ピルの副作用が出やすい人の特徴は?症状が出る人の割合や原因など解説

ピルの内服を考えてる人から多く聞かれるのが、副作用への不安です。

吐き気や不正出血をはじめ、さまざまな副作用が報告されているピルですが、症状が出やすい人と出にくい人の違いなどはあるのでしょうか。

そこで今回は、ピルの副作用が出る人の割合や、とくに気をつけたい副作用について詳しく解説します。

ピルの副作用と出る人の割合

日本産科婦人科学会が平成27年度に発表した調査によると、女性の約46%が、ピル服用による副作用を訴えて服用を中止しています。

これはあくまで服用中止者の数なので、副作用が出ても様子を見ながら飲み続けている女性の割合はさらに多く、ピルによる副作用が出ることは珍しくないといえるのです。

ピルの副作用は、主に以下があげられます。

  • 吐き気
  • 不正出血
  • 乳房の張り
  • むくみによる体重増加
  • 腹痛・頭痛
  • 血栓症

ピルによる副作用は「マイナートラブル」と呼ばれ、ほとんどの場合が起こっても心配がなく、服用を始めてから2〜3か月で落ち着くとされています。

ただし、日常生活に影響を及ぼすような副作用の場合は、早期に医師への相談が必要です。

参考:公益法人日本産科婦人科学会「低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤 ガイドライン

ピルの副作用が出やすい人の特徴

ピルの副作用は誰にでも起こり得るもので、中でも吐き気や不正出血はとくに頻度が高くなっています。

とくに「こういう人が出やすい」といったことはありません。

しかし、副作用の中で一番重大である「血栓症」は人によって起こるリスクが異なる症状です。

血栓症は、血管の中に血の塊(血栓)ができ、血管が詰まることで起こる病気。

静脈が詰まった場合は「静脈血栓症」と呼ばれ、片足だけ急にむくんだり痛みが出たりといった症状があります。

とくに脳・肺・心臓など生命維持に必要な血管が詰まると、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こし、命に関わる危険がある怖い疾患です。

血栓症リスクが高い人の特徴は以下があげられます。

  • 喫煙者
  • 40歳以上
  • BMI30以上の肥満
  • 高血圧(軽度も含む)
  • 閃輝暗点など前兆を伴う片頭痛持ち
  • 血縁家族に血栓症の既往歴がある
  • 糖尿病や脂質異常症

当てはまる人は、服用に注意が必要であるため必ず医師の診察を受け、体の状態や生活習慣を正直に伝えましょう。

場合によっては医師の判断で、服用不可になる可能性がありますが、血栓症は重篤な病気なので、判断に従ってください。

また、血栓の既往歴がある人はピルが服用できません。

どうしてもピルを服用したい事情がある場合は、医師に相談し作用が近い薬の服用といった、別の方法を探してみましょう。

ピル服用で副作用が出る原因

まず、ピルは避妊効果とともに月経困難症の改善・生理日の調整・子宮内膜症や筋腫などの婦人科系疾患の治療といった役割で使用されます。

これらの効果を発揮するのは、ピルが作り出す「偽妊娠作用」です。

女性は妊娠中、卵胞ホルモンと黄体ホルモンが分泌され排卵を抑制します。

この状態をピルによって強制的に作り出すため、つわりのような症状(吐き気)・不正出血・腹痛など妊娠初期の症状が出やすくなるのです。

ホルモンバランスの乱れをはじめとしたこれらが、ピルを服用した際に起きる副作用の主な原因となります。

ピルの副作用が出た場合の対処法

ピルは副作用の出やすい薬ですが、その対処法はあるのでしょうか。

ここでは、主な症状別の対処法について詳しく紹介します。

頭痛

起こる確率は低いですが、軽い片頭痛やめまいが起こる場合があります。

体がピルに慣れれば自然と症状が収まりますが、続く場合は医師に相談して検査を受けましょう。

頭痛薬で対応する場合もありますが、頭痛が酷い場合は血栓症の兆候の可能性があるため、素人判断は大変危険です。

吐き気

吐き気は、飲み始めて1~2週間で軽減するケースが多いとされています。

長くても3か月ほど経てば落ち着きますが、症状が辛い場合は吐き気止めの服用がおすすめです。

この場合、市販の吐き気止めでも効果はあります。

しかし、ピルとの飲み合わせを考えて安全に使用するために、クリニックの医師から処方してもらうようにしてください。

吐き気止めが効かない、または実際に吐いてしまうことが多い場合は、ピルの種類変更を医師と相談しましょう。

体重の増加

ピルによる体重の増加は、むくみによって起こるものが多く3か月ほどでほとんどが解消します。

水分をしっかりとって、ストレッチやマッサージを行うことで改善できるケースもあるため、セルフケアを試してみてください。

ただし、急激に足がむくんだりしびれた感覚がある場合は、早急に医師に相談してください。

急なむくみは、血栓症の兆候にも当てはまるためしっかりとした検査と診断が必要です。

不正出血

体にピルが馴染むまでは、不正出血が続く場合があります。

これは、急に変わった女性ホルモンの量に体が追い付いておらずに起きる症状で、通常は心配する必要がありません。

日常生活に影響がないのであれば、3か月程様子を見てください。

不正出血に併せて、腹部痛や多量出血が見られる場合には医師に相談をして、ピルを調整してもらいましょう。

血栓症

以下の症状が表れた場合は、ピルの服用を中止し早急に病院を受診してください。

  • 足が急激にむくむ・むくんだ場所が痛い
  • 手足のしびれ
  • 胸痛や息切れ
  • 激しい頭痛・めまい・失神
  • 急な目のかすみ
  • 舌がもつれる
  • 手足の脱力や麻痺

血栓症は体の至る場所で起こるため、症状もさまざまです。

上記以外にも、ピルを飲んでから体の動作や感覚に違和感が出た場合は念のため病院を受診して、しっかりとした検査を受けてください。

ピルの副作用は誰しも起こる可能性がある!気になる症状があれば病院へ相談を

ピルは副作用の出やすい薬のため、飲み始めにはさまざまな症状が表れます。

早ければ1〜2週間、長くても2〜3か月程で副作用と言われる症状は緩和されますが、中には命に関わる「血栓症」という怖い副作用もあります。

起こる確率は少ないですが、ピルを飲み始めて気になる症状が出た場合は必ず医師に相談しながら、服薬を続けていきましょう。

この記事のまとめ
  • 約46%もの女性が、副作用からピル飲むのを中止したという年のデータもある
  • ピルは女性ホルモンを操作するため副作用が出やすい薬
  • 誰にでも副作用が出ることがあり得るので出やすい体質などはない
  • 軽度の場合は副作用に合わせた薬を併用して、慣れるまで様子を見る
  • 「血栓症」は人によって出るリスクが異なるため慎重な様子見が大切

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