痛の軽減などの効果があり、月経困難症や子宮内膜症の治療にも効果が期待できるといった特徴があります。
ピルは薬に含まれるホルモン量が全て一定の一相性、自然に近い生理周期となるようにホルモン量が段階的に変化する三相性のものに分かれていますが、第一世代のピルは一相性となっています。
1周期分に、黄体ホルモンのノルエチステロンが21.0mg、卵胞ホルモンのエチニルエストラジオールが0.735mg含まれています。
含まれている量がエチニルエストラジオール0.420mgの「超低用量ピル」のルナベルも存在します。
ルナベルのジェネリック医薬品で、含まれている成分・量ともにルナベルと変わりません。
どちらを選んでも同じ効果が期待できます。
同じく超低用量ピルも存在し、こちらもノルエチステロン量が60%弱となっています。
黄体ホルモンとしてレボノルゲストレルが含まれています。
第一世代よりも含まれているホルモンの総量が少なく、副作用である不正出血が起こりにくい特徴があります。
生理周期をコントロールする効果もさらに高まっており、月経周期の安定が期待できます。
第二世代のピルも三相性であり、含まれるホルモン量が調整されたものです。
効果に差はありませんが、服用日数は21日と28日の2種類あります。
黄体ホルモンのレボノルゲストレルが1.925mg、卵胞ホルモンのエチニルエストラジオールが0.680mg含まれており、ジェネリック医薬品はラベルフィーユです。
休薬期間ありの21錠タイプ、なしの28錠タイプがあります。
含まれる成分や量はトリキュラーと同じで、異なるのは販売元の製薬会社のみです。
同じく休薬期間の有無によって服用日数が異なる2タイプがあります。
含まれている黄体ホルモンはデソゲストレルです。
黄体ホルモンの働きを増強して、男性ホルモンのアンドロゲンの分泌を抑制します。
ピルの中で男性ホルモンの作用が最も少ないと言われており、多毛症改善やニキビ治療への効果が期待できます。
第三世代のピルは一相性で、全てに一定量のホルモンが含まれています。
休薬期間はあり・なしどちらのタイプもあるので、医師と相談して自分にあったものを選びましょう。
黄体ホルモンのデゾゲストレルが3.15mg、卵胞ホルモンのエチニルエストラジオールが0.630mg含まれています。
避妊効果に加え、先に紹介した多毛症やニキビの治療効果が期待できます。
マーベロンのジェネリック医薬品です。
違いは製造販売元のみなので、どちらを選んでも効果に差はありません。
先発品もしくはジェネリックの希望がある場合、医師に申し出て相談してみましょう。
含まれている黄体ホルモンはドロスピレノンです。
第三世代までは性ステロイドホルモンが元に作られていましたが、第四世代は利尿ホルモンが使われています。
全世代の中で最も低用量のピルであり、女性ホルモンの変動による副作用が少ないのが特徴です。
主に月経困難症や子宮内膜症、子宮内膜症に伴った痛みの治療のために処方されます。
一相性のピルであり、含まれるホルモンの総用量は24日間と120日間のどちらかで示されまています。
24日間服用するタイプには、黄体ホルモンのドロスピレノンが72.0mg、卵胞ホルモンのエチニルエストラジオールが0.480mg。
120日間服用するタイプにはそれぞれ360mg、2.4mgが含まれています。
同じ低用量ピルの処方でも、保険適用になる場合とそうでない場合があります。
保険適用になるかどうかはピルの服用目的によって異なり、病気の治療に用いられる場合は保険適用で処方されます。
たとえば、月経困難症や子宮内膜症、PMSといった病気の治療に処方される時は保険適用となり、LEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン)と呼ばれます。
一方、避妊目的の場合は保険適用外となり、OC(経口避妊薬)と呼ばれています。
ご紹介した種類の内、現在保険適用となっている低用量ピルは以下のものです。
- ルナベル
- フリウェル
- ヤーズ
それに加え、ヤーズと同じ第四世代である
- ヤーズフレックス
- ジェミーナ
も保険適用となります。
保険適用には、医療機関を受診し、検査を受けてからの医師の診断が必要です。
種類によってピルには1周期分=1シートの数が異なっており、どの場合も1日1錠を毎日一定の時間に服用します。
第一〜三世代は21錠と28錠のタイプ、第四世代は服用期間が24錠と120錠タイプのものがあります。
28錠タイプでは、7錠分はホルモンが含まれていないプラセボ(偽薬)です。
飲み忘れを防ぎ、毎日の服用を習慣づけるために用意されています。
原則として生理初日から5日以内に服用開始しますが、その他の場合はタイミングは医師の指示に従ってください。
21錠タイプのものには、服用開始から21日間のあと7日分休薬期間があります。
休薬期間終了後、次のシートを服用し始めます。
28錠タイプの場合は休薬期間がないため、毎日1錠ずつ服用します。
1日忘れてしまった時は気が付いた時点で飲み忘れの1錠を服用し、その日の分を決まった時間に再度服用します。
2日以上飲み忘れた時は服用を中止し、1度出血が起こってから服用を再開します。
飲み忘れたのがプラセボなら問題ありません。
ホルモンバランスの変化によって次のような副作用が起こる可能性があります。
- 不正出血
- むくみ
- 吐き気
- 胸の張り
- 頭痛
- 下腹部痛
これらは飲み始めてから2~3ヶ月で落ち着いてくる場合がほとんどです。
また、重大な副作用として
- 血栓症
- 脳卒中
- 心筋梗塞
が挙げられます。
頻度は低いですが、ピルを服用開始して急激な体調不良が現れたら病院を受診しましょう。
「ピル」で緊急避妊薬を想像することもあるためか、将来の不妊リスクが心配される場合があります。
しかし、低用量ピルを服用しても妊娠する確率は変わりません。
これは海外の研究結果として発表されており、服用を中止してからどのくらいで妊娠したか調査されました。
その結果、1周期目では21.1%、3周期以内では45.7%、1年以内では79.4%、3年以内では88.3%であり、ピルを服用しなかった場合と差がありませんでした。
低用量ピルの服用を考えた際は、妊娠確率の低下を心配しなくても大丈夫です。
症状を改善するための選択肢として考えてみてください。
低用量ピルは、含まれている女性ホルモンの違いによって全部で4種類あります。
ホルモンの配合量が全て一定の相性、自然な生理周期に近い変化がつけられた三相性があるほか、女性ホルモンの種類によって効果にも特徴があります。
悩んでいる症状や副作用の現れ方に合わせて、自分に合った種類を選びましょう。
もし最初に飲み始めた種類で期待していた効果が得られない場合でも、種類を変えてみると満足いく効果を体感できることもあります。
快適な生活を送るための選択肢として、低用量ピルの服用を考えてみてください。
- 低用量ピルは女性ホルモンの違いによって全部で4種類あり、効果にそれぞれ特徴があります
- 女性ホルモンの配合量により、一相性と三相性に分けられます
- どの種類が合う、合わないには個人差があります
- 悩んでいる症状を改善するために、ピルの服用も選択肢に入れてみてください
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