生理が3日で終わるのはなぜ?妊娠の可能性や月経周期を整える方法も解説

生理が3日で終わると「病気になったのではないか」と不安に思うかもしれません。

経血量や生理の期間が普段と違うと、妊娠や病気などさまざまな可能性が頭をよぎって、とまどってしまうのは当然のことです。

今回は、生理が3日で終わるときに考えられる原因を解説するとともに、妊娠の可能性や月経周期を整える方法を紹介します。

生理が3日で終わるのはなぜ?

そもそも正常な生理は、周期が25日〜38日の間で、出血の持続日数は3日〜7日とされているため、生理が3日で終わることそのものは問題ありません。

しかし、今まで1週間あった生理が急に3日で終わるようになった場合は、不安になりますよね。

ここからは、月経が3日で終わるようになった時に考えられる原因を解説します。

ホルモンバランスが乱れているから

ストレスや無理なダイエット、睡眠不足などでホルモンバランスが乱れると、生理がいつもよりも早く終わることがあります

女性ホルモンとは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)という2つのホルモンのこと。

卵胞ホルモンの分泌量が減ると、子宮内膜が厚くならないため、経血量も減少します。

また、子宮内膜を剥がす作用をもつ黄体ホルモンの減少でも、経血量は少なくなるでしょう。

加齢とともに女性ホルモンの分泌量が低下しているから

30代後半ごろから卵巣の機能が低下し、卵胞ホルモンの分泌量が低下するため、生理が3日で終わるようになるケースがあります。

これは、更年期に向けて体が適応しようと変化するため、起こるのです。

低用量ピルを服用しているから

生理痛や生理不順の治療で低用量ピルを服用している場合、休薬期間中にみられる出血が2日~3日で終わることがあります。

低用量ピルとは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンが配合されていて、排卵を止めたり、子宮内膜の増殖を抑えたりする薬のことです。

通常の月経よりも子宮内膜が薄く、経血量が少なくなるため、生理が3日で終わることもありますが、問題はありません。

生理だと思っていた出血が不正出血だったから

生理不順がある人では「生理だと思っていた出血が不正出血だった」というケースもあります。

不正出血とは、生理以外のタイミングで起こる性器からの出血のことです。

不正出血の原因はさまざまで、裏に子宮や卵巣、膣の病気が隠れているかもしれません。

生理周期によって基礎体温は変化し、生理前に基礎体温が下がります。

生理不順がある人は、日頃から基礎体温をつけておくと、生理と不正出血の区別をつけやすいですよ。

生理と不正出血の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

不正出血と生理の違いがわからない!月経以外で出血が起こる原因など解説

生理が3日未満で終わる時に考えられる病気

経血がみられる期間が3日で終わることは、正常範囲です。

しかし、経血量が少ない場合は、何らかの病気が隠れているかもしれません。

生理が3日未満で終わる場合は過短月経と呼ばれ、経血量が20mL以下になる過少月経を併発することが多いです。

ここからは、生理が3日未満で終わる時に考えられる病気について解説します。

卵巣機能不全

卵巣が正常に働かなくなると、月経周期の乱れや排卵障害、無月経など、さまざまな症状が引き起こされます。

無理なダイエットや運動、ストレスによって引き起こされるほか、原因をはっきり特定できないケースもあるのです。

思春期前から閉経前まで幅広い年齢で発症する。妊娠が可能な年齢の女性では、不妊症につながることも。

慢性子宮内膜炎

子宮内膜が炎症を起こす子宮内膜炎では、過少月経になることがあります。

子宮内膜が軽度の細菌感染をくり返したり、中絶手術・流産手術の回数が多かったりする場合に、子宮内膜が癒着してしまって、正常な子宮内膜の範囲が狭くなるため、経血量が減るのです。

甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症をもつ女性のうち、65%が月経に異常があるといわれています。

甲状腺ホルモンが過剰になると、血液凝固因子の産生が増加し、血液が固まりやすくなるため、経血量が減少する傾向にあるのです。

生理が3日で終わる時の妊娠の可能性は?

