「なんとなく体がだるい」「夜眠れない」「些細なことでイライラしてしまう」……そんな不調を感じたことはありませんか?
こうした症状の背景に、自律神経の乱れが関係していることがあります。
自律神経とは、消化・血液循環・体温調節など体の機能を無意識に調整している神経です。
不規則な生活やストレスによってバランスが崩れやすくなります。
自律神経の乱れが気になるときは、睡眠・運動・ストレスケアとあわせて、栄養バランスのよい食事を意識することが大切です。
飲み物や食べ物は、心身を整える生活習慣の一部として取り入れましょう。
この記事では、生活習慣の見直しと組み合わせて取り入れやすい飲み物8種と、意識したい栄養素・食べ物、控えたい食品を紹介します。
「自律神経失調症」は、動悸・めまい・胃腸症状・不安感など、自律神経の乱れが関係していると考えられる不調をまとめて表す言葉として使われます。ただし、貧血・甲状腺疾患・心疾患・うつ病・不安障害などが背景にある場合もあるため、症状が続く場合は医療機関で相談しましょう。
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飲み物は食事と比べて手軽に取り入れやすく、就寝前・起床後・仕事の合間など生活のあらゆる場面で活用できます。
ここでは、心身を整える生活習慣の一部として取り入れやすい飲み物を8種類紹介します。
ハーブティーは、香りや温かさによってリラックスしやすくなるため、就寝前の習慣として取り入れやすい飲み物です。
よく選ばれるハーブの種類は以下のとおりです。
- カモミール:穏やかな香りが特徴で、就寝前のリラックスタイムに取り入れやすい
- レモンバーム:爽やかな香りで気分転換したいときに
- パッションフラワー:リラックスタイムのハーブとして使われることがある
- ラベンダー:香りの成分がリラックス感に関わると言われる
- リンデン:優しい甘みがありリラックスタイムに向く
就寝1時間前にぬるめ(40〜45℃程度)の温度でゆっくり飲むのがおすすめです。
妊娠中・授乳中の方、薬を服用中の方は、ハーブの種類によって注意が必要な場合があります。
心配な場合は医師や薬剤師に相談してください。
牛乳にはトリプトファンやカルシウムが含まれます。
温かい飲み物として取り入れることで、就寝前のリラックスタイムづくりに役立つことがあります。
カルシウムは神経の興奮を抑えるのに役立つ栄養素としても知られています。
就寝前に温めて1杯(200ml程度)飲む習慣として取り入れてみてください。
豆乳には、セロトニンの材料となるトリプトファンや大豆たんぱくが含まれています。
大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをもつ成分(女性ホルモンそのものを増やすわけではありません)として知られており、ホルモンバランスが気になる女性に選ばれやすい飲み物です。
ストレートで飲むのが苦手な人は、コーヒーと割ってソイラテにするのもおすすめです。
ホットミルクで割ったミルクココアは、温かい飲み物としてリラックスタイムに向いています。
ただし、ココアにはカカオ由来のカフェインやテオブロミンが含まれているため、眠りが浅くなりやすい方は就寝直前の摂取を避けましょう。
夕方までを目安にするのがおすすめです。
市販のミルクココアは砂糖が多いものもあります。
無糖ココアを牛乳で溶いて砂糖を控えめにする飲み方が、糖分のとりすぎを防ぐうえで適しています。
緑茶には、うま味成分であるテアニンなどのアミノ酸類が含まれています。
テアニンはリラックス感に関わるα波と集中力の維持をサポートすると言われています。
カフェインを抑えたい場合は、水出しや氷出し緑茶を選ぶのが適しています。
冷水に近づけるほどカフェインの溶出を抑えやすくなります。
就寝前はカフェインが気になるため、緑茶を飲むなら日中〜夕方までにとどめましょう。
ルイボスティーはノンカフェインのため、カフェインを控えたい方にも選ばれやすい飲み物です。
カルシウム・マグネシウムなどのミネラルを含んでいます。
妊娠中・授乳中の方は、飲みすぎず、心配な場合は医師や助産師に相談しましょう。
コンビニでもティーバッグやペットボトルで手軽に入手できます。
白湯(さゆ)は50〜60℃程度に冷ましたお湯のことで、体を内側から温めることで血行を促しやすくするシンプルな飲み物です。
腸と脳は相互に関わっていると考えられており、腸内環境を整えることは心身の健康を支える一要素です。
白湯は胃腸を温めて消化機能の活性化を助けることがあります。
ただし、腸で作られるセロトニンがそのまま脳のセロトニンとして働くわけではなく、腸内環境と精神状態の関連はまだ研究中の部分もあります。
朝起き抜けと就寝前の1杯(200ml)から始めるのが取り入れやすいです。
道具を選ばずコストゼロで始められる手軽さが魅力です。
