「生理とはどんなものか、男でもわかりやすく知りたい」「パートナーのつらさを理解してサポートしたい」と考える男性が増えてきました。
女性も生理中の心身のつらさを、男性に理解してもらいたいと願っているもの。
今回は、生理について男性にもわかりやすく解説します。
生理中の女性に男性ができる、おすすめの対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
女性の一生をサポートする健康情報サービスを提供する、株式会社エムティーアイの調査によると、生理が起こる仕組みを理解していると答える男性は6割以上です。
ただし、PMS(月経前症候群)や産婦人科を受診するタイミングに関する理解度には、ライフステージの違いによってばらつきがみられました。
近年、男子高校生に向けて、産婦人科医が生理について解説する授業がおこなわれています。
しかし、生理に対して「毎月起こる」「血が出る」「体調を崩すことがある」という漠然としたイメージを持つ男性が今も少なくありません。
生理への理解度が低いと、周りや家族、パートナーの心身に負担をかけてしまうかもしれません。
生理に関する知識を深めることで、女性とのコミュニケーションが円滑になるでしょう。
生理とは、周期的に膣から経血が出てくることです。
受精しなかった場合、不要になった子宮内膜を排出するために起こります。
ここからは、生理が始まる年齢や生理周期、生理にまつわる症状、生理用品についてみていきましょう。
一般的に、11~14歳で生理が始まる人が多いです。
成長につれて女性ホルモンが少しずつ分泌され、初潮を迎えます。
20代は女性ホルモンの分泌がピークに達し、妊娠・出産に適した時期です。
初潮から閉経する40代半ば~50代半ばまで、周期的に生理が訪れます。
生理開始日から次の生理の前日までを生理周期と呼び、25~38日が正常範囲です。
生理周期はエストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンのバランスで生まれ、4つの時期に分けられます。
卵子のもとである卵胞が成長を始めて、成熟卵胞に変化する時期が卵胞期です。
成熟卵胞からはエストロゲンが分泌され、受精に備えて子宮内膜が増殖します。
卵胞期は、女性の心身ともに最も安定している時期です。
卵胞が十分に育つとエストロゲンの分泌量が最大になり、卵胞から卵子が放出される排卵期を迎えます。
生理周期の中でも、排卵前後は最も妊娠しやすい時期です。
排卵時はホルモンバランスの急激な変化があるため、体調を崩す人もいます。
排卵後は卵胞が黄体に変化し、プロゲステロンの分泌が始まる黄体期に入ります。
エストロゲンとプロゲステロンの作用で子宮内膜は厚くやわらかくなり、子宮内が妊娠に適した環境に変化しますよ。
受精卵の着床に備え、水分や栄養素が蓄えられるため、月経前の女性は太ったりむくみやすくなったりすることも。
また、黄体期は心身ともに不安定になりやすい時期です。
妊娠が成立しない場合は、エストロゲンとプロゲステロンの血中濃度が低下し、月経が始まります。
月経期は、不要な子宮内膜を剥がし、血液とともに経血として排出するために、プロスタグランジンという物質が分泌される時期です。
プロスタグランジンの分泌量が多いと子宮が過度に収縮し、下腹部痛や腰痛、頭痛の原因になります。
経血量や生理前・生理中のつらい症状には個人差があります。
家事や仕事ができる人もいれば、鎮痛薬が必要だったり、寝込んでしまったりする人も。
また、体質や疲れ・ストレスなどによって症状が大きく変化することもあります。
ここからは、生理前・生理中の症状についてくわしくみていきましょう。
排卵後は女性ホルモンのバランスが大きく変わるため、生理3~10日前から体調を崩すことも。
生理前に起こる精神的あるいは身体的症状をPMS(月経前症候群)と呼びます。
PMSの症状の例は、次のとおりです。
- 強い眠気
- 気分の落ち込み・イライラ
- めまい
- 吐き気
- 頭痛
- むくみ
- 食欲不振・過食
これらの症状は、生理が開始するとともに軽快します。
生理中は子宮を収縮させるプロスタグランジンが分泌されるため、腹痛や腰痛を訴える女性が多いです。
また、腹痛や腰痛だけでなく、さまざまな症状がみられます。