結論、出血が3日以上続いた場合は、妊娠による着床出血ではなく、生理の可能性が高いといえます。

着床出血とは、子宮内膜に受精卵が着床する時に起こる出血のことです。

生理と比べて量が少なく、出血期間も1日〜2日のことが多いでしょう。

ただし、生理と完璧に区別するのは難しいので、どちらか判別できない時は、生理予定日の1週間後に妊娠検査薬を使用してください。

生理周期を整える方法はある?

生理周期や日数に変化がみられると「病気が隠れているかもしれない」と不安になるかもしれません。

生理周期を整えるには、ホルモンバランスを整える工夫をすることをおすすめします。

ここからは、生理周期を整える方法をみていきましょう。

ストレスを発散する

ホルモンバランスを整えるには、ストレスと上手く付き合い、最小限にすることが大切です。

ホルモン分泌をつかさどる視床下部や脳下垂体は、ストレスの影響を受けやすいため、ストレスがきっかけで、月経不順や過少月経を引き起こすことは少なくありません。

  • 散歩をする
  • 好きな動画を見る
  • ゆっくり入浴する
  • アロマや入浴剤の香りを嗅ぐ

このように、リフレッシュしたり、ポジティブな感情を生み出す行動をしたりするのをおすすめします。

良質な睡眠をとる

ホルモンバランスを整えるために、質のよい睡眠をとることは大切です。

良質な睡眠には、ストレス解消や肥満防止、美容効果などもあります。

  • 就寝・起床時間を一定にする
  • 朝に日光を浴びる
  • 適度に運動する

こうした工夫によって、日々の睡眠の質を高めましょう。

栄養バランスのとれた食事をとる

ホルモンバランスを整えるには、必要な栄養をバランスよく摂取しましょう。

バランスよくとりたい8つの食品群は、以下のとおりです。

  • 肉、魚、乳製品、卵
  • 大豆製品
  • 青魚
  • 野菜
  • 海藻類
  • きのこ類
  • いも類
  • ゴマ・ナッツ類

また、30代後半からは卵巣機能が低下し始めるため、エストロゲン分泌量が減少します。

エストロゲンに似た作用をもつイソフラボンを多く含む大豆製品も、積極的にとるとよいでしょう。

無理なダイエットを控える

無理なダイエットは、ホルモンバランスを乱す原因の1つです。

また、激しい運動や食事制限による栄養バランスの乱れが、生理不順や無月経につながることもあります。

瘦せすぎでも肥満でも、生理不順を引き起こすことがあるため、BMIは18.5~25.0でキープしましょう。

生理が3日で終わる時は病院を受診すべき?

生理が3日で終わるだけなら正常範囲の月経のため、婦人科クリニックを受診する必要はないでしょう。

ただし、2日目でもナプキンに血がつく程度だったり、おりものシートでも対応できたりする場合は、病気が隠れている可能性があるため、診療を受けるべきです。

また、これまで生理が安定していたのに急に経血量が減ったり、下腹部に痛みが出たり、生理の量が少ない状態が続いたりする場合も、婦人科を受診しましょう。

ほかにも生理の悩みがある場合は、遠慮せずに医師に相談してくださいね。

生理が3日で終わるのは正常!日頃からホルモンバランスを整える生活習慣を意識しよう

生理が3日で終わるのは正常なため、大きな心配はいりません。

しかし、今まで1週間あった生理が、急に3日で終わるようになった場合は、ホルモンバランスの乱れや不正出血の可能性があります。

また、生理が3日未満で終わってしまう時は、病気が隠れているかもしれません。

生理周期を整えるために、食事や睡眠の質を見直しましょう。

経血量の減少や下腹部痛がみられたら、一度婦人科を受診してみてくださいね。

この記事のまとめ
  • 正常な生理では、出血の持続日数は3日~7日とされているため、生理が3日で終わることそのものは問題ない
  • 生理不順がある人の場合、生理だと思っていた出血が不正出血の可能性がある
  • 出血が3日以上続く場合は、妊娠による着床出血ではなく、生理の可能性が高い
  • ストレス発散や食事内容の見直し、睡眠時間の確保などを取り入れて、ホルモンバランスを整えよう
  • 経血量が急に減ったり、経血量が少ない状態が続いたりする場合は、婦人科を受診して

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