米麹から作られる甘酒には、GABA・アミノ酸・オリゴ糖などが含まれています。
GABAは神経の興奮を抑制する働きに関わる成分です。
また、麹由来のオリゴ糖は腸内の善玉菌のエサになるため、腸内環境を整える一助になることがあります。
市販の米麹甘酒はアルコールゼロのものを選ぶと取り入れやすいです。
ただし糖質が多い商品もあるため、血糖値が気になる方は量や頻度に注意しましょう。
朝食や食間に100〜150ml程度を目安にするのがおすすめです。
OiTr編集部でも「自律神経の乱れが気になるときに何を飲んでいるか」をスタッフに聞いてみました。一番多かったのはハーブティーで、「寝る前のカモミールティーを習慣にしたら、なんとなく眠りやすくなった気がする」という声が多数。まずは就寝前の1杯から、気軽に試してみてください。
| 飲み物 | 主な含有成分 | おすすめのタイミング | 量の目安 |
|---|---|---|---|
| ハーブティー(カモミールなど) | フラボノイド・アロマ成分 | 就寝1時間前 | 1杯(150ml) |
| ホットミルク | トリプトファン・カルシウム | 就寝前のリラックスタイム | 1杯(200ml) |
| 豆乳 | トリプトファン・大豆たんぱく | 朝・間食 | 1杯(200ml) |
| ホットミルクココア(無糖) | カカオ由来成分 | 夕方まで(就寝直前は避ける) | 1杯(200ml) |
| 水出し緑茶 | テアニン等アミノ酸類(低カフェイン) | 日中〜夕方 | 1〜2杯(150ml) |
| ルイボスティー | ミネラル・ノンカフェイン | いつでも | 1〜2杯(150ml) |
| 白湯 | (成分なし・体温上昇) | 起床後・就寝前 | 1杯(200ml) |
| 甘酒(米麹・無アルコール) | GABA・アミノ酸・オリゴ糖 | 朝・食間 | 100〜150ml |
※含有成分や体への作用には個人差があります。体調に合わせてご活用ください。
特定の食品が直接「自律神経を整える」わけではありませんが、体のさまざまな機能を支える栄養素を毎日の食事からバランスよく摂ることは、心身の調子を整える土台になります。
ここでは、意識的に取り入れたい栄養素とおすすめの食材を紹介します。
たんぱく質は三大栄養素の一つで、ホルモンや神経伝達物質を作る材料となります。
内臓・血液・筋肉など体のさまざまな部位を構成する栄養素なので、積極的に摂っていきましょう。
特に動物性たんぱく質は、食事からしか得られない必須アミノ酸を豊富に含んでおり、体内への吸収率も高いのが特徴です。
- 肉類
- 魚介類
- 卵
必須アミノ酸の一種であるトリプトファンは、セロトニン(精神の安定に関わる神経伝達物質)を生成する材料となります。
トリプトファンを体内で効率よく活用するためには、腸内環境を整えることも大切です。
便秘や下痢など、お腹の不調が気になる人は、乳酸菌を摂取して善玉菌を増やしたり、朝食をしっかり食べたりするように心がけましょう。
- レバー
- 赤身魚(マグロ・カツオなど)
- 乳製品(チーズ・牛乳・ヨーグルトなど)
- 大豆製品(豆腐・納豆など)
- バナナ
- アーモンド
GABA(ギャバ)はアミノ酸の一種で、神経の過剰な興奮を抑制する働きに関わる成分として知られています。
近年ではGABAを添加したチョコレートやクッキーなどの菓子類も販売されており、気軽に摂取しやすくなっています。
野菜や果物にも含まれているため、注目して選ぶようにしましょう。
- 発芽玄米
- キムチ
- 野菜(なす・トマト・パプリカなど)
- 果物(メロン・ぶどうなど)
ビタミンB1は、食事から摂った糖質をエネルギーに変換する役割を持つ栄養素です。
体内で不足するとエネルギーが足りなくなり、疲労が溜まったり、脳への栄養が行き届きにくくなったりすることがあります。
玉ねぎやニンニクに含まれるアリシンと結合すると体内に留まる時間が長くなるため、合わせて摂るのがおすすめです。
- 豚の赤身肉(ヒレ・ももなど)
- うなぎ
- ごま
ビタミンB6は、セロトニンやGABAの生成を助ける働きに関わります。
ビタミンB群はすべて水溶性なので、一度にたくさん食べても尿と一緒に排出されていきます。
できるだけ毎日摂取するよう意識しましょう。
- 脂質少なめの肉類(ヒレ・ささみなど)
- 赤身魚(マグロ・カツオなど)
- 鮭
- さつまいも
ビタミンB12は、赤血球の生成や神経細胞の機能維持に関わる栄養素です。
不足すると貧血や神経症状につながることがあります。
以下の食べ物に多く含まれていますが、毎日食べるのが難しい場合は、卵やチーズでも摂取できます。
- 貝類(あさり・しじみ・赤貝など)
- レバー
ビタミンCは抗酸化作用で知られる栄養素で、体内でのストレス応答に関わるホルモンの生成を助ける働きもあります。
