アフターピルは緊急避妊薬のため、性交後72時間以内の服用が推奨されています。
しかし、いざ必要になった時、病院に直接もらいに行くのは少し抵抗がありますよね。
できるなら近くのドラッグストアや薬局で手に入らないものでしょうか。
この記事では、アフターピルの代わりになるものが市販されているかや、緊急避妊薬はどこで買えるのかなどを詳しく解説しています。
ドラッグストアなどの一般的な薬局では、アフターピルの代わりになるものは市販されていません。(2023年10月現在)
現在の日本では、アフターピルのような緊急避妊薬は必ず医師の診察を受け、処方箋を発行してもらう必要があります。
アフターピルは緊急避妊法の一つであり、女性ホルモンの含まれた薬を服用することで避妊効果が得られます。
誤った用法・用量で使用すると、避妊効果が得られないだけでなく、健康に影響することもあります。
かならず医師の診察を受けるようにしましょう。
市販薬ではありませんが、避妊薬には低用量ピルや中用量ピルなどもありますよね。
これらの避妊薬はアフターピルのような緊急避妊効果は得られないので注意してください。
低用量ピルは一般的に7日以上服用を続けることによって避妊効果が得られます。
また、1970年代にはYuzpe(ヤッぺ)法と呼ばれる中用量ピルを用いた緊急避妊方法が行われていました。
しかし、Yuzpe(ヤッぺ)法によって期待できる避妊効果は性交後24時間以内の服用で77%程度と低く、現在は推奨されていません。
また、吐き気や下腹部痛などの副作用が起こるリスクもあります。
現在の日本では、レボノルゲストレルやウリプリスタル酢酸エステルが一般的にアフターピルとして使用されています。
これらの薬剤が使用できない場合にのみ、Yuzpe(ヤッぺ)法が選択されます。
実は海外の多くの国では、アフターピルが市販化されており、薬局で処方箋なしで購入できます。
また、厚生労働省がアフターピルの市販化についてのパブリックコメントを実施したところ、4万6千件以上の意見が寄せられ、そのうちの9割以上が賛成意見でした。
では、一体なぜ日本ではアフターピルが市販化されないのでしょうか。
アフターピルが市販化された場合、今までより簡単に薬を入手できるようになります。
友人から譲ってもらったり、メルカリなどのフリマアプリによって手に入れたりすることもあるかもしれません。
その場合、正しい知識を持たずアフターピルを服用してしまう危険性が高くなります。
アフターピルの服用には正しい知識が必要であり、決して乱用されるものではありません。
市販薬として販売されるようになっても、薬剤師から十分な説明を受けたうえで購入が可能となるはずです。
アフターピルの入手が容易になることで、コンドームなどの避妊が行われなくなる危険性があります。
特に男性側からの避妊への協力を得られなくなる可能性があるでしょう。
たとえば、未成年女性の付き添いに保護者ではない男性がアフターピルを受け取りに来るなど、女性の体を軽く扱われる危険性も抱えています。
また、コンドームの使用率の低下は性感染症の感染リスクを上げます。
近年、若い世代で流行している梅毒もコンドームの使用率の低下が原因の一つと考えられているのです。
アフターピルが身近になることは、若い世代のコンドーム使用率の低下を促し、性感染症が蔓延するリスクを増大させるかもしれません。
コンドームの使用は、避妊以外に性感染症のリスクを下げる働きもあることを覚えておきましょう。
アフターピルを72時間以内に服用しても、避妊成功率は100%ではありません。
アフターピル服用後、低確率の中で妊娠した場合、妊娠に気づかず対応が遅れる危険性があります。
母子共に健康への影響が懸念されることはもちろんですが、望まぬ妊娠の場合、妊娠中絶が不可能になることも考えられます。
産婦人科医の82.4%がアフターピル処方後、妊娠検査薬の使用や再診などを促しており、アフターピル市販化後は、このような正しい知識を伝えることが課題になるでしょう。
アフターピルを市販薬として販売する予定について、政府から正式な発表はまだありません。
しかし、アフターピルの市販化に向けた動きは活発になっており、2023年11月28日より試験的にアフターピルを処方箋なしで販売開始することが決定されています。
各都道府県に2~3店ずつ、全国145薬局で順次販売する予定で、試験販売開始時に取り扱い薬局一覧が日本薬剤師会の公式サイトで確認できるようです。
- 対象年齢:16歳以上、18歳未満は保護者同伴が必須
- 価格:7,000円~9,000円程度
- 種類:ノルレボ錠、ジェネリック医薬品のレボノルゲストレル錠
- 購入前に取り扱い薬局へ電話連絡必須
この試験的運用の結果を踏まえたうえで、今後のアフターピル市販化について協議が行われます。
現在の日本でアフターピルを購入する方法は「対面での診察で処方してもらう」か「オンライン診療で処方してもらう」の2つです。
また、海外の通販サイトでいわゆる通販ピルなどを購入することも可能ですが、これらは日本で未承認の薬剤がほとんどで、安全性が保証されていません。
アフターピルが必要になった時は必ず医師の診察を受けるようにしましょう。
アフターピルを処方してもらう場合は、一般的に産婦人科または婦人科の医療機関を受診します。
大まかな流れは下記になります。
- 来院
- 問診票を記入
- 医師の診察
- アフターピルの処方
- 処方箋をもとに薬局で受け取り
病院によっては予約が必要な場合や診察時間が違うので、まずは近くの産婦人科に問い合わせてみましょう。
詳しい病院やクリニックに関しては、厚生労働省がまとめている『緊急避妊にかかる対面診療が可能な産婦人科医療機関等の一覧』に記載されているので参考にしてください。
2019年7月に厚生労働省が発表している「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に改定があり、オンライン診療での緊急避妊薬(アフターピル)の処方が初診から可能になりました。
今まで直接の来院に抵抗があった人でも、アフターピルを受け取りやすくなったと言えるでしょう。
アフターピルをオンライン診療で処方してもらう場合は、いわゆるオンラインピル処方サービスを用います。
一般的な流れとしては下記になります。
- 受診日をネット予約
- 指定の時間までに問診表を記入
- 医師の診察(ビデオ通話)
- アフターピルの処方
- 自宅へ配送
オンラインピル処方サービスの場合、遅い時間に受診することも可能で、アフターピルの即日発送にも対応している場合があります。
また、オンラインピル処方サービスは、アフターピル以外にも低用量ピルなどのその他の避妊薬ピルも取り扱っています。
現在の日本ではアフターピル、また、アフターピルの代わりになるものは市販されていません。
アフターピルを買うには必ず医師の診察と処方箋が必要になるので注意しましょう。
アフターピルの市販化に向けた議論は活発になってきており、アフターピルの処方箋なしでの販売も試験的に行われる予定です。
しかし、アフターピルを服用しても100%妊娠しないわけではありません。
また、コンドームを使用しない性行為は性感染症のリスクも高くなります。
アフターピルは女性を望まない妊娠から守ってくれる存在ですが、普段から低用量ピルや避妊器具で対策することが自分の体を守ることにつながります。
- アフターピルやアフターピルの代わりになるものは市販化されていない
- 低用量ピルや中用量ピルはアフターピルの代わりにならない
- アフターピルの市販化は検討されており、処方箋なしでの試験的販売が予定されている
- アフターピルを購入する場合は、病院やクリニックを受診する方法とオンラインピル処方サービスを利用する方法がある
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