生理用ナプキンの歴史を紐解く!昔の日本人はどのように月経と向き合っていた?

生理がくれば使う「生理用ナプキン」。

今では当たり前のように販売・使用されていますが、その始まりは一体いつからだったのでしょうか。

今回は、昔の人の生理やナプキン事情・日本で生理用ナプキンが発売されるに至った背景など、その歴史を紐解きます。

改めて生理用ナプキンを知ることによって、生理の大変さや理解をさらに深めていきましょう。

日本の歴史上でナプキンが生まれたのはいつ?

日本で生理用品に関する最古の記録は、984年の平安時代です。

円融天皇に献上された医学書の中に「月帯(けがれぬの)」というものが紹介されており、これが生理用品として使われていたと記録されています。

もちろん今のようなナプキンとは異なり、ふんどしのように着用し、本体と体の間に経血を吸収する布を吸収体として挟んでいたようです。

しかし、これは高級品だったため、貴族など位の高い人の手にしか届きませんでした。

一般の女性はどうしていたのかは、残念ながら正式な記録は残っていません。

生理がタブー視されていた歴史がある?

今でも生理は、人に堂々と宣言するものではありませんが、過去には絶対口に出せないほどタブー視されていた時代があります。

生理は、妊娠するために必要不可欠で、人類にとってなくてはならないもの。

本来は誇るべきことで隠したり恥ずかしがったりする必要は全くありません。

ではなぜ、生理がタブー視されるような時代があったのでしょうか。

血イコール「穢れ」の象徴

日本はかつて生理中の女性を「穢れ」として扱っていました。

隔離するための「月経小屋」というものが存在し、女性は生理期間中、この小屋で強制的に生活させられていたといいます。

さらに住む場所のみならず、同じ火や調理器具を使ってはならない・漁具に触れてはいけないなど細かい決まりも多数存在していました。

その一番の理由は「血」というものが、感染症や死を連想させる恐ろしいものであると信じられていたから。

血を体から排出させる女性は、まさに穢れの対象だとして差別的な扱いを受けていたのです。

民衆統治を強化するため

平安時代には、生理が「民衆統治」に使われていたともいわれています。

当時は男性の地位が絶対の時代。

女性に「穢れ」の役割を負わせて、男性が統治する天皇・宮廷を「清いもの」だと強調させていました。

そのため、自分の妻が生理だと知られると昇給できないという男性もいたそうです。

「女性には穢れがある」というイメージを植え付け、男性が支配的で特権的な地位を占める社会システムを確立しようとしていたのです。

この思想は、明治初期まで続いたとされています。

日本の生理用ナプキンの歴史は?

