大切な予定がある日は、生理のわずらわしさを感じずに過ごしたいものです。
予定と生理が被りそうな時に「生理を止める方法があれば…」と思うこともあるのではないでしょうか。
試験や旅行などの予定に被らないように、ピルを服用して生理日を移動させる方法はよく選択されますが、ピル以外にも手段はあるのか気になるところです。
今回は、生理を止める方法は存在するのかについてや、生理を早めたり遅らせたりするピルの飲み方を解説します。
原則、生理を止める方法はありません。
大切な予定に生理日を被せたくないなら、ピルで生理予定日を移動させる方法が効果的です。
ただし、日頃から生理不順があると、生理日の移動がうまくいかない可能性があります。
生理周期が安定しない人は、継続的にピルを服用することが望ましいです。
避妊リングの装着や注射剤の投与で生理が止まることがあります。
しかし、これらは避妊目的や子宮内膜症・子宮筋腫などの治療で使用されるもので、生理を止める目的で使われるものではありません。
また、生理を止めるといわれる食べ物やツボには、医学的根拠がないことも押さえておきましょう。
一時的にでも生理を止めたい場合は、ピルの服用をおすすめします。
また、ピルを服用しても当日に生理を止めることは不可能なので、大切な予定が決まったら早めに婦人科クリニックで診察を受けましょう。
ここからは、ピルについてくわしく解説するとともに、生理を止める効果があるといわれるミレーナについても紹介します。
ピルで生理日を予定の前後に移動する方法を月経移動と呼びます。
ピルは卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2種類の女性ホルモンが配合された薬です。
含まれる卵胞ホルモンの量によって、低用量ピルと中用量ピルに分類されます。
近年では、卵胞ホルモン含有量をさらに減らした超低用量ピルも使用されていますよ。月経移動には中用量ピルが使われることが多いです。
ここからは、生理を早める・遅らせるピルの飲み方を紹介します。
ただし、処方医によって飲み方の指示が異なるので、診察時にしっかり確認してくださいね。
生理を早めるためには、早めたい生理の1つ前の生理初日から5日目までに中用量ピルを飲み始めて10日以上継続します。
内服終了後2~4日目にいつもの生理よりも少ない出血が始まります。
この飲み方で生理を7~10日早められますよ。
ピルで生理を早めるなら、ずらしたい生理の1つ前の生理期間中か、それより前の受診が必要です。
生理を遅らせるためには、生理予定日の5日前から生理を遅らせたい日まで中用量ピルを服用します。
中用量ピルを服用することで、生理を7~10日遅らせることが可能です。
早める場合と同じく、内服終了後2~4日目に生理が始まります。
排卵日以降にピルを飲み始めるため、妊娠の可能性がないことがピル処方の条件です。
生理を遅らせる方が、月経移動の成功率は高いです。
しかし、予定がある日もピルを服用する必要があるため、飲み忘れのリスクや副作用でつらい思いをする可能性があります。
一方、生理を早める方法は予定の日にピルを服用しなくてよい点がメリットです。
しかし、服用を終了しても生理が来ない、もしくは早めた生理がなかなか終わらずに、予定と重なってしまうおそれがあります。
月経移動を希望する際は、できるだけ早く婦人科を受診し医師とよく相談してくださいね。
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ミレーナを使用した人の約20%は、装着後1年で生理が起こらなくなりますが、生理を止める方法としては用いられません。
ミレーナは、子宮内に黄体ホルモン剤が持続的に放出される子宮内システムです。
装着後レボノルゲストレルという黄体ホルモンが持続的に放出され、子宮内膜の増殖を抑えます。
正しく装着されていれば、1回の装着で最大5年間効果が持続しますよ。
内膜が薄く保たれるため、高い避妊効果や経血量の減少、生理痛の緩和が期待できます。
避妊目的だけでなく、過多月経や月経困難症がある人におすすめです。
一時的に生理を止める方法は保険が適用されるでしょうか。
また、日頃から低用量ピルを飲んでいる場合の月経移動はどうすべきかも気になりますよね。
ここからは、生理を止める方法に関するQ&Aを紹介します。
ピルによる月経移動や避妊は病気の治療ではないので、保険が適用されず診療代は自費です。
一方で、月経困難症や子宮内膜症の治療目的のピル処方では保険が適用されます。
月経トラブルの治療には低用量ピルが一般的に用いられますよ。
低用量ピルの継続的な服用で体内のホルモンバランスが整うので、生理の不快感の改善が期待できるとともに生理周期が安定します。
生理痛や過多月経、生理不順などで悩んでいるなら、低用量ピルでの治療を検討してください。
普段から低用量ピルを飲んでいる場合は、1シート飲み終えても休薬期間を設けずに生理を遅らせたい日まで実薬を服用することで、生理日の移動が可能です。
しかし、低用量ピルの種類によって月経移動のやり方が異なります。
予定が決まったら、処方医に生理日を移動したい旨を相談してくださいね。
ピルを服用すると体内のホルモンバランスが変わるため、次の症状が出ることがあります。
- 吐き気・嘔吐
- 頭痛
- 眠気
- 腹痛
- 胸の張り
- 不正出血
吐き気や嘔吐は、吐き気止めとの併用や寝る前の服用で対応可能です。
副作用の程度には個人差があり、ピルの種類によって現れる症状が異なるため、自分に合うピルをあらかじめ知っておくとよいでしょう。
また、血栓症という重大な副作用が出現することがあります。
ふくらはぎの痛みや激しい頭痛、胸の痛み、急に目が見えにくくなるなどの症状が現れたらすぐにピルの服用を中止し、婦人科を受診してください。
血栓症予防のために、ピルの服用中は水分を十分に摂って体を動かしましょう。
生理を止める方法はありませんが、中用量ピルの服用で予定日と生理をずらすことが可能です。
生理を早める・遅らせる方法には、それぞれメリットとデメリットがあるので、自分に合う方法を医師と相談してください。
また、生理不順があり生理開始日が安定しないと、月経移動に失敗することも。
生理周期が安定しない人は、継続的に低用量ピルを服用することがおすすめです。
計画的なピルの服用で生理日をずらし、大切な予定に備えましょう。
- 生理を止める方法はないが、ピルの服用で予定と生理が被らないように調節できる
- 避妊リングや注射剤の投与で生理が止まることはあるが、治療や避妊目的で使用されるもので生理を止める方法ではない
- 月経移動したい場合は、予定が決まり次第早めに婦人科を受診しよう
- 日頃から生理痛や過多月経、生理不順などの月経トラブルがある人は、低用量ピルでの治療を検討する
- ピルの重大な副作用に血栓症があるので、ふくらはぎの痛みや激しい頭痛などがあったらすぐに受診しよう
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