生理が始まりそうなのに、なかなか血が出てこなくて困ったことがある人は多いでしょう。
「病気が隠れているのではないか」「妊娠しているかもしれない」と、気持ちが揺れ動くかもしれません。
「仕事や学業などによるストレスがきっかけで、生理が止まっているのではないか」と考えることもありますよね。
今回は、生理でなかなか血が出てこない時の原因や、考えられる病気、月経周期の整え方などを解説します。
生理でなかなか血が出てこない場合や、出血量がわずかな場合、不安な気持ちになるのも当然です。
ここからは生理が来るはずなのに、なかなか血が出てこない時に考えられる原因を詳しく解説します。
ただし「ストレスが原因だろう」などと自己判断せずに、一度婦人科で相談するのがおすすめです。
生理予定日がきても、なかなか血が出てこない時は、ストレスが原因でホルモンバランスが乱れている可能性があります。
強いストレスは女性ホルモンの分泌を乱すため、生理が遅れたり止まったりすることも。
それほどストレスに感じていない出来事でも、なかなか血が出てこない状態になることはあります。
心身の疲れは溜め込まず、早めに解消したいですね。
普段は生理周期が安定しているのに、生理予定日から1週間以上経ってもなかなか血が出てこない場合は、妊娠の可能性があります。
妊娠では、月経予定日付近で着床出血という少量の出血がみられることも。
- おりものが増える
- 胸が張る
- 下腹部痛やお腹の張りが現れる
- 胃のむかつきや吐き気がある
- 眠気が強い
- 身体がだるい
- 食欲が増したり減ったりする
妊娠初期は、こうした症状が現れることが多いです。
性交渉がある人は誰でも妊娠している可能性があるため、生理予定日の1週間後を目安に、妊娠検査薬を使用してくださいね。
厳しい食事制限やダイエットによって急激に体重が減少すると、生理が止まってしまうことがあります。
体重が大幅に減ると命の危機だと脳が判断し、女性ホルモンの分泌量が低下するからです。
一般的に、体重が短期間に5kg以上または体重の10%以上減少すると、生理不順に影響するといわれています。
また、体脂肪率が22%以下、BMIが17未満になると生理が止まるリスクが増加してしまうため、注意しましょう。
生理でなかなか血が出てこない時は、無理なダイエットをしていないか振り返ってみてくださいね。
肥満が原因で、生理の血がなかなか出てこないと悩むことがあるでしょう。
卵巣からの女性ホルモンの分泌に加えて、副腎や脂肪組織からの男性ホルモンの異常産生・分泌が起こるため、月経不順や排卵障害が起きることも。
肥満女性の約6割が、月経周期の異常を抱えているといわれています。
下着にわずかな血がついていたり、おりものが茶色だったりすると、生理が来たと思いがちです。
しかし、その後なかなか血が出てこない場合は、不正出血の場合があります。
不正出血とは、生理以外の理由で起こる出血のことです。
普段から生理不順があると、生理か不正出血かわからないこともあります。
生理が始まったと思ったら止まった場合や、生理の量が少ない場合は、婦人科で相談してくださいね。
更年期が始まる時期は生理不順が起こりやすく、血がなかなか出てこないことがあります。
更年期とは、閉経前の5年間と閉経後5年間をあわせた10年間のことです。
更年期に現れるさまざまな症状で、ほかの病気をともなわないものを「更年期障害」と呼びます。
更年期障害では、生理不順以外にも以下の症状が現れますよ。
- のぼせやほてり
- 腰痛
- 頭痛
- 肩こり
- めまい
- 情緒不安定
40代以降で、生理の血がなかなか出ないと悩んでいる人は、更年期の始まりを疑いましょう。
生理が来そうなのになかなか血が出てこない時は、病気が隠れている可能性があります。
ここからは、考えられる病気をみていきましょう。
多嚢胞性卵巣症候群では、無月経や稀発月経といった月経周期の異常が起こります。
多嚢胞性卵巣症候群とは、卵胞の成長が途中で止まり、たくさんの小さな卵胞が卵巣内に留まってしまう病気のことです。
卵巣からの女性ホルモン分泌が乱されて、排卵が阻害されます。
そのため、放置すると不妊症のリスクが高まる病気です。
生理よりも出血量が少ない場合や、わずかに出血がみられたけれどその後は血がなかなか出てこない場合、子宮の病気が隠れていることがあります。
不正出血の原因となる子宮の病気は、以下のとおりです。
- 子宮筋腫
- 子宮内膜ポリープ
- 子宮腺筋症
- 子宮頸がん
- 子宮体がん
