「手術が決まって、ピルを1ヶ月やめるように医師から言われた」「金銭的な負担が大きいから1度中断したい」と考える人は、意外に多いもの。
「ピルを1ヶ月やめてしまうと、身体に悪い影響があるのではないか」と不安になるかもしれません。
ピルはさまざまな効果が期待できる薬ですが、ピルをやめなければならないケースも存在するのです。
ここからは「ピルを1ヶ月だけやめることは可能なのか?」という疑問に答えるとともに、ピルを一時的にやめる時のタイミングやリスクなどを解説します。
結論、ピルを1ヶ月だけやめることは可能です。
ただし、1シートの途中で中断すると、月経周期が乱れてしまいます。
手術などですぐにやめなければならない状況を除き、1シートの最後まで飲み終わってからやめるのがおすすめです。
これから紹介する、ピルを1ヶ月だけやめる時に起こりうるリスクも押さえておきましょう。
これまで、生理にまつわるトラブルが理由でピルを服用していた場合、1ヶ月だけやめる時には、ピルで緩和されていたつらい症状が出てしまうかもしれません。
月経不順や月経痛、PMS(月経前症候群)などの起こりうる症状について、ピル中断前にあらかじめ医師と話し合っておくのがおすすめです。
1ヶ月という短期間でピル中断と再開をくり返す場合、血栓症のリスクを高めることになりかねません。
ピルの重大な副作用である「血栓症」は、服用を開始した後3ヶ月以内に起こるリスクが高いと言われています。
血栓症とは、血液中にできた血栓が血管を閉塞させることで、深部静脈血栓症や脳梗塞、心筋梗塞など、さまざまな臓器に障害を引き起こす状態です。
適切な治療がおこなわれない場合、命の危険につながることも。
ピルの安易な中断が、身体に悪影響を及ぼしかねないことは押さえておいてくださいね。
ピルを中断すると避妊効果がなくなるため、妊娠する可能性があります。
飲むのをやめてから3ヶ月以内に、排卵が再開する人がほとんどです。
ピルをやめてから最初の周期で妊娠した人もいるため、ピルを中断している期間の性交渉では、コンドームなどの適切な避妊方法を採用しましょう。
低用量ピルとは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンという女性ホルモンが配合された薬のこと。
毎日決まった時間に継続服用することで、さまざまな効果が得られます。
高い避妊効果があり、経口避妊薬(OC)とも呼ばれることも。
生理痛などが強く、日常生活に支障が出る「月経困難症」や、子宮に似た組織が子宮以外の場所に発生・発育してしまい、痛みや不妊を引き起こす「子宮内膜症」の治療にも使われます。
ここからは、ピルの効果や副作用について詳しくみていきましょう。
ピルを服用すると、排卵の抑制や子宮内膜を薄く保つ作用、ホルモンバランスを一定に保つ作用によって、さまざまな効果が期待できます。
- 避妊できる
- 生理周期が安定し、生理不順が改善する
- 経血量が減る
- 月経痛が緩和される
- ニキビが改善される
- 子宮内膜症の症状が緩和する
- PMSの症状が治まる
生理前や生理中の不快な症状に悩まされている人は、ピル服用で快適に過ごせるようになるでしょう。
ピルを飲み始めてから1ヶ月〜2ヶ月は、身体が慣れるまで副作用が出やすくなります。
- 吐き気
- 倦怠感
- 頭痛
- 胸の張り
- 不正出血
ただしこれらの副作用は、ピルの服用に慣れていくうちに、徐々に症状がなくなっていくことが多いです。
気になる症状がある時は自己判断で中止せず、処方医に相談してくださいね。
ピルには、高い避妊効果や生理トラブルの改善効果が期待できるため、長く継続する人がとても多いです。
しかし、どんなにピルの服用を続けたいと思っても、何らかの理由でやめなければならないことがあります。
ここからは、ピルをやめるべきケースについてみていきましょう。
血栓症の初期症状がみられた場合、すぐに服用を中止する必要があります。
- 激しい頭痛がある
- 激しい胸の痛み、息苦しさを感じる
- 激しい腹痛が起こる
- 見えにくいところがある、視野が狭い
- 舌がもつれる
- 失神やけいれん、意識障害がある
- ふくらはぎの痛みやむくみが現れる、ふくらはぎを押すと痛い
こうした症状がみられたら、すぐに救急外来を受診すべきです。
ピルの服用は、基本的に40歳まで可能とされています。
なぜなら、40歳を超えると血栓症のリスクが高まるためです。
また閉経後はピルを服用できません。
閉経したか自己判断するのは難しいため、ピル服用を中断したうえで、血液検査でホルモンの数値を確認します。
病気が発覚したり、手術の予定ができたりしたら、ピルの中止・休薬が必要になります。
ピル中止が必要な病気の例は、以下のとおりです。
- 乳がん
- 血管病変をともなう糖尿病
- 前兆をともなう片頭痛
- 重い肝機能障害
- 原因がわかっていない異常性器出血
45分以上の手術の4週間前と術後2週間はピルをやめる必要があるため、手術の予定日が決まったらすぐに主治医に相談しましょう。
妊娠の希望がある場合は、ピルの中止が必要です。
ピルの服用をやめた後、90%の人で3ヶ月以内に排卵が再開します。
妊娠に備えて排卵する時期を知りたい場合は、基礎体温の測定や排卵予測検査薬の使用を検討してください。
ピル服用中に妊娠した場合も、ピルをやめる必要があります。
休薬期間の最終日になっても出血がみられない場合は、妊娠検査薬で妊娠の有無を確認してください。
ピルを1ヶ月だけやめる時、自己判断でおこないたくなるかもしれません。
しかし、婦人科を受診して、処方医師に相談するのがおすすめです。
子宮内膜症の治療や月経困難症の緩和目的で服用している場合、症状が悪化するおそれも。
健康状態やピルの種類、服用期間など、さまざまなポイントを考慮し、医師からピルをやめる方法や身体に起こりうる変化の説明を受けましょう。
ピルを1ヶ月だけやめることは可能です。
一方で、中止することで生理痛や生理不順など、生理にまつわるトラブルが再発する可能性があります。
短期間でピルの中断や再開をくり返すと、血栓症という重大な副作用のリスクが高まることも押さえておきましょう。
閉経のタイミングや妊娠希望、病気や手術など、ピルをやめる必要があるケースも知っておいてください。
ピルを1ヶ月だけやめる時は、自己判断でおこなわずにピルの処方医師に相談し、ピルのやめ方や身体の変化について説明を受けましょう。
- ピルを1ヶ月だけやめる時は、すぐに中止する必要があるケースは除き、1シートを最後まで飲み切ってからにしよう
- ピルの中断と再開をくり返すと、血栓症のリスクが高まる
- ピルをやめると避妊効果が得られなかったり、生理トラブルが再開したりする
- 激しい頭痛や胸の痛み、ふくらはぎの痛みなど、血栓症の初期症状がみられたらすぐにピルをやめて救急外来に受診して
- ピルを1ヶ月やめる時は、必ず婦人科で処方医に相談しよう
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