生理前に胸が張り、痛みを感じる人は多いでしょう。
これはホルモンバランスの変化によって起こる現象のため、問題がないケースがほとんどです。
しかし、生理が終わったのに胸が張る場合「身体の中で異常が起きているのではないか」と不安になる人もいるのではないでしょうか。
今回は、生理が終わったのに胸が張る原因や、胸の張りが気になる時に隠れているかもしれない病気について解説します。
胸の張りが気になる時の対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
生理が終わったのに胸が張る時、ホルモンバランスの乱れや更年期、妊娠が原因と考えられます。
排卵後から増える黄体ホルモンは、身体に水分を溜め込む作用をもつため、生理3日〜4日前から胸が張る人が増えるといわれているのです。
黄体ホルモンの分泌が減ると生理が起こり、乳房の張りが治まるもの。
もしも生理が終わったのに胸が張る時は、これから紹介する原因に当てはまっていないかチェックしてください。
生活習慣が乱れていると、自律神経が乱れてホルモンバランスにも悪影響が出るため、生理が終わってからも胸が張ることがあります。
ストレスや疲労が溜まっていたり、睡眠が十分にとれていなかったりすると、イライラや眠気などの症状が同時に現れることも。
心当たりがある人は、心身をゆっくり休めてあげてくださいね。
40代後半〜50代後半の更年期にも、胸の張りが気になるケースがあります。
更年期は女性ホルモンの分泌量が低下し、身体がホルモンバランスの変化に追いつかないため、胸の張り以外にもさまざまな症状が現れるでしょう。
- ほてりやのぼせ、発汗(ホットフラッシュ)
- 不眠
- イライラ
- めまい
- 動悸
乳房の張りだけでなく上記の症状に当てはまる場合は、更年期症状を疑ってみてくださいね。
妊娠すると黄体ホルモンの分泌が増えるため、乳房の張りや痛みが現れる場合があります。
なかには、胸が張りすぎて乳頭が痛くなる人も。
普段の月経前後には気にならないのに急に乳房が張って痛い場合は、妊娠している可能性があります。
胸の張りに加えて生理が遅れている場合は、生理予定日から1週間後に妊娠検査薬を使用して、妊娠の有無を確認しましょう。
生理後にも胸が張って痛い時は、何かしらの病気が隠れているかもしれません。
つらい症状は我慢せずに、乳腺科で相談するのをおすすめします。
ここからは、生理前以外の胸の張りを引き起こす病気についてみていきましょう。
乳腺症とは、女性ホルモン分泌の乱れによって、胸の張りや圧痛、しこりなどの症状が起こる状態のことです。
胸の張りやしこりがみられる以外に、乳頭から分泌物が出ることも。
乳腺症は、30代〜50代の女性によくみられます。
特に、ホルモンバランスが乱れやすい更年期は、乳腺症にかかりやすいといわれていますよ。
基本的には経過観察されることが多いですが、悪性を疑われる場合は詳しい検査がおこなわれることも。
乳腺に炎症が起こった状態で、炎症によって胸の張りや腫れ、しこり、痛み、熱感といった症状が現れます。
乳腺炎の分類は、以下の3つです。
- うっ滞性乳腺炎:産後の授乳期に起こりやすい
- 化膿性乳腺炎:乳頭の傷などから感染し、発熱や倦怠感などもともなう
- 慢性乳腺炎:授乳経験の有無に関係なく起こり、炎症をくり返す
うっ滞性乳腺炎は、軽症であれば自然治癒する可能性も。
胸の硬くなっている部分をマッサージしながら、赤ちゃんに母乳をしっかり飲んでもらったり、搾乳したりすることで、改善が期待できますよ。
一方、化膿性乳腺炎や慢性乳腺炎では、抗菌薬や解熱鎮痛薬を使って治療をおこないます。
重症の場合は、膿を排出する処置が必要になることも。
乳腺線維腺腫は乳腺にできる腫瘍で、15歳〜35歳によくみられます。
ほとんどが2cm〜3cmほどの大きさで、30代以降は年齢を重ねるとともに小さくなるもの。
胸のしこりが主症状ですが、胸が張るように感じる人も。
乳腺線維腺腫と診断された後は、定期的に超音波検査をおこなって経過観察をしましょう。
高プロラクチン血症は、母乳を分泌させるプロラクチンが過剰に分泌される病気のこと。
生理周期とは関係ない胸の張りや乳汁の分泌、月経異常を引き起こします。
自覚症状は、以下のとおりです。
- 年に数回しか生理が起こらない
