不正出血と生理の違いがわからない!月経以外で出血が起こる原因など解説

普段の生理と違うタイミングで出血があると、何か病気があるのではないかと心配になりますよね。

また、生理不順がある場合、生理と不正出血の見分け方がわからず、混乱してしまいがち。

今回は、不正出血と生理の特徴と違いについて解説するとともに、不正出血の原因や受診のタイミングについて解説します。

不正出血か生理か判別できない出血がみられた時や、病気の有無が気になる時に参考にしてください。

不正出血か生理かわからない…それぞれの特徴と違いとは?

不正出血とは、生理以外のタイミングで起こる性器からの出血のことです。

不正性器出血とも呼ばれ、10~50代の女性でよくみられます。

月経不順があると、生理か不正出血かわからないことがあるかもしれません。

正常な生理周期は25~38日の間で、基礎体温の変化がみられます。

生理前は基礎体温が下がるため、その後の出血は生理だと判断できますよ。

生理不順に悩むなら、日頃から基礎体温をつけることをおすすめします。

不正出血の原因

不正出血の原因はさまざまで、ただの生理不順だと思っていても、裏に重大な病気が隠れている可能性があります。

病気の早期発見のためにも「出血量も少ないし、大したことはない」と決めつけないでくださいね。

ここからは、不正出血の原因を詳しくみていきましょう。

ホルモンバランスの乱れ

子宮や卵巣、膣などに何も異常がない時に起こる不正出血は、ホルモンバランスの乱れが原因の機能性出血でしょう。

卵巣や脳下垂体といった女性ホルモン分泌にかかわる部位の不調で起こる出血で、ホルモンバランスが安定しない思春期や更年期の頃によくみられます。

また、急な体重減少や疲れ、ストレスが影響することも。

卵巣や脳下垂体の機能が落ちると、だらだらとした出血が続く無排卵性月経や、生理前に少量の出血が続く黄体機能不全になります。

少量の出血なら生活習慣の見直しで経過を観察しますが、出血が長期間続く場合や貧血がある場合は、ホルモン剤の投与が検討されますよ。

子宮・卵巣・膣などの病気

子宮や卵巣、膣などの病気が原因による不正出血は、器質性出血と呼ばれます。

不正出血があったら「疲れているしストレスがあるから」と考える前に、病気の可能性を疑いましょう。

ここからは、体の部位別に不正出血の原因になる病気について解説します。

子宮の病気

不正出血を引き起こす子宮の病気は、次のとおりです。

  • 子宮内膜炎
  • 子宮体がん
  • 子宮頸がん
  • 子宮筋腫頚
  • 子宮内膜症
  • 子宮内膜ポリープ
  • 子宮頸管ポリープ
  • 子宮内膜増殖症

もし、日頃から生理痛が重かったり月経量が多かったりする場合は、子宮内膜症や子宮筋腫による月経困難症の可能性があります。

子宮頚がんは近年、20~30代の女性にも増えているため、注意が必要です。

卵巣の病気

以下の卵巣の病気によっても、不正出血がみられることがあります。

  • 卵巣腫瘍
  • 卵巣機能不全

卵巣機能不全を発症しホルモン分泌に異常が生じると、不正出血だけでなく月経周期が乱れたり、無月経が起こったりすることがありますよ。

膣の病気

膣に炎症やがんがあると、不正出血が現れることがあります。

  • 膣炎
  • 膣がん
  • 膣部びらん

最近では、性感染症による膣炎が不正出血の原因としてよくみられますよ。

クラミジアや淋病、トリコモナス感染症の原因は性交渉です。

不正出血のほかにかゆみや痛みを併発する場合は、性感染症の可能性が考えられます。

妊娠の可能性

性交渉から約1週間前後にみられる不正出血は、着床出血や妊娠初期に起きる絨毛膜下血腫が原因かもしれません。

妊娠の心当たりがある人は、妊娠検査薬を使用して妊娠の有無を確認しましょう。

生理以外でも問題ない出血はある?

排卵期に2~3日程度起こる中間期出血(排卵期出血)は、生理以外でも問題ない出血です。

排卵期に卵胞ホルモンの分泌量が一時的に低下し、子宮内膜が破れて出血がみられることがありますが、治療は不要です。

日頃から基礎体温をつけていて、体温が上がる排卵期に少量の出血がある場合は、中間期出血といえるでしょう。

しかし、1週間以上の出血がみられる場合や、1度の出血量が多い場合は、子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮がんなどの可能性があるので受診しましょう。

また、排卵期に毎回出血がある場合も、1度婦人科で検査してもらうと安心ですよ。

不正出血と生理の違いは見た目でわかる?

生理と不正出血は見た目に大きな違いがなく、自分で見分けることは難しいでしょう。

不正出血は茶色・黄色・ピンク色・赤い鮮血があり、色だけで不正出血か生理かを断定するのは危険です。

たとえば、生理だと思っていた出血が、実は着床出血で妊娠していたケースも。

また、出血量や色は人それぞれで、出血の原因やどの部位からの出血かを把握することは難しいでしょう。

仮に生理不順があっても「きっと生理がずれただけだから大丈夫」と片づけず、婦人科を受診することをおすすめします。

不正出血か生理かわからない時は病院に行くべき?

仮に1日だけの少量の出血だったとしても、生理と関係ない不正出血があった時点で、早めに婦人科を受診すべきです。

また、不正出血と生理かわからない出血でも、早めに受診して生理不順の原因を特定してください。

もし、以下に挙げる症状が不正出血とともに現れた場合は、出血に気づいた時点ですぐに受診して検査をしてください。

  • くりかえし不正出血がある
  • 出血量が多い
  • 出血が少量でもだらだら続く
  • 強い痛みなど他の症状をともなう

重大な病気を早期発見するためにも、日頃から体の変化に目を配りましょう。

不正出血と生理を見分けるのは難しい!気づいた時点で早めに受診して原因を特定しよう

不正出血とは生理以外で起こる性器からの出血をさし、重大な病気が隠れている可能性があります。

子宮がんや卵巣の病気、性感染症など原因はさまざまで、見た目や出血量で原因を特定することはできません。

また、不正出血と生理を自己判断で見分けるのは、病気を見落とすリスクがあります。

1度でも不自然な出血があれば、早めに婦人科を受診してくださいね。

この記事のまとめ
  • 不正出血は10~50代の女性によくみられる症状で、原因は多岐に渡る
  • 不正出血と生理の違いは、見た目や出血量では自己判断できない
  • 不正出血に気づいた時点で、早めに婦人科を受診して原因を特定しよう

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