- 頭痛
- 便秘・下痢
- 疲労感
- 気分の落ち込み・イライラ
月経痛や吐き気、頭痛などの症状が病的で日常生活に支障をきたす場合は、月経困難症と診断されます。
生理中は経血を吸収させるために、ナプキンやタンポンなどの生理用品を使用します。
経血量や使用時期に合わせて「軽い日」「普通の日」「多い日」「昼用」「夜用」とさまざまな種類がありますよ。
また、経血のモレや雑菌の繁殖を防ぐために、生理用品を定期的に交換する必要があるのです。
生理用品などにかかる費用は1ヶ月500~1,200円で、生涯約40万円かかるといわれています。
生理痛は、男性が急所を蹴られた時の痛みと表現されることがあります。
生理中の痛みレベルは人それぞれで、言葉で表現することは難しいですが、
- お腹の内側をハンマーや金属バットで叩かれるような鈍い痛み
- 太い針で刺されるような鋭い痛み
- 雑巾を水が出なくなるまで搾るような痛み
- かさぶたをガリガリ削られるような痛み
- お腹の上に大きな岩を落とされたまま内臓を握りつぶされる痛み
など、感じ方はさまざまです。
また、生理痛を疑似体験できるVR装置があり「体験したことがない・耐えられないほどの痛みで立っていられない」と感じる男性が多いようです。
男性の中には、生理について誤った情報を取り入れている人がいます。
パートナーや家族と話すために、正しい知識を身につけておきましょう。
ここからは、男性が勘違いしている生理の知識についてくわしく解説します。
生理は約1ヶ月に1回の頻度で、3~7日間出血が続きます。
経血量や次の生理日までの日数にも個人差があり、毎月生理が来る日が異なることも多いです。
月経痛は生理開始2日目・3日目に起こりやすい症状で、この時期に不調を感じる女性が多くいます。
経血はトイレで出すものと考える男性がいますが、生理中の出血のタイミングや量を自分ではコントロールできません。
そのため、生理中は経血を吸収するナプキンやタンポンを使用し、こまめに交換する必要があります。
生理中でも性交渉すれば、妊娠の可能性はあります。
精子は1週間生きていることもありますし、生理周期が乱れて不定期に排卵することもあるため、絶対に妊娠しない時期はありません。
また、生理中の膣や子宮内部はいつもよりもデリケートで、傷つきやすい状態です。
細菌感染のリスクがあるため、生理中の性交渉は控えるのが望ましいですよ。
生理痛や経血量などは個人差が大きく、学業や仕事などの日常生活に支障をきたす人も。
体質や心身のストレスによって、生理痛の程度にも違いがあることを押さえておきましょう。
また、生理痛の裏側には、子宮や卵巣の病気が隠れていることもあります。
パートナーが生理でつらそうにしている時に「何かできることはないか」と感じたことはありませんか。
生理中の女性に男性ができることの例は、次のとおりです。
- 体調を気遣った優しい声かけをする
- 具合が悪い時はそっとしておく
- ゆっくり過ごせるデートを提案する
- 温かい飲み物やブランケットなど体を温めるものを用意する
- 鎮痛薬を渡す
- 積極的に家事をおこなう
生理中の女性が男性にしてほしいことは、人によって異なります。
パートナーの体調や心に寄り添った対応を心がけてくださいね。
生理は男性にとって未知なものですが、正しい知識を持つことで女性とのコミュニケーションがスムーズになります。
生理の基本的な仕組みだけでなく、PMSの症状や生理用品についての理解も深めましょう。
生理は3~7日続き、生理痛だけでなくさまざまな症状が現れることも。
症状や経血量には個人差があることも、ぜひ押さえておいてくださいね。
生理前・生理中は、パートナーの体調や心を気遣う対応を心がけましょう。
- 生理が起こる仕組みを理解している男性は6割いるが、PMSや産婦人科を受診するタイミングへの理解度はライフステージによって変わる
- 生理周期は4つの時期に分類され、黄体期と月経期に体調を崩す人が多い
- 生理中でも妊娠するリスクがあることや、生理にまつわる症状に個人差があることを知ろう
- 生理中の女性の体調や心を気遣う心を持つことが大切
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