定期的な検診を受けて、病気の早期発見に役立ててくださいね。
子宮内膜症では、生理の時以外でもお腹の痛みや張りが現れるため、生理がきそうなのになかなか血が出てこないと感じやすいです。
子宮内膜症とは、子宮内膜に似た組織が腹膜や卵巣などの子宮以外の場所に増殖してしまう病気のことで、強い生理痛を引き起こしたり不妊症の原因になったりします。
特に、卵巣にできる子宮内膜症の「チョコレート嚢胞」は、注意が必要です。
卵巣に炎症を起こしたり、子宮内膜が卵巣に癒着して卵巣機能が低下したりするため、排卵に悪影響が出て生理不順につながることがあります。
甲状腺の病気によって、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されたり不足したりすると、ホルモンバランスが乱れて月経に異常をきたすことがあります。
生理のトラブルに加えて、疲れやすい、汗をかきやすいなどの症状が出ている場合は、病院を受診しましょう。
生理が来るはずなのになかなか血が出てこないと、不安な気持ちが募ってストレスが溜まりますよね。
しかし、ストレスがかかるとさらに生理が遅れるかもしれません。
ホルモンバランスの乱れを改善し生理周期を整えるには、以下に挙げるポイントを意識しましょう。
- ストレスを溜めない
- 良質な睡眠をとる
- 栄養バランスのとれた食事を意識する
- 過度なダイエットや激しい運動を控える
- BMIを18.5~25.0でキープする
生理周期を整える方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
【医師監修】生理がきそうでこない時にこさせる方法は?月経周期の整え方も紹介生理でなかなか血が出てこない場合「病気が隠れているのではないか」「実は妊娠しているかもしれない」と不安な気持ちになり、婦人科の受診を検討する人も多いでしょう。
ここからは、受診の目安や、生理不順の治療法について解説します。
身体に何も異常がなくても、生理予定日になかなか血が出てこないことはあります。
生理予定日から1週間程度は前後しても問題ないとされているため、2日〜3日遅れている程度であれば、心身を休ませつつ様子をみましょう。
受診の目安は以下の通りです。
- 生理予定日を2週間経っても、経血がみられない場合
- もともと生理不順ではなかったのに、なかなか血が出てこない
- 妊娠を希望している
- 妊娠検査薬で陽性だった
- 生理不順以外にも、月経痛や過多月経などの症状がある
茶色のおりものがみられたり、生理が始まったと思ったのに出血が止まったりしたら、不正出血の可能性が疑われるため、原因を特定するために婦人科を受診してくださいね。
生理不順の治療では、ピルが主に使われます。
ピルとは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2つの女性ホルモンが配合された薬のことです。
ピルを服用することでホルモンバランスが一定の状態に保たれるため、月経周期が規則正しくなります。
また、子宮内膜の増殖を抑えるため、生理痛や過多月経などの生理にまつわるトラブルが起きにくくなる効果もありますよ。
ほかにも、排卵誘発剤や漢方薬の処方に加えて、適正体重の維持や生活習慣のアドバイスなどがおこなわれることもあるでしょう。
生理が始まりそうなのに、なかなか血が出てこない時は、ストレスや過度なダイエットによるホルモンバランスの乱れ、妊娠などが考えられます。
ときには、生理不順を招く病気が隠れていることも。
生理周期を整えるためには、ストレスをこまめに発散したり、生活習慣を見直したりしましょう。
生理予定日を2週間経っても経血がみられない場合や、もともと生理不順がなかったのになかなか血が出てこない場合は、婦人科を受診してくださいね。
- 生理でなかなか血が出てこないのは、ストレスや過度なダイエット、更年期の始まりなどが原因
- 生理不順の裏には、多嚢胞性卵巣症候群や子宮の病気、子宮内膜症などが隠れていることも
- 生理周期を整えるために、ストレスを溜めない工夫や、睡眠や食生活の見直しをおこなおう
- 生理が2日~3日遅れている場合は様子をみてもよいが、2週間以上血が出てこない場合は、婦人科を受診して
- 婦人科では、ピルや排卵誘発剤、漢方薬の処方に加えて、生活習慣のアドバイスがおこなわれる
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