生理前の異常な眠気は、日常生活に支障を来すことこともあり、つらいと感じるでしょう。
生理前に眠気が強まるのはなぜでしょうか。
また、耐えられない眠気を改善する方法も知りたいですよね。
今回は、生理前の眠気の原因や耐えられないほど眠くなる時の対策を詳しく紹介します。
生理前も元気に過ごすために、ぜひ参考にしてください。
生理の約1週間前から感じる眠気は、PMS(月経前症候群)による睡眠障害の1つです。
20~40代女性の多くが、生理前に眠気を感じるといわれていますよ。
また、1日中寝てしまうほどの異常な眠気は、月経関連過眠症と呼ばれています。
ここからは、生理前の眠気の原因についてみていきましょう。
生理前の異常な眠気は、排卵後に起こるホルモンバランスの急激な変化が原因です。
女性ホルモンの卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)は、約1ヶ月の生理周期で分泌量が変化します。
排卵後に起こる急激なプロゲステロンの増加が眠気の原因です。
プロゲステロンが分解されると、眠気を引き起こす物質が発生します。
プロゲステロンの分泌量が多いと、睡眠薬を飲んだ時と同程度の眠気を感じることも。
生理直前にプロゲステロンの分泌量が減るまで眠気に悩まされるのです。
生理前に自律神経が乱れることも眠気の原因です。
女性ホルモンの分泌と自律神経の調整は、ともに脳の視床下部で行われています。
排卵後に起こるホルモンバランスの急激な変化に視床下部が対応しきれず、自律神経が乱れてしまうのです。
自律神経は覚醒モードの交感神経と休息モードの副交感神経に分かれ、日中は交感神経優位、夜は副交感神経が優位になります。
しかし、生理前は交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまうため、夜は寝つけず十分に睡眠を取れず日中の眠気に悩まされるでしょう。
生理前はセロトニンの分泌量が減るため、夜間の睡眠の質が低下し、日中に眠気を感じやすいでしょう。
セロトニンは不安を和らげて精神を安定させる効果を持つとともに、質のよい睡眠に導くメラトニンの原料となります。
女性ホルモン分泌の変化によってセロトニンの分泌に異常が生じるため、生理前になると夜間の睡眠が十分に取れず日中に眠気を感じやすいでしょう。
排卵後に起こる基礎体温の上昇も、日中の眠気を引き起こす原因です。
人は体温が下がると、自然に休息モードに切り替わり眠気を感じます。
夜眠くなるのは、自然に体温が低下するから。
しかし、排卵後の黄体期は基礎体温が約0.3〜0.5度上がる高温期に入り、夜になっても体温が下がらず、寝つきの悪さや眠りの浅さに悩まされます。
夜に十分眠れないと疲れが取れないため、日中に眠くなってしまうでしょう。
また、日中と夜の体温差が小さく睡眠と覚醒のバランスが取りにくくなることも、日中の眠気につながるといわれています。
生理前にどうしても眠い時は、寝たほうがよいのか迷うかもしれません。
もしも眠気に耐えられない時は、思いきって仮眠を取りましょう。
ただし、16時以降の仮眠は夜の睡眠の質を低下させる可能性があるので、正午から14時の間までに済ませてください。
また、昼寝の前にカフェインを含む飲み物を摂取すると効果的。
昼寝の時間は30分以内に留め、イスに座ったままなどすぐに起きられる体勢で寝てくださいね。
眠気を感じても仮眠を取れる状況ではない時はどうしたらよいでしょうか。
ここからは、生理前に取り入れたい眠気対策を紹介します。
今すぐ取り組めるものもあるので、自分に合う方法を見つけてくださいね。
眠気を感じた時は、ストレッチやウォーキングで軽く体を動かしましょう。
眠気がある時は副交感神経が優位になっている状態ですから、体を動かし交感神経優位にシフトさせてください。
