【医師監修】ロキソニン60mgは生理痛に効く?ロキソプロフェンとの違いや成分・効果など解説

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この記事の監修医師

吉井 友季子 医師
医療法人優美会吉井クリニック

プロフィール
大阪市立大学医学部卒業、大阪市立大学附属病院第一外科勤務の後、大阪江坂の吉井クリニックを開院。現在は、吉井クリニック院長、医療法人優美会理事長を務める。

※この記事内の「青いハイライト」が医師監修部分になります。

ロキソニンは、痛みや発熱を抑える薬です。

「ロキソニンは生理痛にも効くの?」「ロキソプロフェンという薬もあるけど、ロキソニンと何が違うの?」といった疑問を持っている人もいるでしょう。

今回はロキソニンの成分や効能効果、ロキソプロフェンとの違いなどについてわかりやすく解説します。

ロキソニンとは

ロキソニンは、解熱・消炎鎮痛剤にカテゴリーされる薬です。

病院で処方される医療用医薬品のロキソニン錠60mgと、市販薬で第1類医薬品のロキソニンSがあります。

ロキソニンには、体内で痛みや炎症を引き起こす原因物質のプロスタグランジンが作られるのを抑えて、関節や筋肉の痛み、発熱などの症状をやわらげる作用があります。

ロキソニンは、医療用医薬品と市販薬で同じ成分が使われており、1錠に含まれている薬の量も同じです。

ロキソニンとロキソプロフェンの違いは?

ロキソニンは薬の商品名で、ロキソプロフェンは薬の成分名を略したものです。

ロキソプロフェンは、正式には「ロキソプロフェンナトリウム水和物」といい、ジェネリック医薬品では成分名を名称に使用しています。

ロキソニンとロキソプロフェンは、効能効果や薬を飲む量が同じです。

ロキソニンの成分や効能効果は?

ロキソニン(ロキソプロフェン)について、成分や効能効果をみていきましょう。

医療用医薬品と市販薬で異なる点についても解説します。

成分

ロキソニンの成分はロキソプロフェンナトリウム水和物で、非ステロイド性消炎鎮痛剤にカテゴリーされます。

ロキソプロフェンナトリウム水和物には、体に吸収されてから効果を発揮する「プロドラッグ」という特徴があります。

この成分は、胃の刺激を軽くするために、薬の効果を発揮する前の状態で胃を通り過ぎて、小腸で吸収されてから初めて鎮痛作用を発揮する形状に変化するのです。

効能効果

ロキソニンは医療用医薬品と市販薬で異なります。それぞれの効能効果についてみていきましょう。

医療用医薬品の効能効果は以下の通りです。

  1.  次記疾患並びに症状の消炎・鎮痛:関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛
  2.  手術後、外傷後並びに抜歯後の鎮痛・消炎
  3. 次記疾患の解熱・鎮痛:急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)

(引用:ロキソニン錠60mg/ロキソニン細粒10%添付文書

市販薬の効能効果は次の通りになります。

  • 頭痛・月経痛(生理痛)・歯痛・抜歯後の疼痛・咽喉痛・腰痛・関節痛・神経痛・筋肉痛・肩こり痛・耳痛・打撲痛・骨折痛・ねんざ痛・外傷痛の鎮痛
  • 悪寒・発熱時の解熱

(引用:ロキソニンS添付文書

医療用医薬品には生理痛や頭痛に対する適応は記載されていませんが、医療現場では医師の判断で生理痛に対してロキソニンが投与されています。

効果時間

ロキソニンを服用すると、15分後には20~52%、30分後には54~84%の人に鎮痛効果があらわれたというデータがあります。

服用後30分ほどの比較的早い時間で、効果を得られることがロキソニンの特徴です。

ロキソニンを1回分服用したときの持続時間は4~6時間程度になります。

ロキソニン60mgは生理痛に効く?

市販薬のロキソニン(ロキソプロフェン)は生理痛に適応があり、効果があります。

医療用医薬品のロキソニンには生理痛の適応はありませんが、実際には医師の判断で生理痛に投与されています。

医師の判断によって生理痛に投与された場合は、指示通りに服用して構いません。

ロキソニンが生理痛に効果を発揮するメカニズムは次のとおりです。

妊娠が成立しないと、不要になった子宮内膜は体の外に押し出されて生理が始まります。

生理が始まるときに、体内でプロスタグランジンが分泌されて子宮の収縮をうながします。

体質によってプロスタグランジンが多量に分泌されると、子宮の収縮する力が非常に強くなるため、生理痛の原因となるのです。

ロキソニンにはプロスタグランジンが作られるのを抑える作用があり、生理痛をやわらげます。

ロキソニン60mgが生理痛に効かないのはなぜ?

生理痛のときにロキソニンを飲んでも効かない場合、原因は2つ考えられます。

飲むタイミングが遅すぎる

1つ目の原因は、薬を飲むタイミングが遅すぎることです。

ロキソニンの効果が出るまでには、少なくとも20〜30分はかかります。

痛みを我慢してつらくなってから飲むと、痛みを引き起こすプロスタグランジンがすでに体内で増えすぎてしまい、薬が効くまでに時間がかかってしまうのです。

また痛みを我慢していると、神経が興奮状態になるため、痛みに対し敏感に反応してしまいます。

子宮や卵巣の病気がある

2つ目の原因は、婦人科系の病気があることです。

子宮内膜症・子宮筋腫・チョコレート嚢胞などの病気があると、ロキソニンで対処できないほどの痛みが出ることがあります。

たとえば、薬を飲んでも1~2時間で効果がなくなったり、寝込んでしまうほど生理痛がひどかったりする場合は、放っておかず早めに病院を受診しましょう。

ロキソニン(ロキソプロフェン)の正しい飲み方

ロキソニン(ロキソプロフェン)は、生理痛が起きたら1回1錠を水で飲んでください。

胃への負担をやわらげるために、食後に飲むのをおすすめします。

ロキソニンの服用回数は1日3回までです。

1回分を飲んだ後は、次回飲むまで最低4時間以上あけるようにしましょう。

2錠飲んでしまったら?

