近年、経血コントロールを実践する女性が増えています。
「実際に試してみたいけれど、私でもできる?」「メリットやデメリットは?」という疑問を抱えている人も多いのではないでしょうか。
今回は、経血コントロールのメリットやデメリットを解説するとともに、経血コントロールに必要な骨盤底筋の鍛え方を紹介します。
経血コントロール以外の生理期間を短くする・経血量を減らす方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
経血コントロールとは、生理の排血を自力で調節して、トイレで経血を排出することです。
生理時に月経血を膣に溜めておき、トイレでお腹に力を入れて出すことで、血が膣から排出されるタイミングをある程度自分でコントロールできます。
経血コントロールには医学的・歴史的根拠はありませんが、トレーニング次第で誰でもできるといわれており、実践する女性が増えていますよ。
経血コントロールに、どのような効果が期待できるのでしょうか。
また、身体に害はないのかも気になりますよね。
経血コントロールを実践してみたいと考えている人は、これから紹介するメリット・デメリットを理解し、検討してみてください。
経血コントロールをおこなうメリットは、以下のとおりです。
- ナプキンの使用枚数が減る
- 尿漏れや膣脱・子宮脱を予防・改善できる
生理時は、紙ナプキンによるデリケートゾーンのかぶれや匂いが気になったり、毎月の生理にまつわる出費が多く、経済面で負担になったりすることも。
経血コントロールによってナプキンの使用枚数が減ると、不快な症状を改善できたり、金銭的負担を減らしたりできます。
上記以外に、経血コントロールで以下のような効果を感じる人も。
- 生理痛や便秘の改善
- 性交渉時の感度上昇
- 生理期間の短縮
- 寝てる時の経血漏れの防止
経血を長時間膣に溜めておくと、雑菌の繁殖が起こる可能性があります。
こまめにトイレに行き、経血を排出しましょう。
「経血コントロールで子宮内膜症が起こる」という情報も散見されますが「膣に流れた経血が子宮やほかの臓器に逆流する」という医学的根拠はありません。
あくまで子宮内膜症は、子宮から経血が卵管を通って腹腔内に逆流し、一緒に流れた子宮内膜の組織が子宮外に植えつけられて発育しているといわれています。
経血コントロールのやり方は以下のとおりです。
- 経血が膣内を降りてくる感覚がしたら、骨盤底筋を意識して膣を引き上げ、トイレに向かう
- トイレで力まないようにゆっくりと腹圧をかけ、膣内に残っている経血を出す
経血コントロールができるようになると、布ナプキンでも漏れずに過ごせるようになります。
布ナプキンを取り入れると、自身の経血量を自覚するきっかけになり、経血コントロールの意識づけにつながることも。
慣れるまでは、時間に余裕がある休日に実践してみてくださいね。
経血コントロールをするには、骨盤底筋を鍛えることが大切です。
ここからは、骨盤底筋について詳しく扱うとともに、筋トレ方法も解説します。
骨盤底筋とは、骨盤の下部に位置する筋肉の総称です。
複数の筋肉が集まっているため、骨盤底筋群とも呼ばれることも。
骨盤底筋には、以下のような働きがあります。
- 恥骨や尾てい骨、仙骨を支える
- 骨盤内にある膀胱や直腸、子宮などの臓器を正しい位置で保つ
しかし、妊娠や出産によるダメージや、加齢によるゆるみによって骨盤底筋の力が弱まると、臓器が下垂し、膣口から臓器が脱出してしまう骨盤臓器脱(膀胱脱、子宮脱など)が起こりやすくなります。
また、尿漏れや頻尿に悩まされることも。
骨盤底筋を鍛えれば、骨盤臓器脱や尿漏れなどを予防できるだけでなく、血流の改善にともなう冷え性や、むくみの改善効果も期待できますよ。
骨盤底筋の鍛え方の基本は、以下のとおりです。
- 仰向けに寝て足を少し開き、膝を立てる
- 肛門を締めながら膣や尿道も10秒くらい締め、30秒くらいリラックスすることを10回くり返す
- 肛門や膣、尿道を閉める動作を速いテンポで10回くり返す
座った状態で鍛えたい時は、次のようにおこないましょう。
- 背筋を伸ばして、椅子に少し浅めに座る
- 床に両足をつけて肩幅に開き、肩の力を抜く
- お腹に力が入らないように、締める・緩めるをくり返す
肛門や膣を締める時に息を吐き、緩める時に吸うという呼吸を意識してくださいね。
生理期間の短縮や経血量の減少を目的とするなら、これから紹介する経血コントロール以外の方法も検討してみてください。
また、紙ナプキンでかぶれる人におすすめの生理用品も紹介します。
膣内洗浄をおこなうことで、出血がある期間の短縮が可能です。
経血の約8割は2日目までに体外に排出され、5日目以降はほとんどなくなります。
膣内洗浄は、膣やデリケートゾーンの汚れを洗い流して清潔に保ったり、膣の自浄作用を助けたりするため、生理中の匂いやムレの改善も期待できますよ。
シャワーやビデではなく、専用の膣内洗浄器を使っておこないましょう。
卵胞ホルモンと黄体ホルモンが配合された低用量ピルの服用によって、子宮内膜の増殖が抑えられるため、経血量の減少や生理痛の緩和、生理不順の改善が期待できます。
低用量ピルは医師の処方が必要なため、生理トラブルがある人は婦人科で相談してみてくださいね。
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紙ナプキンの使用量が多い人や肌トラブルがある人には、膣内に挿入して経血を溜める月経カップがおすすめです。
4時間~8時間程度使用できるため、経血が多い日でも、生理用品を交換する手間が少なくなります。
また、月経カップは煮沸消毒すればくり返し使えるので、長い目で見ると経済的です。
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経血コントロールに医学的・歴史的根拠はありませんが、効果を実感している女性が多くいます。
トレーニング次第で、誰でもできるようになるといわれているため、時間や心に余裕がある休日から始めてみましょう。
骨盤底筋を鍛えることで、経血コントロールだけでなく、尿漏れや子宮脱・膀胱脱なども予防できます。
出血期間を短くしたり、経血量を減らしたりするには、膣内洗浄や低用量ピルなども検討してくださいね。
- 経血コントロールによって、血が膣から排出されるタイミングをある程度自分で調節できる
- ナプキンの使用量が減り、デリケートゾーンのかゆみや蒸れの改善や経済的負担の軽減につながる
- 骨盤底筋を鍛えると、骨盤臓器脱や尿漏れの予防、血流改善も期待できる
- 生理による不快感の緩和のために、膣内洗浄や低用量ピル、月経カップも検討しよう
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