酸素が体内に行き渡ると覚醒しやすいため、運動中は深い呼吸を心がけましょう。
また、日中に体を動かすと夜の睡眠の質が向上する効果もありますよ。
異常な眠気を感じた時に、カフェインを含む飲み物を摂取するのもおすすめです。
カフェインには覚醒作用があり、頭をすっきりさせてくれますよ。
覚醒作用は何時間か続くので、夜間の良質な睡眠を確保するために夜寝る前のカフェイン摂取は控えましょう。
また、カフェインに敏感な体質なら、寝る5~6時間前までに摂取を終えてくださいね。
生理前の異常な眠気を改善する薬を服用するのもよいでしょう。
たとえば、加味逍遙散はホルモンバランスや自律神経の乱れを改善し、生理前の強い眠気を防止します。
生理前に眠気を感じるようになったタイミングから服用すると効果的ですよ。
加味逍遙散には眠気だけでなく、気分の落ち込みやイライラなどの精神症状を改善する効果が期待できます。
ほかにもドラッグストアで購入できる市販薬があるので、自分に合うものを探してみてくださいね。
生理前の異常な眠気を改善するためには、日頃から生活習慣を整えることが大切です。
少しの心がけで生理前が快適に過ごせるようになりますよ。
ここからは、生理前の眠気を防止する方法についてみていきましょう。
また、生活習慣を改善しても効果がない時の対処法も紹介します。
生理前の眠気を防止するために、普段から運動を心がけましょう。
日中の活動量を増やすことで、心地よい疲労感によって睡眠の質が上がります。
また、朝日はメラトニンの分泌をうながすといわれていますので、朝日を浴びながらウォーキングするのがおすすめですよ。
日頃から規則的な睡眠リズムを維持するために、睡眠環境を整えましょう。
心地よい肌触りや寝心地の寝具を取り入れるほか、室温を20度前後、湿度を40〜70%に保ち、過ごしやすい環境を作ることが大切です。
また、寝る1時間前からテレビやスマホを控えたり、入浴は就寝の2~3時間前に済ませたりすることでも睡眠の質が上がりますよ。
バランスの取れた食事を心がけることで、ホルモンバランスが整いやすく生理前の眠気が防止できます。
日頃から甘いものや炭水化物ばかり食べていると、血糖値が急激に上昇しやすく、その後の急激な低下で眠気を感じることも。
炭水化物だけでなく、野菜やタンパク質を含む食材もバランスよく摂取してくださいね。
また、海藻類や大豆製品などに含まれるマグネシウムはメラトニンの分泌に関わっているため、積極的に取り入れましょう。
生活習慣を改善しても生理前の異常な眠気が続く場合は、低用量ピルの服用を検討しましょう。
低用量ピルとはエストロゲンとプロゲステロンが配合され、子宮内膜症や月経困難症の治療に使われる薬です。
ホルモンバランスが整うので、生理前の異常な眠気の改善が期待できます。
また、低用量ピルは生理前の眠気だけでなく、気分の落ち込みやイライラ、生理痛にも効果的です。
これらの症状に悩むなら、婦人科を受診し自分に合う低用量ピルを処方してもらってください。
生理前の異常な眠気は、ホルモンバランスの急激な変化によるものです。
もしも眠気に耐えられない時は30分以内の仮眠を取りましょう。
仮眠を取れない状況なら、この記事で紹介した対処法を試してみてください。
あわせて生理前の異常な眠気を防止するために、生活習慣も見直しましょう。
眠気対策として市販薬や低用量ピルの服用も検討してくださいね。
- 排卵後はホルモンバランスが変化し、自律神経の乱れや基礎体温の上昇などによって眠気が生じる
- 生理前の眠気に耐えられない時は無理せず仮眠を取る
- 軽い運動、カフェインの摂取、市販薬で眠気は対処できる
- 生理前の異常な眠気を改善するためには、日頃から生活習慣を整えることが大切
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