近年は、女性が精神的にも体感的にも生理期間を快適に過ごせるような環境が整ってきました。

また、紙ナプキンをはじめ布ナプキンや月経カップなど、生理用品も豊富に選べます。

しかし、これは本当に最近のことで、その歴史を遡ってみると、今の自分達がいかに恵まれているのかを痛感するのです。

日本の生理用品の歴史と共に、女性たちが過ごしてきた過酷な時代を振り返ってみましょう。

縄文・弥生時代

生理用品としての歴史は明確に残されていませんが、縄文時代・弥生時代の生理時の過ごし方は以下の通り記録されています。

縄文時代は専用の小屋に籠り、枯葉を積んだ上で血が止まるのを待っていたそうです。

また、経血の独特な臭いは狩りを生活の主とする男性にとっては、獣に臭いを気取られてしまい効率が落ちると敬遠されていました。

この頃から、生理になると女性は、普段の生活から隔離されることを強いられていたようですね。

弥生時代になると、カイコのまゆから絹が作られるようになり、その布をあてたり絹をほぐしたもので膣口を塞いでいたといわれています。

平安時代

冒頭でご紹介したように「月帯(けがれぬの)」というふんどし状の履き物が登場。

貴族など身分の高い人間は、これを使い生理期間を過ごしていたようです。

一般庶民の記録は残っていませんが、おそらく使い古した着物などの布を切り取り、使用していたのではないかと推測されています。

江戸時代

「御簾紙(みすがみ)」という和紙が流通し、上からふんどしで固定して経血漏れを防いでいたとされています。

また和紙が届かない農村部では、ススキの穂など柔らかい素材をあてたり、膣口に詰め込んでいたようです。

もちろん、肌にあてるために使用する素材ではないため、デリケートゾーンのかぶれなども頻発したと言われています。

さらに、この時代の女性はインナーマッスルが発達しており、経血を自由にコントロールし、トイレで出すことができていたともいわれています。

現在でも膣トレーニングなどがありますが、この時代の女性は自然にそれができていたというので驚きですね。

明治時代

現代で言う生理用ショーツの元祖「月経帯」が、外国から伝わってきました。

脱脂綿をあてて月経帯というもので押さえるしくみです。

明治時代中頃になると、医師が月経帯の使用を提唱し、市販もスタートしました。

しかし、脱脂綿自体が高級品だったため、ボロ布や新聞紙をあてる人も。

そのため、感染症をはじめとする病気も多発したとされています。

大正時代

これまでは輸入に頼っていた月経帯が、ついに国産で開発されました。

「ビクトリヤ月経帯」という名で、外陰部が当たる部分に薄ゴムを使い、防水機能を取り入れ経血漏れを防ぐ構造です。

輸入品の半分くらいの価格で、一般人にも手が出しやすい値段になりました。

ショーツの形に近く履き心地もかなり快適になったものの、当初はなかなか普及しなかったそうです。

そこで、ターゲットを女子学生に絞り、女学校の寄宿舎寮母、監督者宛に製品サンプルを送り使用してもらうことで、徐々に普及していきました。

昭和

第二次世界大戦が勃発すると、多くの物資が生産・流通を統制されました。

その中にはヴィクトリア月経帯に使われていたゴムも含まれ、女性は代用品としてチリ紙の使用を余儀なくされました。

水分を吸収しやすくした脱脂綿の代用品も開発されましたが、戦時中は女性たちのもとへ、十分には行き渡らなかったそうです。

そこで女性たちは、使用済みの脱脂綿やボロ布を膣に詰め込む、タンポンのような方法で経血を管理していました。

しかし、不衛生ゆえに感染症のリスクも高くなり生理は体に害を及ぼす可能性がある、過酷な症状になっていったのです。

戦後、脱脂綿が統制解除になると再び生理用品は普及していきます。

ここから生理用品に関しての開発が徐々にスピードを上げ始め、現代の形に近付いていったのです。

生理用ナプキンを作った人は?

日本ではじめて生理用ナプキンが発売されたのは、1961年です。

それは「アンネナプキン」という商品で、使い捨てができるタイプの画期的な生理用品として脚光を浴びました。

それまで脱脂綿を使うなど、不便さと不衛生さを強いられていた生理用品の歴史を変えたのは「坂井泰子(さかいよしこ)」という、専業主婦です。

彼女は専業主婦という立場に飽き足らなさを感じ、仕事をしたいと考え発明家と企業を仲介する会社を始めました。

そして、日本人の体に合った便利で快適な生理用品があれば、女性たちはもっと活動的になれるという考えから、生理用品の開発に着手しました。

生理への偏見など、ナプキン作りにはさまざまな困難がありながらも彼女は生理用品を研究し、現在の使い捨てナプキンの原型「アンネナプキン」が誕生したのです。

当時は水洗トイレに流せるナプキンでしたが、衛生面・吸水性・付け心地などを改良していくうちに、今の形に変化していきました。

当たり前に使っている生理用ナプキンは、同性の活躍を願う一人の女性の努力から生まれたことを忘れてはなりません。

世界の生理用ナプキンの歴史は?

日本で紙ナプキンが発売されたのは約60年前ですが、アメリカではさらに40年も前から紙ナプキンが誕生していました。

現代でも、アメリカでは紙ナプキンやタンポンはオーガニックが一般化しています。

また、パッケージはシンプルでおしゃれ、家にナプキンを届けてくれるサブスクリプションサービスなどがあり、どのブランドも社会貢献を積極的におこなっています。

さらにスコットランドでは「必要なすべての人」が無料で生理用品を手に入れられるよう、自治政府に義務付ける法案が可決され話題になりました。

その一方で、いまだに生理用品を満足に使えない国も存在します。

生理用品に関する歴史・問題は世界中で未だに続いているのです。

生理用ナプキンの歴史は100年以上!誕生背景を知って月経に対する理解をさらに深めよう

生理用ナプキンの歴史は長く、100年以上に渡ります。

しかし今の快適な商品が発売されたのは、まだここ数十年のできごとです。

それまでにはさまざまな工夫や、開発の苦悩があり、女性たちは長い期間不便さを強いられてきました。

こうした歴史を改めて知ることによって、生理の大変さや理解を深めて誰もが過ごしやすい世界を作っていくことが大切ですね。

この記事のまとめ
  • 生理用品について最古の記録は、平安時代まで遡る
  • 生理が穢れとしてタブー視され、生理中の女性が隔離されるなどの時代があった
  • 生理用品が普及されていない時代、女性は感染症などと戦いながら対策をしていた
  • 日本で初めて使い捨てナプキンが発売されたのは1961年の「アンネナプキン」

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