人間の体内で合成できないため、食事から補う必要があります。
水や熱に弱い特徴があるため、生の状態で食べるのが最も効率的です。
ビタミンCを摂りたい場合は、果汁100%ジュースよりも果物そのものを選ぶのがおすすめです。
- 野菜(ピーマン・ブロッコリー・ほうれん草など)
- 果物(アセロラ・キウイ・レモン・いちごなど)
γ-オリザノールは、米ぬかや米油に含まれる機能性成分です。
医薬品成分として使われることもありますが、食品から摂る場合に同じ効果が得られるわけではありません。
悪玉コレステロールを減らす働きも注目されており、日常の料理に米油を取り入れることは体調管理の一助になるかもしれません。
- 玄米
- 米油
食事で改善できる面がある一方で、とりすぎによって体調を乱しやすい食べ物・飲み物もあります。
症状が気になるときは量と頻度を意識してみましょう。
トランス脂肪酸は、マーガリン・ショートニング、それらを使った菓子類や揚げ物などに含まれることがあります。
過剰摂取は健康リスクにつながる可能性があるため、頻度を抑えるよう心がけましょう。
スナック菓子やカップラーメンの食べすぎは栄養バランスの乱れにもつながるため、頻度を見直すことから始めてみてください。
砂糖を多く含む菓子や清涼飲料水をとりすぎると、血糖値の急な変動やエネルギー過多につながり、だるさや眠気を感じやすくなることがあります。
甘いものは量と頻度を決めて楽しみましょう。
砂糖の種類を変えるより、甘い飲み物・菓子類の量と頻度を見直すことが大切です。
甘みが欲しいときはフルーツや少量のナッツで代替するのも一つの方法です。
カフェインは集中力を高めたいときや眠気覚ましに活用される成分ですが、不眠・動悸・不安感がある人はカフェインで症状が強まることがあります。
特に夕方以降は控え、量を減らす・カフェインレスに替えるなど体調に応じて調整しましょう。
カフェインを完全にやめる必要があるかどうかは個人差があります。
体調と相談しながら、自分に合った摂取量を見つけてください。
自律神経の乱れに似た症状(動悸・めまい・倦怠感・胃腸不調・強い不安感など)が続く場合、貧血・甲状腺疾患・うつ病・不安障害などが背景にある可能性があります。食事・生活習慣の改善だけで対処しようとせず、早めに医療機関を受診してください。
自律神経に良い飲み物で最もおすすめは?
日中の気分安定を目的とするなら、テアニン等アミノ酸類を含む水出し緑茶やルイボスティーが向いています。「どれか1つから始めたい」という方は、時間帯を問わず飲めるルイボスティーから試してみるのがおすすめです。
コンビニで買える自律神経に良い飲み物は?
・水出し緑茶・低カフェイン表示のある緑茶(テアニン等アミノ酸類含有)※玉露系はカフェインが多い場合もあるため夕方以降は表示を確認しましょう
・ルイボスティー(ノンカフェイン・ミネラル含有)
・無調整豆乳(トリプトファン・イソフラボン含有)
・甘酒(米麹・GABA・アミノ酸含有)※糖質が多い商品もあるため血糖値が気になる方は量に注意
夜寝る前に飲むといい飲み物は?
食べ物・飲み物だけで自律神経を整えることはできる?
症状が強く日常生活に支障が出ている場合は、食事の見直しだけで対処しようとせず、医療機関に相談することをおすすめします。
「何かを食べれば治る」という情報はインターネットにあふれていますが、OiTrでは「食事はあくまで生活習慣の一部」という立場で紹介しています。毎日の小さな習慣の積み重ねが、長期的な体調管理につながります。無理せず、できることから取り入れてみてください。
自律神経の乱れが気になるときは、特定の飲み物や食べ物に頼るだけでなく、睡眠・運動・ストレスケアとあわせた生活習慣全体の見直しが大切です。
飲み物では、就寝前のハーブティーや白湯・ルイボスティーが取り入れやすいです。
食べ物では、トリプトファン・ビタミンB群・GABA・ビタミンCなどを意識してバランスよく摂ることが体調管理の土台になります。
甘い菓子類・清涼飲料水のとりすぎや、不眠・動悸がある場合のカフェイン摂取には注意しましょう。
体の変化はすぐには現れないかもしれませんが、毎日の小さな積み重ねが心身の調子を整える一歩になります。
- 飲み物・食べ物は生活習慣の一部として活用する(特定の食品だけで自律神経が整うわけではない)
- 「自律神経失調症」は正式な診断名ではなく、背景に別の疾患が隠れている場合もある
- 就寝前はハーブティー・ホットミルク・白湯が取り入れやすい(ハーブの種類・妊娠中は注意)
- カフェインを抑えたい場合は水出し緑茶を。玉露系はカフェインが多い場合もあるため表示を確認
- 甘酒は糖質が多い商品もあるため、血糖値が気になる方は量や頻度に注意
- 意識したい栄養素:トリプトファン・GABA・ビタミンB群・ビタミンC・γ-オリザノール
- 症状が続く場合は食事だけで対処せず、医療機関を受診しよう







