急な予定や仕事の都合で、ピル(経口避妊薬)を飲む時間がバラバラになってしまうことはありませんか?
避妊効果や生理への影響がないか、心配な人もいるでしょう。
今回は、ピルの服用時間がずれたときに起こるリスクや、飲み忘れたときの対処法について解説します。
ピルを飲む時間がバラバラになるのを防ぐ方法も紹介するので、ぜひ試してみてください。
ピルを飲む時間がバラバラになると起こるリスクは大きく2つあります。
ピルは1日1錠ずつ服用しますが、服用のタイミングがバラバラになってしまうと、十分な避妊効果が得られない可能性があります。
1シート服用中に、飲む時間が何度も大きくずれると避妊率が下がり、妊娠する確率が高くなるでしょう。
ピルを飲む時間はできるだけバラバラにならないように、忘れにくい時間を選ぶことをおすすめします。
ピルを飲む時間が毎日バラバラになると、不正出血が起こりやすくなります。
避妊目的で服用する低用量ピルは、副作用を抑えるために含まれるホルモン量が少ないです。
そのため、飲む時間がバラバラになるとホルモンバランスが安定せず、出血しやすくなります。
また、ピルを飲む時間がバラバラで、薬を服用する間隔が大きく開いてしまうと、消退出血が起きてしまう可能性が高くなります。
服用中のシートを中止して新しいシートに切り替える必要があるため注意しましょう。
避妊効果への影響や不正出血を避けるために、ピルを飲む時間をバラバラにしないことが重要です。
ピルの正しい飲み方について確認しましょう。
ピルは1日1錠、毎日決まった時間に飲むのが正しい服用方法です。
ピルは1サイクル28日間とし、実薬を21日間連続服用して、7日間の休薬または偽薬服用してから次のシートの服用を開始します。
服用開始する日は、生理初日からスタートする方法と、生理が始まった最初の日曜日からスタートする方法があります。
ピルを服用開始してから、正しい飲み方を7日間連続で行うまでは、性交渉を控えるか、コンドームなどほかの避妊方法を併用しましょう。
ピルを飲む時間は、自分のライフスタイルを考慮して、毎日ほぼ一定の時間に決めます。
たとえば、起床時・昼食後・寝る前などもっとも忘れにくい時間を選ぶと良いでしょう。
ピルの副作用の吐き気・胃のむかつき・頭痛が現れるのが心配なときは、服用時間を夕食後や寝る前に設定するのをおすすめします。
副作用症状のピークが就寝中になるため、つらい思いをせずにやり過ごせるでしょう。
ピルを毎日同じ時間に飲もうとしても、うっかり忘れてしまったり、急な予定が入ったりして服用できないことも。
飲む時間がバラバラになってしまった場合の許容範囲や対処法について確認しましょう。
ピルを飲む時間が、本来のタイミングから3時間〜4時間程度のずれであれば、許容範囲内とされています。
気づいたらすぐに1回分のピルを服用しましょう。
それ以降は、通常通り決められた時間にピル服用を続けてください。
ピルを飲む時間が、本来のタイミングから半日以上24時間以内のずれがあった場合、気づいた時点で飲み忘れた1回分を服用しましょう。
その後は、通常通りの服用を続けてください。
1日のうちにピルを2回服用することになっても問題ありません。
飲む時間がずれる前まで7日間以上ピルを正しく服用できていれば、避妊効果は保たれるとされています。
しかし、飲み忘れた日があり、ほかの避妊方法を併用しない性交渉があった場合は、アフターピルが必要か医師に相談しましょう。
ピルを飲む時間が24時間以上ずれた場合は、気づいた時点で飲み忘れた2回分のピルを服用しましょう。
それ以降は、通常通りの服用を続けます。
ピルを飲む時間が丸1日以上ずれてしまうと、避妊効果が下がってしまいます。
実薬を7日間以上連続して服用できるまでは、性交渉を控えるか、ほかの避妊法を使用してください。
飲む時間がずれる前に性交渉があった場合は、時期や服用状況によって対応が異なります。
緊急避妊が必要なケースもあるため、早急にピルを処方してもらったクリニックへ連絡しましょう。
ピルは毎日一定の時間に飲み続けることで、着実な避妊効果を得られます。
飲む時間がバラバラにならないように、簡単にできる対処法を4つ紹介するので、自分に合う方法を見つけましょう。
ピルを飲む時間にスマホのアラームを設定すると、飲み忘れを防げるでしょう。
カレンダーアプリでも、アラーム機能と同様に、ピルの服用時間にリマインダーを設定するとよいでしょう。
薬の服用記録アプリを利用するのも、飲み忘れ防止につながるでしょう。
ピルを服用したか記録を残せるだけではなく、飲む時間を知らせる通知機能が付いているものもあります。
日常の行動とピルの服用タイミングを結びつけると習慣づけしやすくなり、飲み忘れを防げます。
たとえば、朝の歯磨き前に飲む、夜のお風呂上りに飲むなど、毎日決まった行動に合わせてピルを飲むと良いでしょう。
ピルを引き出しや棚のなかに入れてしまうと、目に触れる機会が減るため、飲み忘れしやすくなります。
テーブルの上に置いたり、透明の袋に入れて冷蔵庫に貼ったりするなど、ピルが視界に入るようにしましょう。
ピルを飲む時間がバラバラになり、以下の2つの状況が生じた場合は、ピルを処方してもらったクリニックを受診しましょう。
ピルの休薬期間や偽薬の服用期間に入ってから数日経っても生理がこない場合は、医師に相談しましょう。
前回の生理の後に性交渉があれば、妊娠の可能性があるため、検査を受けることをおすすめします。
性交渉がない場合は、ピルの副作用やストレスの影響で生理が止まっているかもしれません。
ピルをそのまま継続服用して良いか医師に確認しましょう。
ライフスタイルによりピルを飲む時間を変えたいとき、偽薬を服用中または新しいシートの1錠目を開始するタイミングであれば、自由に変更できます。
しかし、シートの途中でピルを飲む時間を変更したいときは、必ず医師に相談しましょう。
服用時期によっては飲む時間を変えることで、避妊効果が下がったり不正出血が起こりやすくなったりします。
自己判断でピルを飲む時間を変更しないようにしましょう。
ピルを飲む時間が何度もバラバラになると、避妊効果が下がったり不正出血が起こりやすくなったりします。
1日1錠ずつ、毎日決まった時間に服用しましょう。
決められた服用時間から数時間のずれは許容範囲ですが、半日以上ずれてしまい、ほかの避妊法を行わない性交渉があった場合は、緊急避妊薬が必要かどうか医師に相談しましょう。
ピルの服用時間は、スマホのアラーム機能や薬の服用記録アプリで通知したり、日ごろのルーティンに組み込んだりするなど、飲み忘れを防ぐ対策を行うことをおすすめします。
ピルを飲む時間がバラバラの場合、生理がこない・服用時間を変えたいという状況になったときは必ずクリニックを受診しましょう。
- ピルを飲む時間がバラバラになると、避妊効果や生理に悪影響が出る
- 毎日決まった時間にピルを服用するのが望ましい
- 飲む時間が数時間ずれるのは許容範囲だが、半日以上ずれたときは注意
- 飲み忘れを防ぐために、スマホアプリの通知機能などの利用を検討する
- 生理がこない・服用時間を変更したい場合は医師に相談する
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