子宮内膜症の症状チェックリスト!ステージ別の病状や受診目安を解説

「生理の度に、ひどい下腹部痛や腰痛で寝込んでしまうのは、子宮内膜症かもしれない」と思い、症状をセルフチェックしたい人も多いのではないでしょうか。

「ステージによって症状の度合いが異なる」という情報を見聞きすると「自分はどのステージなのか」と気になりますよね。

今回は、子宮内膜症の症状セルフチェックポイントを紹介します。

子宮内膜症のステージ別の症状や婦人科を受診する目安、治療法についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

子宮内膜症の症状チェックポイント

子宮内膜症の症状は、生理時だけでなく日々の生活でも現れます。

生理時とそうでない時に分けて症状をセルフチェックし、婦人科の受診につなげてください。

生理時の症状でセルフチェック

生理時の症状については、以下のとおりです。

  • 生理を重ねる度に生理痛がどんどんひどくなる
  • 吐き気やめまいがひどい
  • 鎮痛薬を飲んでもおさまらない月経痛がある
  • 鎮痛薬の服用量がどんどん増えている

子宮内膜症があると、生理中に起き上がれないほどの不調を感じる人も多いでしょう。

生理時以外の症状でセルフチェック

子宮内膜症では、生理時以外にも不快な症状が現れます。

  • 性交渉の時に、腰を引いてしまうほど奥の方が痛む
  • 排便時に肛門の奥に痛みを感じる
  • 生理中以外にも鈍い下腹部痛が現れる
  • 妊娠を希望しているのに2年以上妊娠しない
  • 血尿や血便がみられる

