ピルは1サイクル中で、薬を服用する期間とお休みする「休薬期間」が決められています。
休薬期間になると、避妊効果や体調について変化があるのか気になる人もいるでしょう。
今回は、ピル休薬期間の基本知識・避妊効果・消退出血などを解説します。
休薬期間を間違ってしまったときの影響や対応策についても解説するので、困ったときの参考にしてください。
休薬期間とは、ピルを飲まない期間、または実薬が入っていない偽薬(プラセボ)を飲む期間を指します。
休薬期間が設けられている理由や、ピルの種類による休薬期間の違いについて確認しましょう。
ピルの休薬期間が必要な理由は、休薬期間に生理(消退出血)を生じさせて、妊娠していないか確認することです。
休薬期間があることで、生理周期をコントロールできるメリットもあります。
消退出血がみられないときは、妊娠の可能性が考えられるため、妊娠検査薬を使用しましょう。
陽性反応が出た場合は、早急に婦人科を受診してください。
ピルは、自由診療で処方される経口避妊薬(OC)と、保険適用される低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP)に分けられます。
国内で認可されているOCのすべてと、ほとんどのLEPの休薬期間は7日間です。
LEPのうち「ヤーズ配合錠」と「ヤーズフレックス配合錠」については、休薬期間は4日間と設定されています。
ピルを飲んでいる間は体調が良くても、休薬期間に入るとしんどいという悩みを抱えている人がいるでしょう。
休薬期間中に体調がしんどくなる理由や対処法について解説します。
休薬期間だけ体調がしんどくなる理由は、体内の女性ホルモン量が急激に変化するためです。
ホルモンバランスが乱れると、自律神経の働きにも影響を及ぼし、頭痛・体のだるさ・情緒不安定などの体調不良が起こりやすくなります。
数ヶ月様子を見ても、休薬期間中になるとしんどいと感じる場合は医師に相談しましょう。
ピルの休薬期間中によくみられるしんどい症状は以下のとおりです。
- 頭痛、めまい
- 月経痛
- 肩こり
- 不眠
- イライラしやすい
- 気分が不安定
頭痛や月経痛は、もともと月経困難症や子宮内膜症がある人で生じやすいとされています。
ピル休薬期間に入ると体調不良が起こる場合は、医師と相談しましょう。
ピルの服用目的や症状によっては、休薬期間の短い薬、または連続投与する薬に変更できる可能性があります。
多くのピルの服用方法は、実薬を3週間服用して1週間休薬するというサイクルです。
ヤーズ配合錠のように休薬期間が4日間と短くなると、女性ホルモン量の変動する期間も短くなり、しんどい症状が軽減されるでしょう。
ヤーズフレックス配合錠やジェミーナ配合錠のように、実薬を21日以上連続で投与できる薬では、休薬期間の回数が少なくなるため、しんどい症状が現れる回数も減らせます。
ピル休薬期間中の生理のことを「消退出血」と呼びます。
通常の月経との違いや、消退出血が起こらないときの原因などを確認しましょう。
ピルを飲み終えて、休薬期間が始まってから2日~3日ほどで消退出血が始まり、4日~5日間続くことが一般的。
ピルを飲んでいるときは、排卵が抑えられ子宮内膜が薄くなるため、通常の月経よりも出血量は少なくなる人が多いです。
そのため、ピルを飲み始めてから月経痛が軽くなったという人もいます。
ピルの休薬期間中に月経が来ない場合、考えられる理由は2つあります。
1つは、ピル服用により子宮内膜が非常に薄くなって、消退出血がみられないことです。
ただし、消退出血がなくなる割合は1%未満とまれなケースになります。
もう1つは、妊娠の可能性が考えられるでしょう。
経口避妊薬を飲み忘れず続けていても、失敗率は0.3%と報告され、避妊効果は完全ではありません。
どちらの場合も、自己判断でピル服用を続けず、医師に相談することをおすすめします。
ピルを飲んでいる間に性交渉があり、休薬期間に入っても消退出血が始まらない場合、妊娠検査薬で確認しましょう。
使用するタイミングが早すぎると正しい結果が得られないため、休薬期間の最終日で次のシートを始める前に検査をしてください。
検査結果が陰性であっても、ピルを継続服用して良いか医師に相談することをおすすめします。
性交渉がなかったにもかかわらず消退出血がみられない場合は、病気が隠れている可能性もあるため、婦人科クリニックを受診しましょう。
経口避妊薬を忘れることなく飲み続けている場合は、休薬期間中でも避妊効果は続きます。
飲み忘れがあったり、嘔吐や下痢があったりしたときは、ピルの効果が下がって排卵が起きてしまい、妊娠する可能性があるでしょう。
休薬中でも性感染症を防ぐために、コンドームなどの避妊法を行ってください。
消退出血が起きている期間は、膣や子宮内部がデリケートで傷つきやすい状態になり感染症のリスクが高まるため、性交渉は控えたほうが無難です。
ピルの休薬期間を間違ってしまった場合、薬の効果や体調への影響が気になる人もいるでしょう。
休薬期間を長くとった場合と短縮した場合に分けて解説します。
経口避妊薬では、実薬の第3週目を数回分飲み忘れたり、次のシートの服用開始が遅れたりして、休薬期間が長くなると、卵巣のなかで卵子が成長してしまい、排卵が起こりやすくなります。
そのため、性交渉があると妊娠の可能性が高まり、緊急避妊薬が必要となるケースも。
休薬する前後にピルの飲み忘れがあり、避妊できなかった性交渉をおこなったときは、早急にクリニックを受診してください。
服薬管理アプリなどのリマインダー機能を利用して、休薬期間明けに新しいシートを開始するのが遅れないようにしましょう。
決められた休薬期間より早く次のシートを開始すると、途中で不正出血が起こりやすくなります。
さらにピルの服用期間がずれるため、次の消退出血が始まる時期が変わってしまう可能性も。
服用忘れがなければ薬の効果にそれほど影響しませんが、念のため医師に連絡をして、そのまま服用を続けて良いか確認しましょう。
次の消退出血の時期を変更したい場合は、自己判断で服用を調節すると薬の効果に影響が出る可能性があるため、必ず医師に相談してください。
ピルは1サイクルのなかで、最後の4日間~7日間に休薬期間が設けられています。
休薬期間中に消退出血を生じさせて、妊娠の有無を確認するためです。
ただし、休薬期間に入るとホルモンバランスが乱れ、頭痛・体のだるさ・気分の浮き沈みなどの体調不良が現れることも。
数ヶ月服用を続けて様子を見ても、しんどい症状が改善されないときは医師に相談してください。
消退出血は排卵が起こらないため、通常の月経と比べて出血量が少ない特徴があります。
ピルの休薬期間が決められた日数より長くなったり短くなったりすると、避妊効果の低下や不正出血などの悪影響が出る可能性があるため、正しい服用方法を守るようにしましょう。
- ピルには4日間~7日間の休薬期間がある
- 休薬期間中に消退出血が起こることで妊娠の有無を確認できる
- 体質によっては、休薬期間中に頭痛や情緒不安定などの体調不良がみられる
- 消退出血は、通常の生理より出血量が少ないのが一般的
- ピルの休薬期間を間違えると、避妊効果の低下や不正出血につながる
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