生理中に、だるさや生理痛で食欲がないと「病気が隠れているのかな?」「病院に行くべき?」と悩むかもしれません。
水分をとるのもつらかったり、生理中だけで体重が数kg単位で減ったりすると、不安になるのも当然ですよね。
今回は、生理中に食欲がない理由について解説するとともに、食欲がない時にできることを紹介します。
病院を受診する目安も解説するので、ぜひ参考にしてください。
生理中に食欲がない時、身体にどのようなことが起きているのかを知っておくと、安心できるのではないでしょうか。
ここからは、生理中に食欲がなくなる原因について解説します。
吐き気や下痢などで生理中に食欲がない人は、生理中に分泌されるプロスタグランジンという物質の影響で、胃が収縮しているかもしれません。
生理期間は、剥がれた子宮内膜を体外に出すために、プロスタグランジンが分泌されます。
プロスタグランジンは、子宮や腸、胃を収縮させて、痛みや下痢、吐き気を引き起こす作用をもつ物質です。
過剰に分泌されると、なかなか食欲が湧かないでしょう。
月経痛が強く、食事をする気力が湧かないこともあるでしょう。
プロスタグランジンの分泌量が多いと、子宮が激しく収縮して、痛みが強まる傾向にあります。
また、冷えによって血流が滞ったり、ストレスによって血行不良になったりしても、痛みが悪化するのです。
生理中に食欲がない時は、鉄欠乏性貧血によって食欲の減退が起こっている可能性があります。
女性は、毎月の月経で鉄を失うため、貧血になりやすいです。
実際、20代~40代女性の20%~30%が、鉄欠乏性貧血を発症しているといわれています。
- 食欲がない
- 動機や息切れがある
- 身体がだるく、疲れやすい
上記の症状がある時は、鉄欠乏性貧血を疑いましょう。
特に、経血量が多い過多月経の人は、症状が出やすいので注意が必要です。
過多月経の原因は、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなどが挙げられます。
また、過度なダイエットや偏食がある人も、鉄欠乏性貧血になりやすいです。
生理痛の緩和目的で鎮痛薬を飲みすぎていると、胃の痛みやむかつき、吐き気が現れて、食欲がなくなることがあります。
服用する薬の種類を変えたり、胃薬と一緒に服用したりすることで、症状が改善するケースも。
それでも改善がみられない時は、婦人科で薬を処方してもらうのがおすすめです。
生理期間に何も食べないと、貧血などの体調不良を招く可能性があります。
また、空腹時は吐き気が強くなりやすいため、胃の中を空にしないように食事をとることが大切です。
食事のリズムが乱れると、胃腸に負担がかかり、吐き気やむかつきが悪化することも考えられるため、何も食べないのはおすすめしません。
少量でも栄養がとれて、胃腸に負担が少ない消化のよい食べ物を選んでくださいね。
生理中に何も食べないのは、貧血や吐き気、むかつきを引き起こす可能性があるため、少しでも食事するのがおすすめです。
また、食事以外にできる、食欲のなさを改善する方法も試してみてください。
ここからは、生理中に食欲がない時におすすめの対処法をみていきましょう。
生理中の食欲がない時は、おかゆやうどん、ゼリーなど食べやすく消化のよい食べ物を選び、無理せず食べられる量を摂取しましょう。
積極的に摂取したい栄養素や食べ物は、以下のとおりです。
- たんぱく質:肉、魚、大豆製品、卵
- 鉄:レバー、あさり、かつお、まぐろ
- マグネシウム:アーモンド、ほうれん草、ひじき
- EPA・DHA:いわし、さんま、まぐろなどの青魚
- ビタミンE:アボカド、ナッツ類
また、吐き気を抑制する効果が期待できる、生姜湯やミントティーを飲むのもおすすめです。
油分の多いものは消化管に負担がかかり、食欲をさらに低下させる可能性があるため、生理中は控えましょう。
生理痛がひどく食欲がない時は、お腹や腰にカイロを当てたり、ブランケットを使ったりして身体を温めましょう。
ストレッチなどの適度な運動を取り入れると、血行がよくなったり、身体がリラックスできたりしますよ。
生理中の貧血による食欲不振を予防するためには、規則正しい生活習慣を心がけましょう。
睡眠不足は、鉄分の吸収を妨げるといわれています。
また、ホルモンバランスや自律神経を乱すストレス、不規則な生活習慣を手放すことも大切です。
生理中に食欲がない時、病院を受診したほうがいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。
ここからは、病院を受診したほうがいいケースについて解説します。
生理中に、食事だけでなく水分もまったくとれず、飲んでもすぐに吐いてしまう状態が1日以上続いている場合は、脱水や別の病気の可能性があるため、すぐに病院を受診しましょう。
日中であれば内科、夜間であれば救急科への受診がおすすめです。
食欲の低下に加えて、生理痛などの不快な症状が強く、日常生活に支障をきたしている時は、月経困難症かもしれません。
月経困難症とは、生理の直前あるいは開始とともに、お腹や腰の強い痛みや吐き気・嘔吐、下痢、頭痛などのさまざまな症状が現れる病気のこと。
子宮内膜症や子宮筋腫などの原因となる病気がある「器質性月経困難症」と、特定の疾患がない「機能性月経困難症」に分かれます。
月経困難症の治療は、主に低用量ピルや鎮痛薬です。
低用量ピルとは、女性ホルモンである卵胞ホルモンと黄体ホルモンが配合された薬で、以下の効果が期待できます。
- 子宮内膜の増殖を抑えて、プロスタグランジンの分泌量を減らす
- ホルモンバランスを一定に整える
- 生理周期が規則正しくなる
生理痛がひどく食欲がない時は、婦人科を受診しましょう。
経血量が多い時は、過多月経による貧血の可能性があります。
- 日中でも夜用ナプキンが1時間でいっぱいになる
- 生理が来ると、動悸やだるさがひどくなる
上記に当てはまる時は、婦人科を受診して検査・治療を受けましょう。
生理中に食欲がなく、数kg単位で体重が減ってしまうことに加えて、以下のポイントに当てはまる人は、婦人科の受診をおすすめします。
- 生理が来るたびに体重が減って、その後も元の体重に戻らない
- BMI22未満のやせ型
体重の減少は、健康に悪影響をおよぼす可能性があることを知っておきましょう。
生理中に食欲がない原因はさまざまで、プロスタグランジンの分泌による胃の収縮や、生理痛、過多月経による貧血などが考えられます。
また、痛み止めの飲みすぎでも、胃腸に負担がかかって食欲が減ることも。
何も食べないと体調不良を起こすことがあるため、食欲がなくとも栄養のある食べ物を少しでも摂取しましょう。
水分がとれない場合は、脱水や別の病気の可能性があるため、すぐに内科や救急科を受診してくださいね。
- 生理中に食欲がないのは、胃の収縮や生理痛、貧血などが原因
- 生理中に何も食べないと、貧血や吐き気、胃のむかつきを引き起こす可能性がある
- 消化がよい・栄養がある食事を選んだり、身体を温めたりすることで、食欲が改善されることも
- 水分がとれなかったり、飲んでもすぐに吐いたりする場合は、内科や救急科を受診して
- 生理痛がある、経血量が多い、数kg単位で体重が減って元に戻らない場合は、婦人科で相談しよう
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