医療用医薬品のロキソニン(ロキソプロフェン)では、医師の指示によって頓服の場合にかぎり1回2錠飲むことがあります。

頓服とは、決まった時間ではなく、発作時など症状がひどいときだけ薬を使用する方法です。

誤って1回2錠飲んでしまっても、ただちに異常があらわれることは少ないでしょう。

しかし、通常の服用方法は1回1錠であるため、自己判断で1回2錠飲まないようにしてください。

またロキソニン(ロキソプロフェン)の1日あたり服用できる量は、合計3錠までとなっているため注意しましょう。

中学生や高校生は飲める?

ロキソニン(ロキソプロフェン)の対象年齢は15歳以上です。

年齢で区分されているため、中学生や高校生でも15歳になっていればロキソニンを飲めます。

15歳未満の子どもについては、生理痛でロキソニンを使用できません。

アセトアミノフェンなど、子どもに使用できる成分の鎮痛薬を選びましょう。

ロキソニンの副作用

ロキソニンの副作用について、一般的なものとまれに起こるものにわけて解説します。

記載されているような症状があらわれたら、使用を中止して早急に医師の診察を受けるようにしましょう。

ロキソニンの副作用でよくみられるものは以下のとおりです。

皮膚への副作用

発疹、かゆみ

消化器系の副作用

胃もたれ、食欲不振、胸やけ、下痢、便秘、吐き気・嘔吐、口内炎、口の乾き、消化性潰瘍

そのほかよく起こる副作用

眠気、むくみ

まれに起こる重大な副作用の種類と、あらわれる具体的な症状について解説します。

アナフィラキシー(ショック)

皮膚のかゆみ・じんましん・声のかすれ・くしゃみ・息苦しさ・動悸・意識が遠のくといった症状が服用後すぐにあらわれる

血液障害

喉の痛み、発熱、全身のだるさ、出血しやすくなる、青あざができる

スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死融解症

高熱、目の充血、唇のただれ、喉の痛み、広範囲の発疹・発赤・水疱

腎機能障害

尿の量が減る、全身のむくみ、全身のだるさ

肝機能障害

発熱・かゆみ・皮膚や白目が黄色くなる・尿の色が赤茶色になる・全身のだるさ

ぜんそく

息をするときにゼーゼー・ヒューヒューする、息苦しさ

ロキソニンの注意点

ロキソニンを飲んでいる期間は、ほかの解熱鎮痛剤・風邪薬・鎮静剤は使用しないようにしましょう。

似たような成分が重なってしまい、胃腸障害の副作用が起こりやすくなります。

以下の人はロキソニンを使用できないため注意してください。

  • ロキソニンまたはロキソプロフェンを服用したときにアレルギー症状を起こしたことがある人
  • ロキソニンやほかの痛み止め薬、風邪薬を服用したときにぜんそく症状を起こしたことがある人
  • 15歳未満の人
  • 胃・十二指腸潰瘍、肝臓病、腎臓病、心臓病の治療を受けている患者
  • 血が止まりにくい、白血球数が少ないなど血液の病気がある患者
  • 出産予定日12週以内の妊婦

次の人はロキソニンを使用する前に、かかりつけ医や薬剤師などに相談しましょう。

  • 現在、なにかの治療を受けている
  • 妊娠している、妊娠の可能性がある
  • 現在授乳している
  • 高齢者である
  • 薬や食べ物などでアレルギーを起こしたことがある
  • 気管支ぜんそく、潰瘍性大腸炎、クローン病、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病のいずれかの診断を受けている
  • 胃・十二指腸潰瘍、肝臓病、腎臓病、血液の病気にかかったことがある

ロキソニン60mgは生理痛に効く!効かない場合は早めに医療機関へ

ロキソニンは、生理痛を引き起こす原因物質のプロスタグランジンが作られるのを抑えて、痛みの症状をやわらげる薬です。

医療用医薬品と市販薬がありますが、使用されている成分や含まれている量は同じです。

ロキソプロフェンはロキソニンの成分名を略したもので、正しくはロキソプロフェンナトリウム水和物といいます。

ロキソニンを飲んでも生理痛が改善しない理由には、薬を飲むタイミングが遅すぎたり、子宮や卵巣の病気があったりすることがあげられます。

生理痛がでたら我慢せず、早めに薬を飲むことが肝心です。

薬を飲んでも症状が改善しない場合は、婦人科系の病気がひそんでいる可能性があるため、放置せずに病院を受診しましょう。

この記事のまとめ
  • ロキソニンは生理痛を引き起こす原因物質が作られるのを抑えて、痛みの症状をやわらげる薬である
  • ロキソニンには医療用医薬品と市販薬があるが、どちらも使用している成分や含まれている量は同じ
  • ロキソプロフェンはロキソニンの成分名を省略したもので、正式名はロキソプロフェンナトリウム水和物という
  • 飲むタイミングが遅すぎたり、子宮や卵巣の病気があったりすると、生理痛に対してロキソニンが効かないことがある
  • 生理痛がでたら我慢せずに、早めにロキソニンなどの鎮痛剤を利用する

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