- 妊娠していないにもかかわらず、母乳が出る
- 排卵障害があるといわれた
- 胸の張りが気になる
- 頭痛や目の違和感がある
下垂体腺腫、多嚢胞性卵巣症候群などの病気によるケースや、薬の副作用で起こるケースも。
身体的・肉体的ストレスでも起こるため、十分な休養が必要です。
乳がんの主な症状は胸のしこり、乳頭や乳輪のただれ、乳頭からの分泌物の排泄などが挙げられます。
乳がんでは乳房が張るケースは少ないといわれているものの、しこりによって胸が張ると感じる人も。
「胸が張るということは、乳がんの可能性はないだろう」と自己判断してはいけません。
- 乳房にくぼみやふくらみ、ただれ、変色、ひきつれはないか
- 4本指で「の」を書くように胸を触ってみた時に、しこりがないか
- 乳頭をつまんだ時に、血の混じった分泌物は出ないか
- 横になって胸を触った時にしこりがないか
これらの項目で、乳房を定期的にセルフチェックすることで、早期発見・治療につながりますよ。
乳房の張りは、日常生活を見直してホルモンバランスを整えることで改善が期待できます。
ここからは、今日からできる胸の張りが気になる時の対処法をみていきましょう。
生活習慣を整えることで、ホルモンバランスや自律神経も整い、胸の張りが解消するケースが多いです。
カフェインやニコチンは、乳房の痛みと関係があると考えられており、多く摂取すると痛みが悪化することも。
- ストレスを適度に発散する
- カフェインを控える
- 禁煙する
- 質のよい睡眠を確保する
- 運動を取り入れる
- 毎日湯船に浸かる
上記の工夫を日常生活に取り入れましょう。
ホルモンバランスを整えるには、栄養価の高い食事を摂取することも大切です。
ビタミンB6やビタミンE、イソフラボンを含む食材を中心に、バランスのとれた食事を意識しましょう。
- ビタミンB6:マグロ、サーモン、鶏肉、バナナ
- ビタミンE:アーモンド、ほうれん草、アボカド、ブロッコリー
- イソフラボン:納豆、豆腐、豆乳
栄養バランスが偏りがちな人は、サプリメントの活用もおすすめです。
脂肪は胸の痛みと関係があるといわれているため、摂りすぎに注意してくださいね。
サイズが小さい下着はしめつけが強く、胸の張りを感じやすいため、サイズの合った下着を身につけることが大切です。
胸の張りが気になる時は、ワイヤーが入っていないタイプや、カップ付きのキャミソールなどを活用するとよいでしょう。
逆に、下着を身につけないことで胸の痛みが引き起こされることもあるため、自分のサイズに合った下着をつけて、胸をしっかり支えるのが大切です。
生理が終わったのに胸が張るのが2週間以上続く場合は、以下のセルフチェックリストで確認したうえで、病院で相談するのをおすすめします。
- 妊娠していないのに乳汁が出る
- 乳房の張りが強く、痛みがある
- 赤くはれている
- 膿状だったり、血が混ざったりする乳汁や分泌物がみられる
- 胸にしこりがある
産後や授乳期間に起こる急性乳腺炎は、産婦人科や産科で相談するのがよいです。
そのほかの場合は、乳腺外科や乳腺クリニックを受診しましょう。
数は少ないものの、乳がんが胸の張りを引き起こすケースもあるため、定期的に乳房のセルフチェックをおこない、40歳を超えたら乳がん検診を受けることが大切です。
生理が終わったのに胸が張る時は、ホルモンバランスが乱れているのかもしれません。
ストレスや疲労が溜まっている可能性があるため、心身をしっかり休めましょう。
なかには、乳腺症や乳腺炎、乳腺線維腺腫などが隠れていることも。
生活習慣を整えて女性ホルモン分泌を整えれば、胸の張りが治まることも多いです。
しかし、生理が終わったのに胸が張る症状が2週間以上続く場合は、乳腺外科で相談してくださいね。
- 生理が終わったのに胸が張る時、ホルモンバランスの乱れが原因かも
- 更年期は女性ホルモン分泌が変化するため、胸の張りを感じるケースがみられる
- 生理が終わった後の胸の張りは、乳腺症や乳腺炎などの病気が原因のことも
- 生活習慣を整えることで、女性ホルモン分泌と自律神経が整うと、胸の張りが改善しやすい
- 生理が終わったのに胸が張るのが2週間以上続いたら、病院を受診しよう
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