上記の症状が1つでもみられる時は、早めに婦人科を受診してください。

子宮内膜症とは?ステージ別の症状も解説

子宮内膜症とは、子宮内膜に似た組織が卵管や卵巣、直腸などの子宮内部以外の場所で発生して増殖する病気のことです。

20代~30代の女性に発症し、ピークは30歳〜34歳だといわれています。

子宮内膜症は、通常の子宮内膜と同じく、女性ホルモンの影響を受けて生理周期にあわせて増殖します。

しかし、月経が来ても体外に排出できないため、体内に留まって炎症を引き起こしたり、周囲の組織と癒着したりするのです。

子宮内膜症の原因

子宮内膜症の原因は明確になっていませんが、月経血が腹腔内に逆流する現象が関連しているといわれています。

初経が早い、妊娠回数が少ない、月経周期が短いといった理由で生理の回数が増えると、子宮内膜症の発症頻度が増加することがわかっていますよ。

子宮内膜症のステージ別の症状

子宮内膜症がある女性の約9割が月経痛を経験します。

生理中の不快な症状で、日常生活に支障をきたす「器質性月経困難症」の原因となることも。

また、妊娠を希望する子宮内膜症患者の約3割に不妊があるともいわれています。

そんな子宮内膜症をステージ1〜ステージ4に、分けるのは「Beecham」という分類法です。

ここからは、ステージごとの特徴や症状をみていきましょう。

ステージ1

ステージ1は、子宮内膜に似た組織が子宮以外の場所に点状に散らばって、成長が始まった段階です。

生理のタイミングで剥がれても体外に排出されないため、その部位に溜まって血液の塊を作ります。

ステージ1では自覚症状がないため、手術や検査で発見されるケースがほとんどです。

ステージ2

さまざまな臓器に散らばった子宮内膜に似た組織がその場で増殖し、剥がれ落ちるサイクルをくり返していくと、病巣がどんどん大きく広がります。

ステージ2になると、経血量の増加や生理痛が現れるでしょう。

ステージ3

拡大した組織が固まって、卵巣や卵管、腹膜などが炎症をきっかけにくっつき、いわゆる「癒着」を起こします。

ステージ2までは小さな血の塊だったものが、ステージ3に進むと袋状になり、のう胞を形成するでしょう。

この時期になると、生理痛がひどくなって起き上がれなくなったり、性交痛を感じたりすることも。

子宮内膜に似た組織が卵巣で増殖した場合は、卵巣内部にチョコレート色の血液が溜まるため、チョコレートのう胞と呼ばれます。

ステージ4

ステージ4は、卵巣や子宮、直腸、小腸、膀胱などの骨盤内の臓器全体まで癒着が広がった状態です。

骨盤内の臓器が固まってしまう状態は「凍結骨盤」と呼ばれます。

なかには、肺に癒着が生じるケースも。

生理中以外でも腰痛や下腹部の痛みに悩まされ、日常生活に支障をきたすでしょう。

子宮内膜症と区別するべき病気

月経痛や吐き気などの月経困難症を引き起こすのは、子宮内膜症だけではなく、子宮筋腫や子宮腺筋症の可能性もあります。

子宮筋腫は子宮平滑筋由来の良性腫瘍で、30歳〜50歳女性の3割〜5割に1つはみられる頻度の高い病気です。

生理痛や月経血の増加、レバー状の血の塊がみられたら、もしかすると子宮筋腫かもしれません。

子宮腺筋症は、子宮内膜に似た組織が子宮平滑筋組織のなかにできる病気で、生理痛や経血量の増加をきたします。

30代後半から40代以降の、出産経験のある人に多くみられる病気です。

強い生理痛に悩まされる人は、複数の病気を合併しているケースも少なくありません。

子宮内膜症のセルフチェックに当てはまるなら病院を受診するべき?

「生理痛はあるけれど市販薬で対応できているから、病院に行く必要はない?」と考える人もいます。

しかし、子宮内膜症の重症化を抑えるために、できるだけ早急に婦人科を受診しましょう。

子宮内膜症は再発を繰り返しやすい病気でもあるため、治療後も経過観察が大切です。

ここからは、婦人科を受診する目安や子宮内膜症の治療法を解説します。

婦人科を受診する目安

子宮内膜症による生理痛は、生理の回数を重ねるごとに痛みが増していくもの。

  • 生理の度に起き上がれないほどの体調不良がある
  • 排便痛や性交痛がある
  • 痛みが次第につらさを増している

これらに当てはまる場合は、子宮内膜症を疑って婦人科を受診しましょう。

たとえ市販薬で痛みがおさまっていても、子宮内膜症の重症化は抑えられないため、受診して自分に合う治療を受けてくださいね。

子宮内膜症の治療法

子宮内膜症の治療は、薬物療法と手術療法に分けられています。

症状や進行度合いに加えて、妊娠の希望なども考慮に入れて、最適な治療法が選択されるでしょう。

自分の希望や症状などを、医師やパートナーとしっかり話し合うことが大切です。

薬物療法

痛みを抑えるためには、鎮痛薬や漢方薬などが処方されます。

子宮内膜症の悪化を防ぐための代表的な治療方法は、ホルモン療法です。

  • 低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬
  • プロゲスチン製剤
  • GnRHアナログ製剤
  • 子宮内黄体ホルモン放出システム

症状や進行度合い、患者の希望などに応じて、上記の治療法が使い分けられます。

手術療法

妊娠を望む場合は、病巣部のみを取り除いて、子宮や卵巣の正常部位を温存する「保存手術」がおこなわれます。

妊娠を望まない場合は、再発リスクを低くするために子宮や卵巣、卵管を切除することもありますよ。

強い生理痛があるなら子宮内膜症の症状チェックをしよう!重症化する前に婦人科で治療を受けて

子宮内膜症の症状チェックでは、生理中の腰痛や下腹部痛に加えて、吐き気やめまいがないか確認します。

生理を重ねる度につらい症状が悪化していくなら、子宮内膜症を疑いましょう。

ステージ1の段階では無症状ですが、ステージが進行するにつれて日常生活に支障が出るほどの症状が現れます。

「市販薬を服用すれば痛みはおさまるから大丈夫だろう」と考えてしまいがちですが、鎮痛薬には子宮内膜症の進行を抑える効果はありません。

生理中のつらい症状が重症化する前に、子宮内膜症の症状チェックをおこない、婦人科を受診して適切な治療を受けましょう。

この記事のまとめ
  • 生理痛が年々悪化していたり、生理中の吐き気やめまいに悩まされていたりするなら、子宮内膜症を疑う
  • 重症化が進行すると、生理以外での下腹部痛や性交痛が現れることがある
  • 子宮内膜症は4つのステージに分けられ、病巣の大きさや癒着の有無などでステージが決まる
  • 子宮内膜症の症状チェックに当てはまるなら、できるだけ早く婦人科を受診しよう
  • 子宮内膜症の症状や進行度合い、妊娠の希望によって最適な治療法が選択される

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